「一知半解」とはどんな意味の四字熟語?どんな時に用い、どんな類義語があるの?

少ししかわかっておらず、十分に理解していないことを四字熟語で「一知半解(いっちはんかい)」と表現します。
これらは一部だけ知っていて、深くは知らないような状況でも使用される言葉となっています。
しかし、それをなぜ「一知半解」と表現するのでしょうか。

今回はそれら「一知半解」について詳しく解説します。
特にここではその意味と成り立ち、類義語などについても説明します。

「一知半解」とは

まずは「一知半解」とはどのような言葉なのか見てみましょう。

「一知半解」の意味

「一知半解」とは少ししかわかっておらず十分に理解していないことの例えです。

これらの四字熟語は物事などに対して生半可な理解しかしていないことの例えとして使用されます。
特に1つのことを知っているものの、その半分しか理解していないことを意味する表現となります。

事実、世の中には物事の一部を知っただけですべてを知っているかのように振る舞う人が多いです。

しかし、そういった人に限って詳細を聞いてみるといまいち理解していないことも往々にしてあるのではないでしょうか。
そういった場面で使用されるのが「一知半解」となります。

つまり、知ってはいるものの十分には理解していないことを言う言葉が「一知半解」となるわけです。

より噛み砕いて表現するなら「にわか」ということになります。

「一知半解」の成り立ち

では「一知半解」はどこから来た言葉なのでしょうか?
ここでは「一知半解」の成り立ちについてまとめます。

出典は南宋の時代に書かれた書物から

「一知半解」は中国、南宋の時代に書かれた書物から来ています。
その中でも中国の詩人として名を馳せた厳羽の詩にちなみます。

当時、厳羽は自身の詩集である「滄浪詩話」で「悟りというものにも浅いものと深いものがある。深いものは透徹の悟りであり、浅いものは一知半解の悟りである」と述べています。

このエピソードから生まれたのが「一知半解」です。
その表現が世間一般にも広まったということになります。

なお「一知」は物事について少ししか知らないことを表します。
また「半解」は物事について理解が完全でないことを指すわけです。

つまり「一知半解」は中途半端にしか理解していないことを言った言葉となります。
中でも物事の本質まできちんと理解していないことを意味する表現と言えるでしょう。

「一知半解」の類義語

最後に「一知半解」の類義語についても見ておきましょう。
「一知半解」の類義語はいくつかあるので、まとめて覚えておくと便利です。

半可通・なまかじり

「半可通」とは未熟なのにいかにも通人らしく振る舞うことの例えです。

これはあたかも自分が聞いたかのように、または見たかのように振る舞う人物を意味する表現です。
特にいい加減にしか理解していないのに通ぶるような人物を意味します。

「なまかじり」も物事の表面だけしか知らず、知識や技術が未熟なことを言う表現です。
表面的にしか知っていないような状態を意味する言葉と言えます。

それらの点からどちらも「一知半解」と同じ意味を持つと言えるでしょう。

言者不智

「言者不智」とは物事の道理を知る者は多くを語らないことの例えです。

逆に口数の多い者は物の本質を知らないことの例えともされます。
これらは「知者不言」など似たような言葉もあるのが特徴です。
どれも物事の本質を理解していない人物を言います。

それらの点が「一知半解」と重なるのではないでしょうか。

知ったかぶり

「知ったかぶり」とは知っているふりをすることの例えです。

わからないにもかかわらず、あたかも知っているように振る舞うことを言います。

これら「知ったかぶり」は無知であるために、相手に間違った情報を教えてしまうことも多いです。
それら中途半端な情報しか持っていないところが「一知半解」に通ずるのではないでしょうか。

まとめ

「一知半解」は物事の一部を知っただけで、すべて知っているかのように振る舞うことを言った四字熟語です。
特に十分に本質を理解していない人物への例えとしても使用されます。

実際に1つの物事を知っただけですべて知った気になってしまうというのは、恥ずべきことと言えるでしょう。
これは日常生活でもやってしまいがちなので、筆者も心に留めておきたいと思っています。

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