お酒をごちゃ混ぜにして飲むことを「ちゃんぽん」と言います。
その一方で麺料理としての「ちゃんぽん」もあったりします。
しかし、これらはなぜ「ちゃんぽん」と呼ばれるのでしょうか?
今回はそれら「ちゃんぽん」という言葉について解説します。
また、なぜこのような呼び方となったのかについても説明します。
目次
お酒の飲み方「ちゃんぽん」
まずはお酒の飲み方としての「ちゃんぽん」を見ていきましょう。
「ちゃんぽん」というお酒の飲み方
「ちゃんぽん」とは2種類以上のものをまぜこぜにすることです。
特にお酒などをごちゃ混ぜにする飲み方を指すことが多いです。
例えば、ビールとワインを合わせて飲むことを「ちゃんぽん」と表現したりします。
このように種類が違うものを2種類以上合わせることを「ちゃんぽん」と呼ぶわけです。
なお、銘柄の違う2種類の日本酒を飲むことなどは「ちゃんぽん」とはあまり言いません。
あくまでもジャンルが違うものを混ぜ合わせることを「ちゃんぽん」と呼ぶと覚えておきたいです。
「ちゃんぽん」にして飲むと酔いやすいって本当?
よく「ちゃんぽん」にしてお酒を飲むと酔いやすいと言われます。
もしくは悪酔いしたり二日酔いしたりすると言われますよね。
しかし、実のところ「ちゃんぽん」をするから酔うわけではありません。
酔うかどうかは体内に摂取したアルコールの総量で決まります。
それら大量に摂取したアルコールを分解しきれないことで悪酔いや二日酔いを引き起こすわけです。
つまり、何種類飲むかよりもどれくらい飲むかで酔いやすさが変わります。
要は飲みすぎれば誰でも酔うということになりますね。
特に「ちゃんぽん」をすると飽きずに飲めてしまうため、気づけば大量に飲んでしまっていることも多いです。
それらのことから「ちゃんぽん=悪酔い・二日酔い」とされることが多いと考えられます。
実際にはただ単に飲んでしまっている総量が増えているだけなので、要注意です。
「ちゃんぽん」の名前の由来
では「ちゃんぽん」という呼び名はどこから来たのでしょうか?
これに中国から来た説と江戸時代に生まれた説があります。
中国の言葉から来たとする説
「ちゃんぽん」は中国語でさまざまな物を混ぜることを意味する「攙 (chān)」と、油で炒めて調味料を入れ、その後煮る料理法を意味する「烹 (pēng) 」を合わせた「攙烹」が語源という説や、中国語で簡単な食事を意味する「喰飯(しゃんぽん)」という言葉から来たとする説があります。
江戸時代の洒落本から生まれたとする説
「ちゃんぽん」は江戸時代の洒落本から来たという説もあります。
江戸時代の洒落本によると、鉦の音(ちゃん)と鼓の音(ぽん)を繋げた造語から「ちゃんぽん」が生まれたとされています。
つまり、もともとはダジャレによって生まれた言葉とも考えられているのです。
麺料理の「ちゃんぽん」
ここからは麺料理の「ちゃんぽん」について見ていきましょう。
名前の由来はお酒の飲み方と同じ?
長崎の名物に「ちゃんぽん」という麺料理がありますよね。
これは肉や野菜を炒め、小麦粉に唐灰汁を加えて作った中華風の麺と一緒にスープで煮込んだ料理を指します。
これらは文字通り食材をまぜこぜにするところから来たそうです。
つまりはお酒の飲み方と同じ語源と言って良いかもしれません。
ただし、どの言葉を由来とするかでどちらが先かが変わる可能性もあるため、注意が必要です。
麺料理「ちゃんぽん」の起源
麺料理の「ちゃんぽん」は中華料理店「四海樓」の初代店主陳平順が考案したものだと考えられています。
明治中期、当時日本には大勢の中国人留学生がいました。
そんな中国人留学生に安くて栄養のあるものを食べさせるため、考案されたのが「ちゃんぽん」だったとされています。
その一方、明治初年にはすでにあったという話もあります。
それによると長崎人の本吉某が支那饂飩を「ちゃんぽん」の名で売り出していたのだとか。
まとめ
「ちゃんぽん」はお酒の飲み方や麺料理を指す言葉です。
お酒の飲み方の「ちゃんぽん」も麺料理の「ちゃんぽん」も、ごちゃ混ぜにするという言葉から生まれた言葉とされています。
これらは中国語が語源とされる他、江戸時代の洒落本に由来するともされるなど、諸説あります。