「束の間」はどのくらいの時間をあらわすの?「束」とは何をあらわしているの?

ほんの少しだけの時間のことを指す「束の間」。
この言葉の「束」は、実は時間と直接関係ない言葉なのだとか。

そこでここでは、この「束の間」という言葉について、その意味や由来などについて見ていきましょう。

「束の間」とは

まずは「束の間」という言葉について見ていきましょう。

「束の間」の意味

「束の間」とは、ほんの少しばかりの時間を表現する際の言葉です。
短時間を表す言葉ですが、どのくらいの時間というのは定められてはいません。

なにかしらの目的に対しては短い時間に対して用いられるので、その対象によっては時間が変動することもあります。

「束の間」の用い方

「束の間」は短い時間を指す言葉ですが、後ろのかかる言葉に対して名残惜しさや寂しさを内包している言葉です。
例えば「束の間の休息」の場合は、わずかな休息を意味しますが、休憩が短いことを残念に思う気持ちが含まれています。
この「つかの間の休息」の場合、その時間は一息は付けてもリフレッシュするほど休んでられない状況と言えます。

「束の間の幸せ」というと、動乱と動乱の間の僅かな落ち着いた日々などに用いられます。
この幸せの時間は、少なくとも「束の間の休息」の休息の時間よりかは長くなります。
状況によっては、何日や何ヶ月といった期間となることもあります。

「喜びも束の間」の場合、喜んだ直後に何かが起こることを指すので、非常に短い時間となります。
また、「束の間の夢に終わる」や「束の間も忘れない」という表現も一瞬の事をあらわす際の用例となります。

束の間の「束」とは

 

では、束の間の「束」とは何を意味する言葉なのでしょうか。

ここからは、「束の間」の由来について見ていきましょう。

「束」は時間ではなく、長さの単位

「束」は、時間のことを指す言葉ではありません。

「束」とは、日本古来の身体尺における長さの単位です。
手のひらの幅(指4本分)を目安とする長さのことをさしています。。
拳を握った時の幅のことを指す表現でもあります。

「束の間」の類義語

 

最後に「束の間」の類義語を見ていきましょう。
「束の間」の類義語としては「瞬く間」や「刹那」などがあげられます。

瞬く間

「瞬く間」は、まばたきをする間というとても短い時間の例えです。
一瞬で時間が過ぎることを表現する際に使用されます。

刹那

「刹那」は、極めて短い時間のことを指す言葉です。
ある特定の瞬間のことを指す言葉となります。

この「刹那」は、仏語用語から来た言葉です。
仏教において、「刹那」は時間の最小単位で、指を1回弾く時間(一回指パッチンをする時間)が60~65刹那という単位だともされています。

そこから非常にわずかな時間を指す言葉として用いられるようになりました。

まとめ

「束の間」は、短い時間を指す言葉です。
「束の間の休息」や「束の間の幸せ」という表現がされますが、かかる言葉に対して名残惜しさを内包した言葉です。
この「束の間」の「束」と時間ではなく、長さをあらわす単位となっています。

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