「取り繕う」とはどんな意味?どのような動作に対して持ちられるの?

外見を整えて見た目を良くすることを「取り繕う」と言います。
また、その場しのぎでごまかしたり修繕したりすることも「取り繕う」と表現されます。

しかし、これらはどのように使用するのでしょうか?
今回はそれら「取り繕う」という言葉について解説します。
特にここではその意味と例文について詳しく説明します。

「取り繕う」とは

まずは「取り繕う」の意味について見ていきましょう。

「取り繕う」の意味

「取り繕う」とは外見などを整えて見た目を良くすることです。
また、不都合などを隠すためにごまかすことも言います。
さらに、その場しのぎで修繕することも意味します。

主にこれら3つの意味で使用される表現とされるわけです。

なお「取り繕う」という言葉は基本的にポジティブよりもネガティブなニュアンスが強い表現となります。
むしろ良い意味よりも悪い意味で使用されることが多いです。
そこは言う方も言われる方も避けておきたい言葉と言えるかもしれません。

「繕う」と「取り繕う」は意味が同じ

「取り繕う」と同じ言葉としては「繕う」もあります。
こちらも意味は基本的に同じと言えます。

ちなみに「取り」には言葉の調子を整える役割があるとか。
そのため「取り繕う」は改まった表現に見せるためのものと言えるでしょう。

そこはどちらを使用しても問題ないので好きな方を選んで構いません。

意味ごとの「取り繕う」の例文・解説

ここからは意味ごとに違う「取り繕う」の例文を見てみましょう。

体裁を取り繕う

「取り繕う」は「体裁を取り繕う」のように使用されます。

この場合は体裁を良く見せようと行動することを意味します。
例えば、他人が見ている手前、本意ではなくとも誰かに優しく接してしまうような状況を「体裁を取り繕う」と表現するわけです。

このように「取り繕う」は世間体に合わせて自分を飾ることを意味します。

その場を取り繕う

「取り繕う」は「その場を取り繕う」のように使用されることもあります。

この場合は不都合を隠すためにその場をごまかしてやり過ごすことを言います。
これら「取り繕う」は修繕する意味も持つため、その場の雰囲気を良くするために行動するという解釈で使用してしまう人もいるかもしれません。
しかし、あくまで「取り繕う」はごまかすという意味となります。

そこは状況に合わせて逃れようとする意味で使用されると覚えておきたいところです。

障子の破れを取り繕う

「取り繕う」は「障子の破れを取り繕う」のようにも使用されます。

この場合は単に修繕するという意味で使用されます。
事実「取り繕う」には壊れたものや動かなくなったものを修繕するという意味があるわけです。

そのため、障子に限らず人の手で直せるものは「取り繕う」が使用できると覚えておきましょう。

「取り繕う暇もない」という表現は間違い

稀に「取り繕う暇もない」という表現を見かけることがあります。
ただ「取り繕う」と「暇もない」という組み合わせは間違いです。

これらは「取り付く島もない」の誤用と考えられます。
字面も発音も似ていることから「取り付く=取り繕う」「島もない=暇もない」として認識されてしまっているのかもしれません。

なお「取り付く島もない」は海で溺れても上陸する島がないことを言います。
転じて、頼りとしてすがる手がかりがないことや相手を顧みる態度が見られないことを意味するようになったとされます。

そのため「取り繕う暇もない」とは完全に別物です。

人が「取り繕う」動作をするのはなぜ?

人は日常の様々な場面で「取り繕う」動作をしてしまいます。
人に見られているという感覚がそうさせるのかもしれません。
最後に、それら人がなぜ「取り繕う」のかを考えてみましょう。

人はなぜ取り繕おうとするのか

実際に「取り繕う」人というのは他人からの目を恐れています。

中には叱られるのが怖いから「取り繕う」人もいれば、プライドが高いから「取り繕う」人もいるし、逆に自信がないから「取り繕う」人もいるでしょう。

そこには共通して「他人の視線」もしくは「他人との比較」があるわけです。

そういった世間の目を欺くため、無意識に「取り繕う」人がいるのかもしれません。
ただ、あまりにも「取り繕う」ことばかりすると信用や信頼を失うことになります。

あくまで「取り繕う」のはその場しのぎでしかありません。

だからこそ、本当の意味での解決や成長が必要となります。
そこは完全にはなれずとも不完全であることは避けるべきなのかもしれません。

まとめ

「取り繕う」は外見を整えて見た目を良くすることを言います。
その他、その場しのぎでごまかしたり修繕したりすることも「取り繕う」と表現されます。

これらは使用される状況でその意味も変わるのが特徴です。
そこはどのような場面で使用するのかも加味して使い分けましょう。

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