「瓜二つ」とは何に対して用いる言葉?その意味や類義語は?

互いに顔や体、姿や形が似ていることを「瓜二つ」と言います。
これらは主に見た目がそっくりであることを言った言葉です。
しかし、なぜ「瓜二つ」と表現するのでしょうか?

今回はそれら「瓜二つ」という言葉について解説します。
特にここではその意味はもちろん、由来や語源についても説明します。

「瓜二つ」とは

まずは「瓜二つ」という言葉の意味について見ていきましょう。

「瓜二つ」の意味

「瓜二つ」は互いに顔や体、姿や形が似ていることを言います。

平たく言えば、どちらもそっくりであることの例えです。
それも同じものだと見紛うほど酷似していることを指します。
逆に少し似通っている程度のものは表さないので注意したいところです。

「瓜二つ」を用いる対象は・・・

「瓜二つ」は親子や兄弟、姉妹などの容姿がよく似ていることを言います。

それら人の見た目などがそっくりである際に使用する表現です。
そのため、その対象は主に人となることを覚えておきましょう。
中でも、容姿など見た目が似ていることを言う表現です。

ただし、性格が似ている表現として使用される場合もあります。
その人の性格を指して「あなたと両親は瓜二つだね」と言われることもあるわけです。

これらは性質がそっくりであることの表現としても使用します。
要は人物も物事もあまり関係なく、同じに見える状況で使用する表現なのです。

ただし、その多くは「彼と彼女は瓜二つだよ」という感じで、見た目がよく似ていることを言う表現となります。
その対象は主に人となることを覚えておきましょう。

「瓜二つ」の瓜は・・・

ではここからは「瓜二つ」の由来や語源について見てみましょう。

瓜が2つある様子ではなく・・・

「瓜二つ」は瓜が2つある様子を指すわけではありません。
あくまでも瓜を2つに割った様子から来ている言葉となります。

実際に瓜を切断すれば、その断面はほぼ同じとなります。
そこから転じて、そっくりであることを「瓜二つ」と表現するようになったのだとか。

あくまでも何かが2つあることを言った言葉ではないので、使用の際には注意しましょう。

なぜ瓜が選ばれたのかは不明

なぜ瓜が選ばれたのかは不明とされています。

事実、他の果物や野菜も2つに切断すれば大体は同じ断面です。
そのため、表現によっては「桃二つ」でも「茄子二つ」でも良さそうな気もしてきます。

しかし、世間一般ではすでに「瓜二つ」が広く浸透しています。
これらは美人の形容として古くから使用された「瓜実顔(うりざねがお)」から来たという説もあるのですが、はっきりしたことはわかっていません。

その一方、古い書物や演劇などで「瓜を2つに割たる如し」や「見れば見るほど瓜を2つ」のような表現が見られます。
つまり「瓜二つ」という言葉自体は古くから使用されていたということがわかります。

そこから次第に庶民へと広まっていったのではないでしょうか。

「瓜二つ」の類義語

最後に「瓜二つ」の類義語について見ていきましょう。
「瓜二つ」の類義語には「生き写し」や「空似」などがあります。

生き写し

「生き写し」とは容姿や性格が見分けのつかないほど似ていることの例えです。

これらは生きた姿をそのまま写し取ることなども意味します。
それら写し絵などのことを意味する表現として覚えておきたいところです。

転じて、模写したかのようにそっくりであることも言います。
それら両者がよく似ているという点が「瓜二つ」と同じと言えるでしょう。

空似

「空似」とは血が繋がっていないのに顔つきや体つきが似ていることの例えです。

これらは姿や形がどことなく似ているような様子で使用します。
特に「他人の空似」などのように表現することが多いです。
中でも他人と容貌や態度が偶然にも似ていることを言います。

そういった意味では少し「瓜二つ」とはニュアンスが異なりそうですが、大体の意味合いは同じと言えるでしょう。

まとめ

「瓜二つ」は見た目がそっくりであることの表現です。
その対象は人となるのが普通で、多くの場合は顔や体、姿や形が似ていることを言った表現となっています。

ただし、なぜ瓜が選ばれたのかは不明となっています。
他の野菜でも果物でも、断面は基本的に同じです。
そういった意味では他の表現もできそうですね。

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