「海狸」と書いてなんという動物のことをあらわすか分かりますか?狸はいない国に住む、ダム作りのあの達人です

ある動物を表す漢字……「海狸」についてご存じでしょうか?
海の狸という字面からある程度の動物は予測できるかもしれません。
しかし、実はこの動物、海にもいなければ狸でもない動物です。

今回はこの「海狸」が何の動物を表すのかを解説します。
また、その動物がどのような生態を持つのかも説明します。
ぜひ、この難読漢字とも言える「海狸」について考えてみましょう!

「海狸」と書いてなんて読む?

まずは「海狸」と書いてなんと読むのかを見ていきましょう。

「海狸」はこの動物のこと!

「海狸」は「うみだぬき」や「かいり」と読む漢字です。

これは特定の湖や沼に分布するある動物を意味しています。
正直なところ、海で見かけることはないし狸でもありません。

ただ、ここで言う「海」には「大きな湖沼」が含まれます。
まずはいくつかヒントを挙げるので「海狸」がどのような動物を表しているのか考えてみましょう!

・ヒント1:アメリカやヨーロッパの水辺に生息
・ヒント2:水を堰き止めて巣を作る生態
・ヒント3:出っ歯で平たい尾が特徴



正解は「海狸」と書いてビーバーと読む……でした!

海の狸と書かれるので困惑しやすいですが、これはビーバーのことを意味する漢字表記となっています。

「海狸」はこんな動物

ここからは「海狸」もといビーバーの生態を見てみましょう。

外見と大きさ

ビーバーは齧歯類に属している哺乳類の動物です。

その外見は同じ齧歯類のように出っ歯であることが最大の特徴です。
ただし、他の齧歯類とは違って上下に平たい形状の尻尾を持っているのが特徴となります。

大きさも体長が約80cm~120cmあります。
体重も約11kg~30kgと大型の個体が多いです。
言うなれば大きなネズミ、それがビーバーです。

その生息域

ビーバーは湖や沼などの水辺を生息域としています。
主にアメリカやカナダ、ヨーロッパで暮らしているとか。

それらの各地域の水中に適応している動物とされています。
事実、ビロードのような毛皮は水をはじき、後ろ足には水かきがあるのだとか。
平らで大きな尾はオールのような形状で、上下に動かして進むこともできます。

このようにビーバーは水中生活に慣れている動物と言えるでしょう。

リスに似ているけれどリスの仲間ではない

ビーバーとリスは同じ齧歯類として分類されています。

しかし、ビーバーはビーバー科ビーバー属という独自の分類です。
リスはリス科に分類されその種類も多種多様なのが特徴です。

そのため、両者は似て非なる存在と言えるでしょう。
どちらも大きく分けるとネズミですが、細かく分けるとまた違った動物ということになります。

「海狸」はダム作りの達人!

ビーバーはダム作りをすることで知られています。
最後にそれらビーバーのダム作りについて見てみましょう。

ダム作りは本能!?

ビーバーといえばダムを作ることで知られています。
これらビーバーのダム建設は本能的な行動とされます。
それらビーバーに見られるダム作りの行動は教わらなくても自然にできるようになるのだとか。

実際に水辺の木を齧り倒し、泥や枯枝とともにダムを作ります。
手に入れた材料は川を横断する形で組み上げ、大規模なダムを建造するわけです。

出来上がったダムは多くの生き物を呼ぶ

ビーバーが作るダムは多くの生き物を呼びます。
実際に環境を大きく変えることで多くの命を森に呼び込むのです。

本来、ただ川が流れているだけの場所は水鳥なども棲めません。
しかし、池になることで渡り鳥なども集まってくるようになります。
巣の周辺には無数の水草も育ち、多種多様な生物で賑わうようになるわけです。

いずれはビーバーのダムは土砂で埋まるものの、残された栄養豊富な土砂は新たな生き物たちの土壌となって新しい生態系を育みます。
まさにビーバーはダム作りならぬ生態系作りの達人と言えるでしょう。

その一方、ビーバーは水があればどこでもダム湖を作ってしまうため、それによって被害を受けている地域もあります。
そこはある意味で迷惑者の一面も持っている動物と言えるかもしれません。

まとめ

「海狸」はビーバーという動物を表す漢字となります。
ビーバーはアメリカやヨーロッパで見られる動物です。
ただし、海にいるわけでもないですし、狸でもありません。

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