
片方の後ろ足としっぽを失った犬(アナトリアン・シェパード)が、難病を患う少年の人生を劇的に変えたというお話をご紹介します。
目次
運命の出会い
難病を患う少年は、イギリスに住むオーウェン・ホーキンスくん(7歳)。オーウェンくんは全世界でもわずか100例ほどしかない「シュヴァルツ・ヤンペル症候群」という難病を患っています。前進の筋肉がこわばり骨に異常をきたしてしまう遺伝性疾患です。また、オーウェンくんは外出して人と話したり、多くの人が集まる場所に恐怖を覚えてしまう「広場恐怖症」でもありました。
そんなオーウェンくんは3才の時、アナトリアン・シェパードの「ハッチ」と出会います。
ハッチには片方の後ろ足としっぽがありませんでした。線路脇にリードでつながれていたハッチは、列車にひかれて瀕死の状態に…。なんとか一命はとりとめましたが、後ろ足としっぽは切断せざるをえないほどの重傷でした。その後、保護団体がFacebookなどでハッチの里親探しを始め、オーウェンくんの両親によりハッチを迎え入れることになったのです。
ハッチとの暮らしで、オーウェンくんが変わり始める
ハッチが来てくれたおかげで、オーウェンくんにさまざまな変化が見られるようになりました。それまで行くことをためらっていた学校や病院にも積極的に行くようになりました。その原動力は、「ハッチのことを誰かに話したい」という気持ちです。
また、ハッチが薬を飲む姿を見ているうちに、はじめは薬が苦手だったオーウェンくんが嫌がらずに薬を飲むようになりました。
オーウェンくんとハッチの存在は広く知られることに
オーウェンくんとハッチの関係はイギリス中で注目されるようになりました。2013年に「フレンズ オブ ライフ賞」という友情を称える賞を受賞したのです。また、ハッチはIFAW(国際動物福祉基金)アニマルとしても表彰されているそうです。
いつも一緒のオーウェンくんとハッチ。「オーウェンくんもハッチもお互いを大好きで強い絆で結ばれている。片時も離れたくない様子だ」と、オーウェンくんの父親・ウィルさんは語っています。
ハッチはセラピー犬としての訓練を受け、オーウェンくんのように病気と闘う子供たちのもとを訪れたり、戦地での負傷により手足を失ってしまった兵士たちのもとを訪れる活動も推進していくようです。
<動画はこちら>
出典:YouTube
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