
似通った状況のことを「已己巳己」と表現することがあります。
互いに似ていることを言った四字熟語のひとつです。
しかし、「已己巳己」はどれも同じに見えてしまう人もいるかもしれません。
そこでここでは「已己巳己」という言葉について、その意味や類義語、一文字ずつの意味について見ていきましょう。
特に「已己巳己」がそれぞれ何を指すのか説明します。
目次
「已己巳己」とは

まずは「已己巳己」という言葉の意味について見ていきましょう。
「已己巳己」の意味
「已己巳己」とは、互いに似ている物を例えた四字熟語です。
この言葉は「已己巳己」の相互の字形が、似ているところから来ている言葉です。
「已己巳己」この熟語の漢字がすべて同じに見える方もいるかも知れませんが・・・、よく見てみると3種の漢字が用いられていることが分かります。
なお、この漢字の組み合わせに特別な意味はありません。
似通った漢字が並べてあるだけで、意味は後から当てたと考えられます。
「已己巳己」のそれぞれの漢字の意味

ここからは「已己巳己」で用いられている漢字の「已」「己」「巳」について見ていきましょう。
「已」とは
「已」は已然形など、すでにそうなっている状態を表す漢字です。
先の曲がった鋤などの木の農具の形象文字とされています。
呉音も漢音のいずれでも「い」と読みます。
「己」とは
「己」は、古くから方角や暦を表す時に使用される十干のひとつで、日本では「おのれ」と読み自分や当人を指す言葉として使用されます。
呉音だと「こ」と読み、漢音だと「き」と読みます。
「巳」とは
「巳」は、干支で蛇を表す時に使用される十二支の1つです。
頭と体が出来上がりつつある胎児を描いた姿から来たとされています。
呉音だと「じ」と読み、漢音だと「し」と読みます。
注意!一つ目の「己」と最後の「己」の読みは違う!
已己巳己は、「いこみき」と読みます。
同じ「己」でも最初は「い」で最後は「き」と読むという点に注意が必要です。
先にくる己が呉音読みで後ろにある己は「き」と読む漢音読みとなります。
「已己巳己」の類義語

最後に「已己巳己」の類義語を見ていきましょう。
「已己巳己」の類義語としては「瓜二つ」や「大同小異」などがあります。
瓜二つ
「瓜二つ」とは、親子や兄弟姉妹などの顔や姿がよく似ていることを意味します。
縦2つに割った瓜が、同じものであるかのようにそっくりであることから生まれた表現とされています。
大同小異
「大同小異」とは、大体は同じであるものの細かい点が異なることを意味し、似たり寄ったりなことを指す四字熟語です。
大差ない物事に対して用いられます。
まとめ
「已己巳己」は、物事が似通っていることを表す表現の1つです。
漢字の組み合わせが何か意味を持っているわけではありません。
似たような漢字を並べ、字形が似ていること自体を意味とした四字熟語なのです。