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熊本・大分をはじめ九州地方では未だに余震がおさまる気配がありません。余震を恐れて車の中で寝泊まりする人の疲労も蓄積されています。そんな中、問題となっているのが、東日本大震災時にも問題となった「エコノミークラス症候群」です。
【特設・熊本地震】熊本市で自宅の駐車場に止めた車の中で避難生活を続けていた51歳の女性が、「肺血栓塞栓症」で死亡しました。市は「エコノミークラス症候群」を発症したとみて調べています。https://t.co/zUmagS3fZA pic.twitter.com/tBhRI2qbMK
— NHKニュース (@nhk_news) 2016年4月19日
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息苦しさや胸の痛みなどのエコノミークラス症候群の症状を訴えた人は、熊本市内の5病院で少なくとも18人。ほかの病院でも集中治療室で手当てを受けたり、入院したりしている人がいるそうです。
熊本県は避難者のエコノミークラス症候群対策として、県外の保健師らが避難所の駐車車両などを重点的に回り、健康チェックを行う方針を示しています。
目次
エコノミークラス症候群とは
車の中や飛行機などで長時間同じ姿勢でいると、足の血液の流れが悪くなり血の塊ができてしまうとされるもので、塊が血管を通じて肺の動脈まで運ばれてしまい、血管がつまって命をおとしてしまうこともあります。また、車の中だけでなく、避難所でも体を動かさずに座ってばかりいると、発症するリスクが高まるとされています。
東日本大震災でも、地震の発生から4か月後までに宮城県内の32の避難所で検診したところ、足の血管から血の塊が確認された人が190人見つかったという報告があります。
リスクが高い人は?
発症しやすいのは40歳以上の方。高齢者は特にリスクが高いとされています。しかし、患者の中には、出産まもない20代後半の女性が発症したケースもあったそうです。
発症する人は女性が多く、車中泊をしている…トイレを我慢する…などの特徴が見られることが知られています。女性が多い理由としては、トイレを我慢するために水分を十分にとれないことが挙げられています。また、足を怪我した方や糖尿病などの基礎疾患のある方、肥満の方などもリスクが高いそうです。
予防法
以下、厚生労働省のツイートです。
(続き)エコノミークラス症候群の予防には、長時間同じ姿勢でいることを避け、足を動かす運動をして、適度な水分を取ってください。歩行時の息切れ、胸の痛み、片側の足のむくみや痛みなどの症状が出た場合、すぐに医療機関を受診してください。 pic.twitter.com/aSXPyjMlwB
— 厚生労働省 (@MHLWitter) 2016年4月20日
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上記では、予防のために心がけると良いこととして、6つ挙げています。
1.時々、軽い体操やストレッチ運動を行う
2.十分にこまめに水分を取る
3.アルコールを控える。できれば禁煙する
4.ゆったりとした服装をし、ベルトをきつく締めない
5.かかとの上げ下ろし運動をしたり、ふくらはぎを軽くもんだりする
6.眠るときは足をあげる
こちらは予防のための足の運動です。どれも手軽にできるので試してみてください。
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こちらは、ネットユーザーのツイート。同様のことを漫画で分かりやすく啓蒙しています。
自動車内でお過ごしの皆様へ
エコノミークラス症候群について描かせて頂きました。
移動中に取り急ぎ描かせて頂いたためお見苦しいかと思います。
申し訳ありません。#くまモン頑張れ絵 pic.twitter.com/PodPFUoXeX— 御前モカ@元客室乗務員の漫画家1年生 (@Babylion_110) 2016年4月18日
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避難所での生活や車の中での生活が続いているという方は、「エコノミークラス症候群」の予防法を実践してみてください。