「こんぶ」と「わかめ」の違いは?2つの海藻の違いを解説!

こんぶとわかめはとても似た海藻ですが、実は別物です。
分類からそもそも異なり、発芽時期も異なります。
さらには好む環境も違い、枯れるまでの期間も違うようです。

そこでここでは、こんぶとわかめの違いについて解説します。
また、同じく海藻のメカブやヒジキ、モズクについてもご紹介します。

「こんぶ」と「わかめ」の違い

 

まずはこんぶとわかめの違いを見ていきましょう。
どちらも似ているようですが、全くの別物となります。

分類がそもそも違う

こんぶとわかめはそもそも分類が異なります。
こんぶは褐藻類コンブ科の海藻です。
一方、わかめは褐藻類アイヌワカメ科の海藻です。

色が似ていていることから同じように見えるのですが、別物となります。

ちなみに、こんぶもわかめも緑色のものを想像することがあると思いますが、これは湯通しした影響です。
海中に生えている間の本来の色は黒褐色で、乾燥させたり加工することで黒色に変化します。

生長期間が異なる

こんぶとわかめは発芽時期や生長期間も異なります。

こんぶは2年かけて育ちます。
12月から3月ごろに発芽したこんぶは、1年ほどかけて生長すると一度枯れてしまいます。
そして、春になると再び生長を始めると1年目よりもより厚く大きくなります。
そのため、収穫するのはその成熟した2年目以降のものとなります。

一方でわかめの生長期間は1年ほどです。
6~8月にかけて胞子がまかれ、10月~11月ごろ発芽します。
そして寒い冬の間に成長します。

好む環境の違い

こんぶとわかめは好む環境も違います。

こんぶは主に北海道など海温が低い寒い環境を好みます。

それに対して、わかめは暖かい環境も好みます。
しかし、暖流である黒潮の影響が強すぎる地域はあまり生存に適さないともされています。

食材としての違い

 

こんぶとわかめは海藻としてだけでなく、食材としても違いがあります。
ここからは食材としてのこんぶとわかめの違いを見ていきましょう。

安価なのは

こんぶは、温暖な地域をこのむということもあり日本全国で採ることができます。
また、養殖も盛んです。

それに対してこんぶは、冷たい海を好むことから、北海道周辺でないと育ちません。
実際、国内での生産はそのほとんどが北海道となっています。

この状況の違いから、わかめのほうがこんぶよりもよほど安価で入手できる食材となっています。
また、わかめは国内で採れるだけでなく、中国や韓国からも国内生産量の半分近い量が輸入がされています。

それぞれの旬

ここからはそれぞれの旬について、より詳しく見ていきましょう。

こんぶの旬

こんぶの旬は、7月~9月の暑い時期となります。
一度枯れ、春先から生長を再びはじめるこんぶは、夏ごろにちょうど食べごろになります。

この2年目の夏の時期に採取されるものが一番おいしいとされています。

わかめの旬

わかめの旬は3月~5月、晩冬から春にかけてです。
秋に発芽するワカメは、冬の寒い時期に生長をします。
そのため、寒い冬の終わりから春にかけてがおいしい時期になるのだとか。

ちなみに、わかめは一年で枯れるとされていますので、6月くらいになると次世代の胞子が誕生する時期になります。

海藻の「メカブ」「ヒジキ」「モズク」との違い

こんぶやわかめのように日常的に食されている海藻は他にもあります。。
代表的なものとして、メカブとヒジキとモズクなどですね。
ここでは、これらの海藻との違いについて見ていきましょう。

「メカブ」とは

 

メカブとは、わかめの付着器の上にある部分のことです。
根本近くにあり、生殖細胞が集まった部位です。

海藻の一種ではなく、わかめの一部分という事になります。

「ヒジキ」とは

 

ヒジキは、褐藻類ホンダワラ科ホンダワラ属の海藻です。
波の荒い海岸近くの岩場の潮間帯付近に繁茂します。
このヒジキ、春から夏に胞子嚢を付けて成熟します。

海中に生長するこんぶやわかめとは、好む環境が大きく異なります。
そんなヒジキは古くから「食べると長生きする」と言われている食材でもあります。

「モズク」とは

 

モズクは、糸状藻類の一種で褐藻綱ナガマツモ目モズク科に分類されます。
また、モズクはモズク科やナガマツモ科に属する海藻の総称でもあります。
そのため、多くの種類の和名に「モズク」と付いています。

光も届くほど浅い海の海岸や岩場に、春先になると生えてきます。

まとめ

こんぶとわかめは、似たような海藻ですが全くの別物です。
そもそも分類からして違いますし、発芽時期や好む環境、枯れるまでの期間も異なります。
こんぶは1年目に一度枯れながらも2年目により大きく生長するのに対し、わかめは1年で枯れてしまいます。

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