「つむじを曲げる」とは、どんな感情でどんな行動をすることを意味するの?

「つむじを曲げる」という言葉は耳にする機会もありますが、具体的にはどんな感情で、どんな行動をすることを意味する言葉なのでしょうか?

そこでここでは、「つむじを曲げる」という言葉のあらわす感情や意味、そして類義語や対義語などを解説しています。

「つむじを曲げる」とは

まずはじめに、「つむじを曲げる」の意味について見ていきましょう。

「つむじを曲げる」の意味

「つむじを曲げる」は、ひねくれることいじけることを意味する言葉。
気分を損ねて相手のいう言葉などにわざと逆らい、意地悪い態度をとることを意味します。

「息子の言葉遣いを注意したら、つむじを曲げてその日は返事をしなくなった」というような使い方をします。

「つむじを曲げる」の由来

「つむじを曲げる」という言葉は、つむじのある頭のてっぺんを横向きにする様から来ているとされています。
このことから、ひねくれた人や不機嫌な態度をよくとる人のことをつむじ曲がりということもあります。

「つむじを曲げる」の類義語

「つむじを曲げる」という言葉と同じような意味合いで使われる言葉をいくつかご紹介します。

へそを曲げる

「へそを曲げる」は、機嫌をそこねて意固地になることを意味する言葉です。
「彼女はつまらないことですぐにへそを曲げる」というふうに使います。

相手の言葉に素直に従わずにそっぽを向く様を、身体の中心にあるへその形を曲げていると表現したことが由来となっています。
意味合いだけでなく成り立ちも、「つむじを曲げる」に近しいものがありますね。

冠を曲げる

「冠を曲げる」とは、機嫌を悪くし、意固地になる様子をあらわす言葉です。
「部下の失敗で部長は冠を曲げた」という使い方をします。

この言葉の由来は、古代の貴族が被っていた冠にあります。
当時、冠をずらして被ることは上役に反抗することや天皇に抗議をすることを意味したとされます。
そこから、「冠を曲げる」という言葉が、反意を示すといった意味合いが込められるようになったのです。

不貞腐れる

「不貞腐れる」は、不平や不満の気持ちがあって、なげやりな態度をとることを意味します。

「不貞腐れる」の「不貞」は当て字で、「ふて」には強情を張るという意味があります。
また、「腐れる」には、思いどおりにことが運ばないためにやる気をなくしてしまうといった意味があります。

天邪鬼

「天邪鬼(あまのじゃく)」は、人の意にさからった行動ばかりをとることや、そのような人を意味します。
つまり、「ひねくれ者」というような意味です。

もともと「天邪鬼」は、昔話などに登場する想像上の悪者を意味する言葉でした。
天邪鬼は口まねや物まねなどが得意で、人の意図に逆らったり、素直でない性格をしています。
この天邪鬼の特徴に近い人という意味で呼ばれるようになった言葉となっています。

「つむじを曲げる」の対義語

「つむじを曲げる」の反対は、機嫌が良くなるというような意味合いになります。

色を直す

「色を直す」は、元気をとりもどして顔色が直る様子をあらわす言葉です。
「機嫌の悪い妻にケーキを買って帰ったら色を直してくれた」というような使い方をします。

「色を直す」の「色」は、感情や機嫌による顔色を指しています。

辞色を和らげる

「辞色を和らげる」も同様に、顔色を良くすることをあらわす言葉です。

「辞色」は言葉つきや顔色を意味する言葉なので、「和らげる」と合わせることで、言葉つきや顔色が穏やかになるという意味合いの言葉になります。

まとめ

「つむじを曲げる」は、ひねくれることやいじけることを意味する言葉。
ひねくれてつむじのある頭のてっぺんを横向きにする様子が由来とされています。

同じような語源の類義語としては「冠を曲げる」「へそを曲げる」などがあります。
たしかに、ひねくれていたり、機嫌が悪かったりすると真っ直ぐ相手の顔を見たくなくなりますよね。
言いえて妙というやつですね!!

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