「わざわざ」とはどんな意味?その由来は?その用い方や注意点は?

「わざわざ」という言葉は、日常会話はもちろん、ビジネス的なやり取りをしている際にも用いることのできる言葉です。
『忘れ物をわざわざ届けに来てくれた』や『わざわざ書類を用意してくださりありがとうございます』のように手間をかける行動に対して用いることができます。

ただし、これが自分の行動に対して用いると・・・、嫌味っぽく感じ取られてしまうこともあるので注意が必要な表現になり得ます。

そこでここでは、「わざわざ」という言葉の意味や由来、用い方について見ていきましょう。

「わざわざ」とは

 

まずは「わざわざ」という言葉の意味や成り立ちを見てみましょう。

「わざわざ」の意味

「わざわざ」には、2通りの用い方があります。

ひとつは、なにか目的のために特別に行動を取ることです。
他のことのついでではなく、目的を実現するために手間暇をかけることとなります。

もうひとつが、する必要も義理もないことをあえておこなうことです。

意識的に何かを行うことに対して用いられる表現です。

「わざわざ」の由来

「わざわざ」は、古語の「態態(わざわざ)し」から来た言葉です。
この「わざわざし」は、わざとらしい仰々しい様子やを指します。

わざとらしい行動というのは意識的にされていますので、その意味合いが転じてできた表現ということになります。

ちなみに、「わざと」という言葉もこの「わざわざし」から来ていますよ

「わざわざ」の用い方

 

ここからは「わざわざ」の使い方について見てみましょう。

敬語的用法

「わざわざ」は、敬語として使用することができます。

「わざわざご足労いただきありがとうございます」「わざわざご連絡いただきありがとうございます」のように、相手の行動に対して感謝や気遣いの気持ちを込めた言い回しとなります。
ビジネスシーンでは来社時から電話・メール対応まで取引先など外部の人、時に社内や身内相手にも使用されるベーシックな敬語となります。

しなくてもいいことを強調する表現

「わざわざ」には、しなくてもいいことを敢えて行うというという意味でも用いられます。
「彼は野次馬をするためにわざわざ駅前の通りまで走っていった」といった言い回しなら、特に用事もない場所まで敢えて向かった事を強調しています。

「わざわざ」を使う際の注意点

「わざわざ」は、汎用性の高い言葉です。
しかし、相手に対して失礼になりうる言葉でもある言葉でもあります。

自分の行動に対して用いると・・・

「わざわざ」を自分の行動に対して使用するのは基本的に失礼な言い回しになります。

「わざわざ準備しておいたのに・・・」は、恩着せがましさや嫌味を感じさせる表現となります。
嫌味の言葉になるので、相手が不義理を働いた時に残念そうに言えば相手に良心の呵責を抱かせるかもしれません。
例えば、夕飯を用意してあったのに家族に外食してきた、なんていわれたときなんかは無意識で「わざわざ準備しておいたのに・・・」なんていう「わざわざ」を使った言い回しをしてしまうかもしれませんね。

相手への断りの言葉に入れると・・・

「わざわざ」は、相手の行動に対しても嫌味を込めた表現と受け止められてしまうことがあります。

例えば「わざわざご指摘くださりありがとうございます」という言い回しがそうでしょう。
そこには悪気がなくとも「余計なことを」というニュアンスが込められていると受け止められてしまいかねない言い回しとなります。

まとめ

「わざわざ」には、2つの用い方があります。
なにか目的のために、ついでではなくそれのために行動を起こすこと。
そして、する必要のないことをあえてすることです。

敬語として感謝やねぎらいの気持ちを伝える言葉として用いることができる一方、嫌味や皮肉を込めた表現にもなりますので注意が必要な言葉でもあります。

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