アカハナグマは南アメリカに生息しているアライグマ科の動物です。
名前からして赤鼻のクマと思われることもありますが、その鼻は黒いので実際は違います。
本当は赤い毛色のハナグマなのです。
ここでは、そんなちょっと不思議な名前を持つアカハナグマについて、これまた名前の似ているアナグマとの違いなども含めて解説します。
目次
「アカハナグマ」とは
アカハナグマとは、アライグマ科ハナグマ属に分類される動物です。
南米大陸などを中心に生息している動物となっています。
まずはどんな動物なのかを見ていきましょう!
アカハナグマの生息域
アカハナグマは、南アメリカの中央部に分布しています。
その生息域はとても広く、森林地帯や草原地帯などをはじめアンデス山脈などの高山地帯や海岸地帯にまで広がっています。
アカハナグマは、かなり広範囲の生息域を持つ動物なのです。
非常に環境適応能力が高い動物ともされています。
アカハナグマの活動場所は広い!
アカハナグマの活動場所はとても広く、樹上だけではなく地上でも生活や活動をすることができます。
アカハナグマは、基本樹上性ということもあり木登りが得意です。
それでありながら、泳ぎも得意でもあります。
これが広範囲な生息域を持てる理由なのかしれませんね。
アカハナグマの生態
まずアカハナグマの体についての特徴ですが、鼻と尻尾が細長くて大きな目と短い耳を持っています。
そして手足には強靭な爪を持ち、この爪を使う事で巧みに木登りをします。
その食性は雑食性で、基本的に何でも食べます。
果物から爬虫類、小型の哺乳類まで捕食する食いしん坊です!
特に食料を求めているときには尻尾を立てて高速移動できるなど、非常に身体能力が高い動物としても知られています。
成獣のオスは基本的に単独生活を好むのですが、バンドと呼ばれるメスとペアになって家族を持つこともあります。
子供ができれば2匹~6匹ほど産んで群れを形成します。
アカハナグマは、群れの個体同士がコミュニケーションをとる際、小さく鼻を鳴らします。
たまに大きな唸り声やクリック音を出すことがあるのですが、これは警戒音とされており、天敵が来た際に出すとされます。
ちなみに天敵は、キツネやジャガー、ジャガランディ、イヌなどのアカハナグマよりも大型の肉食動物たちです。
「アカハナグマ」はなんの仲間?
アカハナグマはその見た目もユニークであり、しかも名前が名前ということもあって「結局何の仲間なの?」と思われることもあります。
そこで、ここからはアカハナグマは何の仲間なのかご紹介します!
実はアライグマの仲間!
アカハナグマは、アライグマ科ハナグマ属の生き物です。
つまり、アライグマの仲間なのです!
アカハナグマの見た目はアライグマよりも鼻や尻尾が細長いため、意外だと思った方もいるのではないでしょうか?
名前はアカ・ハナグマ
名前に関しても「どこで区切るんだよぅ」と迷っている人もいるかもしれませんね!
「アカハナ・グマ」
「アカ・ハナグマ」
正解はどっちなんでしょうか?
正しくはアカ・ハナグマです。
毛色が赤いハナグマであって赤鼻のクマではないということです!
「アカハナグマ」と「アナグマ」の違いは?
アカハナグマをはじめとしたハナグマとそっくりな名前のアナグマは、全く別の生き物です。
しかし、見た目も似ているということもあって仲間と勘違いしやすいです。
ここからはアカハナグマとアナグマの違いについて見ていきましょう。
分類上の違い
ハナグマとアナグマは分類が違ってきます。
ハナグマはアライグマ科で、アナグマはイタチ科です。
姿は似ていますが、生き物としての分類は決して近しいものではない、という事ですね。
生息地の違い
アカハナグマやハナグマは、南米大陸を中心に生息しています。
アナグマは大別するとアナグマ属とアメリカアナグマ属の2種いるのですが、それぞれ違う場所に生息しています。
アナグマ属は、ヨーロッパも含むユーラシア大陸全域と日本に分布しています。
そしてアメリカアナグマ属は、北アメリカ大陸とメキシコに生息しています。
アメリカアナグマ属とは分布域が近しいですが、若干生息場所が異なっています。
大きさや姿の違い
ハナグマとアナグマは大きさや姿も違ってくる動物です。
ハナグマの一種、アカハナグマの平均的な大きさは、体長40~50cm、体重3.5~5.6kgほどです。
アナグマの一種であるニホンアナグマは、体長40cm~60cmで体重15~13kgなど、アカハナグマに比べると大柄です。
そして、アカハナグマはアナグマよりも脚が長く、鼻や口もニホンアナグマに比べて長くなっています。
アカハナグマの方が、アナグマよりシャープな印象を受けることも多いかもしれません。
まとめ
アカハナグマは、南アメリカに生息する動物です。
名前からして「赤鼻のクマ」と思われる方もいるかもしれませんが、厳密には「赤い毛色のハナグマ」です。
木登りも泳ぐのも得意で、高所にも適用できるということから、南アメリカの中央部に広く生息しています。
アナグマとは、姿も名前も似ていますが、全く異なる動物となっています。