その名前はおじさんに見えるから!?変わった名前の魚「オジサン」とはどんな魚?

「おじさん」と呼ばれている魚をご存じですか?
一度聞いたら忘れられない印象的な名前の「オジサン」は、その見た目がおじさんに見えることから付いたそうです。

この「オジサン」、とても美味しいことから高級魚としても人気があります。
今回はそんな変わった名前の魚「オジサン」の魅力に迫ってみましょう!

名前の由来はその見た目から

 

「おじさん」と聞くと、多くの人は中年男性を思い浮かべますよね。
実は日本には、「おじさん」と呼ばれる高級魚「オジサン」が存在し、その名前の由来は見た目から来たといわれています。

あごから生えた立派な髭

「オジサン」はその見た目が、おじさんにそっくりなことから名付けられました。
特にオジサンっぽく見えるのが、口の下に生えている2本の長い髭です。

ちなみに、その長い髭は触角としての役割があるのですが、舌のような機能もあり、味を感じる味蕾(みらい)に似た感覚器官があります。

オジサンの外見と特徴

オジサンは体長25cm~35cmほどで、体に約5本の横帯、頭部に目を通る縦縞が1本あります。
代表的な体色は薄い赤色です。

口の下にある2本の長い髭は、泳いでいる時には下顎の溝に畳みこみ、海底でエサを探す時には髭を動かして甲殻類、軟体動物、幼魚などを探して食べます。

英語だと「山羊」

オジサンは和名であり、英語名では「goatfish」と言います。
「goat」は英語で山羊を意味しており、長い髭を持つ山羊に例えたものです。

オジサンはこんな魚

 

名前が特徴的な「オジサン」はスズキ目ヒメジ科に分類される魚です。
では、その生態を見てみましょう。

オジサンの生息域

オジサンは、インド洋や太平洋に生息しています。
日本では駿河湾を北限とし、南の熊本県や鹿児島県などで見ることができます。

水深140mのサンゴ礁域や岩礁域の砂底、砂礫底・藻場などに生息しています。

沖縄のサンゴ礁域など浅所に多く生息しているため、釣りをしている時や泳いでいる時にその姿を見ることができることもあるでしょう。

様々な体色の個体がいるオジサン

赤い体が代表的な体色といいましたが、個体によって体色にバラつきがあります。
赤っぽいもの以外に、紫色っぽいものや白っぽいものなどがいるため、同じ種とは思えないほど体色の個体差は激しいです。

オジサンの食性

オジサンは肉食性で砂の中に隠れている甲殻類、多毛類などの底生生物を探し出して捕食しています。

食べても美味しいオジサン

オジサンは食用としても人気のある高級魚です。
煮つけ、唐揚げ、刺身、ポワレ、フライなど様々なメニューに用いられます。
ほっこりとした身で、とても美味しいですよ。

他のヒメジ科の魚と同じように、オジサンは美味しい魚という認識がされており、特に南日本ではよく流通しています。

しかし、東京を始めとした関東では食用として流通することは非常に稀です。

沖縄県ではオジサンは頻繁に食べられる魚の1つで、郷土料理の「まーす煮」などがあります。
このまーす煮は、少量の水と塩で炒り煮したものです。

オジサンだけじゃない!おじさんに見える深海魚「ニュウドウカジカ」

 

おじさんのように見える魚は、「オジサン」だけではありません。
ここでは、おじさんのような見た目をしている深海魚「ニュウドウカジカ」についてもご紹介しますね!

ニュウドウカジカとは

ニュウドウカジカは、ニュージーランドやオーストラリアの深海に生息している肉食性の深海魚です。
体長は30cm~60cm程度でぎょろっとした大きな目、顔の中心部にある大きな鼻が特徴です。
その見た目から体格のよいおじさんを彷彿とさせると言われています。

非常に深い海に生息しており、水深2,800mの場所から採取されたこともあるほどです。

逆に地上に近い場所では、水圧の関係により生きていくことができません。

そのため、捕まえてもすぐに死んでしまう事から、その生態はよく分かっていない部分が多いです。

オジサンそっくりに見えるのは陸上だけ?

おじさんそっくりの見た目をしているニュウドウカジカですが、実は陸上と水中ではまるっきり姿が変わります。

陸上では筋肉のない体が膨張し、重力に負けてブヨブヨで潰れた姿になります。
この姿がまるでおじさんのように見えるわけです。

一方、水中でのニュウドウカジカの姿は全く異なります。
深海ではナマズのような外見をしており、全身は黒っぽい皮膚に覆われ、体がブヨブヨに垂れ下がっている~なんていうこともありません。

つまり、ニュウドウカジカがおじさんそっくりに見えるのは陸上にいる時だけということになります。

まとめ

「オジサン」という魚はオジサンには顎下に長い2本の髭が生えており、その姿がおじさんのように見えることから、その名が付けられました。
食用としても人気がある高級魚で、フライや煮つけなど様々なメニューに用いられています。
見た目からは想像できない美味しさなので驚きますよ。

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