速記の達人「速記士」にはどうやってなるの?そもそも速記とは?

みなさんは「速記士」という速記のプロフェッショナルをご存知でしょうか?

速記士は速記特有の符合を使って言葉を書きとるスペシャリストです。

そもそも速記とはどういうものなのかわからない人もいるので、ここではどうやったら速記士になれるのかも含めてご紹介します。

速記とは

速記とは簡単な線や点でできた符号などを使い、人が話す言葉を瞬時に書き取ることを意味します。

速記符号は五十音をベースに考案されているのですが、とても簡略化されているため、ひらがなやカタカナや漢字を書くよりも速く、人が話すスピードに負けない速さで文字を書くことができます。

まさに長年の鍛錬がないと習得できないスキルになります。

また、速記は暗号のようになっているのが特徴で、しっかりと解読して整った文章に書き直す作業が必要となるものの、一気に情報を書き出すことができるので昔から重宝されてきた仕事の1つでした。

かつては速記符号を使う手書き速記が主流でしたが、近年はパソコンやステンチュラと呼ばれる速記専用のタイプライターを駆使する機械速記も登場するなど、よりその幅は広がっています。

速記の歴史

速記の歴史は深く、世界では紀元前400年ころの碑文に速記が残っているほど歴史は深いです。

日本で速記の概念の記録が登場したのは江戸時代で、日本初の英和辞典である「英和対訳袖珍辞書」に速記に当たる記載がありました。

そこから明治維新後に西洋の速記が欧米文化の1つとして紹介され、日本語速記法の確立へと繋がっていったそうです。

ただ、日本では速記という概念ではありませんが、古くから速記と同じような考えはあったといわれています。

速記はみんな使っている?

もともと日本人は日本語を表す際に、中国から伝わった漢字を使っていました。

ただ、中国の漢字は非常に複雑で難しかったため、当時の日本人は簡単に書き表すための文字を開発しました。

その文字が「ひらがな」と「カタカナ」になります。

漢字を簡単に崩して書いたのが、ひらがな文字で、一部を抜き出して書いたのが、カタカナ文字です。

ひらがなとカタカナはもともと漢字の速記で、日本人はそれらの漢字を簡略化した速記文字を使っています。

つまり、速記は日本人であればみんな使っているスキルということになりますね。

帝国議会と速記

日本の速記の始まりは田鎖式と呼ばれるもので、これが帝国議会で使われている速記の元祖だったそうです。

日本でも議会政治が始まると、帝国議会では議会の記録を残すために速記が重宝されるようになりました。

そのことで、日本の速記は広まり色々と発展していった考えられています。

近年では速記を廃止するという流れが強くなっていますが、国会などでも未だに速記を活用しており、現在でも速記はまだまだ重要な技術として使われています。

日本でメジャーな速記法(4大速記法)

日本には数多くの速記法がありますが、その中でもメジャーなのが「衆議院式」「参議院式」「中根式」「早稲田式」の4大速記法です。

それぞれの速記法について特徴を簡単にご紹介します。

参議院式

参議院式は速記の原型とも言える田鎖式をベースに開発された速記法であり、貴族院速記者練習所で指導される際に用いられていた貴族院式が起源の速記法となっています。

衆議院式

衆議院式は田鎖式を改良して、単画式に改良した速記法のことです。

なお、単画式とは1本の線のような簡単な記号を用いる方法で、難しい漢字なども瞬時に文字に起こせる速記法となります。

中根式

中根式は中根正親が1914年に発表した速記法であり、単画式で学習しやすいのが特徴となっています。

より簡略化した速記法となることもあり、速記初心者はここから学習する人も多いです。

早稲田式

早稲田式は川口渉らが1930年に発表した速記法です。主に通信教育などで普及したことで、近年はより多くの人が活用する速記法の1つとなっています。

速記士になるには?

速記士の業務を行うために、必要となる必須資格はありません。

ただ、速記技能検定やパソコン速記検定などがあり、速記士募集の求人では3級以上の実力を条件にしていることが多いです。

そのため、実質速記士として活躍したい場合はそれらの資格を取得してから応募するのが王道の道となります。

専門学校

速記士を養成すための衆参速記者養成所は平成18年に両方廃止となってしまったため、より専門的な速記を学ぶ機会というのは現代になってかなり減ってきました。

それでも速記士を目指すことができる専門学校はあります。

例えば、名古屋スクール・オブ・ビジネスのマスコミ広報学科などでは速記士も目指すことができるので、本気で速記士を目指すなら入学をおすすめします。

その他、独学で資格を取得するという方法もあるので、自分なりの方法で速記士を目指してみてください。

通信講座

速記士は通信講座で資格取得も可能です。独学で学ぶ場合は、通信講座を活用してみるのも良いかもしれませんね。

通信講座なら自宅で勉強できるため、忙しい方でも資格取得が目指せて便利ですよ。

速記士は減少傾向

速記士という職業自体は時代の変化とともに減少傾向にあります。

かつては手書きで記録することが多かったからこそ速記士の力も必要でしたが、近年は手書きで記録しなくてもITを駆使して記録することもできるようになってきました。

そのため、需要自体が減少傾向にあります。

日本に1,000人以下

すでに日本で活躍している速記士は、1,000人以下だと言われています。

日本の人口から考えてもこれはかなり少ない数だといえる状態で、これから増えていくことも考えにくいです。

ただ、人数が少なく貴重な存在ではありますが、需要が全くないという状態ではないため、2級以上の資格所有者は比較的需要はありそうです。

仕事としては減少傾向

国会でも手書き速記は、速報性の高い時にしか用いなくなりました。通常でもその多くはパソコン速記を用いるようになってきています。

単純に映像や音声を自動で文字起こしするなど機械化されたことで、仕事としての需要は減ってしまったと言えるでしょう。

文化としての継承

もしこれから速記士になりたいということなら、仕事としてというよりも文化の継承として残していくことを目指すのが良いかもしれませんね。

事実、日本の速記は世界一速いという意見もあるほど、優秀だと言われています。

これらの文化が失われてしまうのは惜しいですよね。そういう意味では、速記士という仕事もまだ需要はあると言っても過言ではありません。

まとめ

速記士になるには、まず速記に関する3級以上の資格取得を目指すのが近道です。

近年は速記士自体の需要は減っているものの、文化の継承としては必要となるので、そちらの道に進んでみてはいかがでしょうか?

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