
スーパーやコンビニのお酒のコーナーに足を運んでみると、「鬼ころし」というパッケージの日本酒を見かけたことがありませんか?
この鬼ころし、他の商品と同様、特定のメーカーが販売している商品かと思われがちですが、実はそうではないんです!
実はこの鬼ころし、様々なメーカーが販売しているんです!
ここではそんな「鬼ころし」という名前の由来も併せて解説していきますよ!
目次
鬼ころしとは?

「鬼ころし」は、本格的辛口の日本酒のことです。
日本全国いろいろな酒蔵から発売されています。
では、なぜ何種類も鬼ころしが販売されているのでしょうか。
商品名だけど商品名じゃない
鬼ころしが日本各地で何種類も販売されているのは、「鬼ころし」という名称で商標登録していないからです。
そのため、どこ業者でも「鬼ころし」という名前を付けて日本酒を販売できるのです。
有名どころとしては、飛騨や日光、清州が挙げられます。
マイナーなものまで含めると数はさらに増えます。日本全国に100近くあるといわれていますよ。
鬼ころしの由来

鬼ころしの名前の由来はそのままです。
身の丈9尺もある大きな鬼を殺してしまうほどの強いお酒という意味からこのように名づけられました。
いくつか説はあるのですが、御伽草子の「酒呑童子(しゅてんどうじ)」が由来ではないかとみられています。
現在の京都府に大江山というところがあり、そこに酒呑童子という酒好きの鬼がいました。
都にやってきては盗みなどの悪さをする酒呑童子を、源頼光やその配下・頼光四天王が退治しに行きました。
この時、源頼光は酒呑童子の大好きなお酒を持っていったそうです。
あまりにも辛くて美味しいお酒を、酒呑童子がガンガン飲んで酔っ払って寝始めてしまいました。
その隙を突いて源頼光は酒呑童子を成敗しました。
こうして、強敵を頼光が退治したという話から、鬼も酔っ払ってしまうほどという事でアルコール度数の高い日本酒を「鬼ころし」と呼ぶようになったとされています。
元祖鬼ころしは?

日本全国にたくさんある鬼ころしですが、元祖といわれているのが飛騨の老田酒造店です。
老田酒造店の創業は、江戸の享保年間です。
今から300年以上前という老舗中の老舗です。
まとめ

スーパーやコンビニで販売されていることが多い日本酒の「鬼ころし」。
そのネーミングに惹きつけられて飲んだことのある人も多い事でしょう。
そんな鬼ころしは、日本全国に100種類程度あるといわれています。
実は、商標登録が出願されていないので、どの酒造メーカーでも作ることができる名称だったりします。
しかし、「鬼ころし」はかくあるべきという定義はないので、味わいなどは各社異なってきますよ。
※ お酒は20歳になってから。未成年者の飲酒は法律で禁じられています。