返事さえない状況を指す「うんともすんとも」がポルトガルから来た言葉って本当?その起源を解説

何をしても無反応で返事すらない状況のことを「うんともすんとも」と言いますが、この言葉の語源はポルトガル語にあったとされています。
室町時代にポルトガルの船員が持ち込んだ「うんすんカルタ」の衰退から来たんだとか。

ところが、この説に関しては時代背景等を考えると実際のところと違うのではないかともいわれています。
実際にはうんすんカルタが廃れる以前から使われていた言葉なんだとか。

そこでここでは、「うんともすんとも」という言葉の意味や類義語、その由来や語源についてまとめてご紹介します!

「うんともすんとも」とは

「うんともすんとも」とは話しかけてもまったく答えないような状態に使われる言葉です。
ただ無口なだけではなく何をしても反応がない状態を意味します。
ここでは、まずその意味と類義語を確認してみましょう!

「うんともすんとも」の意味

「うんともすんとも」は応答や返答がない様子を指す言葉で、ただの一言も反応がない状態を意味します。

この「うんともすんとも」という言葉の後には、「言わない」や「答えない」など打ち消しの表現を用いることが多いです。
どちらも何をしても沈黙している状態のことをあらわします。

状況によっては遺体に使われることもある他、放心状態となって唖然としている人などに使われることもあります。

「うんともすんとも」の類義語

「うんともすんとも」は、ある刺激に対する反応がまったく見受けられない様子のことです。
ここではそんな「うんともすんとも」の類義語をご紹介していきます。

沈黙

「沈黙」とは黙ったままで何も話さないことを意味する言葉です。
ずっと口を利かないでいる様子を指す言葉となっています。

黙り込んでいることを指す他、音を出さないことを意味することもあり、物事がなく静かな様子を指すこともある言葉です。
人に対して使われることもあれば、その場所や時間にも使われることのある言葉となっています。

無反応

「無反応」は何をしても反応がないことを指す言葉です。
リアクションやレスポンスがないことを表す言葉であり、こちらから何か仕掛けてもまったく反応しない様子を指す言葉となっています。

唖然

「唖然」は思いがけないことに遭遇し、ショックで動けずにいることを表現する言葉です。

「うんともすんとも」は、熱中したり没頭したりすることで周りの声が聞こえなくなっているというようなニュアンスでも用いることができます。
そのため、両者はいかなる時もイコールな言葉ではありませんので注意が必要です。

「うんともすんとも」の由来

では「うんともすんとも」とはどこから生まれた言葉なのでしょうか。
ここからは「うんともすんとも」の由来についてご紹介します。

呼吸が由来とする説

「うんともすんとも」には呼吸が由来となっているという説があります。
その説では、「うんともすんとも」は呼吸の「うん」と「すん」を組み合わせた言葉としています。

「うん」は軽く頷くことで、「すん」が声にならないほどの軽い息遣いをすることを指しているとしています。
どちらも無言の状態なのです。
この様子から「うんともすんとも」という言葉が生まれたとされます。

この「すん」に関しては後付けだとする説もあります。
「うんともすんとも」という言葉が先にあり、そこから「すん」とはなにかとなった際にもっともらしい説明として意味が追加されたともいわれています。

ポルトガルから伝来した遊びを由来とする説

また、「うんともすんとも」はポルトガルから伝来した遊び、うんすんカルタに由来しているという説もあります。

うんすんカルタとは、室町時代にポルトガルの船員たちから伝わったカードゲームを、日本で作り替えたカルタ遊びです。
「ウン」がポルトガル語で1のカードを意味し、「スン」は当時のポルトガル語で最高点のカードをあらわすことから付けられた名前とされています。

この「うんすんカルタ」が廃れてしまい、誰もウンやスンと言わなくなったことから「うんともすんとも言わない」という言葉が生まれたとされます。

他にも、うんすんカルタに集中しすぎて無口になることから使われるようになったという説もあります。

うんすんカルタは由来ではない?!


出典:wikipedia.org

「うんともすんとも」の語源はうんすんカルタにあるとされることもありますが、いくつかの理由から懐疑的に見られることもあります。
ではどのような理由から、疑念が抱かれているのかをご紹介します。

時代背景が合わないので由来ではないとする説

うんすんカルタは天正カルタに打って変られて廃れたとされる説があります。
その流行に押されてぱったりと消えてしまったことから「うんともすんとも」という言葉が生まれたというのです。

ところが実際のところ、うんすんカルタはポルトガル人によって伝わった「南蛮カルタ」の国産品「天正カルタ」の派生であるとされます。
そのため時代関係が合わないため、語源とするには矛盾が生じるともいわれています。

実はうんすんカルタが廃れる前からあった?

うんすんカルタが廃れたきっかけは、1787年から1793年にかけて行われた江戸時代の三大のひとつ「寛政の改革」にあるといわれています。
ところが「うんともすんとも」という言葉は、この寛政の改革以前から使用された形跡があります。

例えば近松門左衛門が1712年に書いた「弘徽殿鵜羽産屋」という浄瑠璃の中にすでに「うんともすんとも」が出てきます。
つまり、うんすんカルタが廃れた時期よりも前から「うんともすんとも」という言葉は存在していたのです。

そのため「うんともすんとも」の由来はうんすんカルタとは無関係という考えがあるのです。

まとめ

「うんともすんとも」とは何に対しても反応がなく、無口になってしまっている状態などを例えていう言葉となっています。
その由来には呼吸を由来とする説やカルタを語源とする説があります。
しかし明確にどこで生まれた言葉なのかははっきりとしていません。
それっぽい由来が出ているだけに逆に不思議な言葉となっています。

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出典:Wikipedia(うんすんカルタ)

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