いいように取り繕うとすることを意味する「誤魔化す」、その由来は?

取り繕うとすることを「誤魔化す」と表現することがあります。
この言葉は、とあるお菓子の形状や詐欺行為から来たとされています。

ここでは、この「誤魔化す」という言葉について、その意味や由来などについて見ていきましょう。

「誤魔化す」とは

 

まずは「誤魔化す」という言葉について、その意味や漢字表記について見ていきましょう。

「誤魔化す」の意味

「誤魔化す」は、自分に都合の良いように取り繕うことを言います。
都合の悪いことを隠したり、わからないよう隠蔽することを表現する際に用いられます。

また、質問などに対してまともに答えないでうやむやにすることを指すこともあります。
その他、本心を見破られないように話を逸らしたり、でまかせを言ったりしてその場しのぎをすること、人目を欺いて不正を行うという意味で使われることもあります。

「誤魔化す」という漢字表記は当て字

「ごまかす」の漢字表記は、「誤魔化す」となります。
この「誤魔化す」ですが、特に由来はなく当て字とされています。

そのため、ひらがな表記で「ごまかす」とも表現されることも多くあります。

「誤魔化す」の由来

 

ここからは「誤魔化す」の語源について見ていきましょう。

胡麻菓子から来たとする説

「誤魔化す」には、江戸時代に流行った胡麻菓子から来たとする説があります。
その胡麻菓子は、江戸時代にあった「胡麻胴乱」という菓子のことです。

ゴマと小麦粉を混ぜて焼き上げるこのお菓子は、出来上がると中身が空洞になるという特徴があります。
その形状から、見掛け倒しなことを揶揄する言葉となり、これが転じて「ごまかす」という表現となったというのです。

祈祷に関する詐欺行為から来たとする説

「誤魔化す」は、祈祷の道具から来たとする説もあります。
祈祷を行う際に焚く護摩の灰というものがありました。
しかし、普通の灰を護摩の灰と偽って売る詐欺が横行した事があったというのです。

この「護摩の灰」に関する詐欺行為から「護摩かす」という表現が生まれ、転じて「ごまかす」となったというのです。

「はぐらかす」「言いくるめる」との違い

 

ここからは「誤魔化す」によく似た表現の「はぐらかす」「言いくるめる」との違いについて見ていきましょう。

はぐらかす

「はぐらかす」とは、相手の追及を逃れようとして話題を変えることです。
また、話を逸らしたりまともに取り合わないようにすることも指します。

「誤魔化す」は、悪意を持って人の目を欺くといった意味合いです。
それに対し、「はぐらかす」は本心を見破られないようにする際に用いられるという違いがあります。

言いくるめる

「言いくるめる」とは、言葉巧みに相手を信用させて騙すことを言います。
また、信頼をさせておきながら口先で丸め込むことを指します。

「誤魔化す」は、言動などによって欺くことを言う表現です。
しかし、「言いくるめる」は、口先で欺くニュアンスが強いです。
特に相手を強引に説得する際に用いられます。

まとめ

「誤魔化す」は、自分のいいように取り繕うようにすることを意味します。
その由来は、胡麻菓子や詐欺行為から来たとされています。

なお、「誤魔化す」という漢字表記自体は当て字なため、深い意味はありません。

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