出典:smh.com.au
この写真はリオ五輪男子マラソン銀メダリストの”フェイサ・リレサ”選手のゴールシーンを捉えた1枚です。彼はゴールの瞬間両手を頭の上でクロスする形のポーズを取りゴールしました。このポーズには深い意味があり、彼の願いや思いが込められています。そして、このポーズ、彼は命を懸けて行ったものだったのです。
エチオピアの現状
世界的なニュースではそんなに報道されていませんが、彼の母国エチオピアでは今、政府の弾圧により、多くの罪のない一般人が逮捕されたり、殺害されたりしているのです。政府の治安維持部隊により、エチオピア最大の民族”オロモ族”が迫害を受けているのです。
出典:smh.com.au
”フェイサ・リレサ”選手はレース後に自分がいまエチオピアで迫害を受けている”オロモ人”であることをメディアに向けて語りました。そして、このポーズは、”オロモ人”が抗議活動を行うときに示すポーズだと教えてくれました。
そして彼は、「エチオピア政府は仲間を殺害し、土地や資源を奪っている。私の親族も違法に拘束された。オロモ人の抗議を支持する」と語り、更にこのポーズをとり、自分の意思を示したことにより「私は帰国すれば殺される、もし殺されなかったとしても投獄されるでしょう。」と語ったのです。今後は、帰国はせずそのままどこかの国へ亡命することも視野に入れているそうです。
国際人権団体の「ヒューマン・ライツ・ウオッチ」では、エチオピアの現状を世界に発信し、エチオピア政府の暴走を訴えています。
ヒューマン・ライツ・ウオッチが公開しているエチオピアでの現状を伝える動画はかなりショッキングな内容となっています。
<動画はこちら>
このような中、ゴールの瞬間政府の圧政に抗議する意思を示し、世界中にエチオピアの現状を伝えた”フェイサ・リレサ”選手がの勇気は素晴らしい!このことに関して、世界中が彼の勇気を称えています!
Feyisa Lilesa just made the biggest sacrifice by showing the sign of resistance. Our Hero. #OromoProtests pic.twitter.com/UmrSGEqazE
— Solome (@Solitti) 2016年8月21日
Staunchly defiant to the end. Feyisa Lilesa at the #Rio2016 press conference, explaining his #OromoProtests gesture. pic.twitter.com/IR0Vk3T5UH
— Zecharias Zelalem (@ZekuZelalem) 2016年8月21日
Etiyopyalı maratoncu Feyisa Lilesa finiş çizgisinde diktatörünü böyle protesto etti, dönünce asılabilir. #rio pic.twitter.com/lQAvKshBPY
— özcan yüksek (@ozcanyuksek) 2016年8月22日
覚悟の行動。
マラソンで2位のFeyisa Lilesa
ゴールのとき腕を交錯させていた。
エチオピア政府の圧政に対する抗議の
ジェスチャーだ。帰国できないかも
しれないし、殺される、投獄される
可能性があるそうだ。 #リオ五輪 pic.twitter.com/jziiDuMVdZ— 岩佐 徹 (@toruiwa) 2016年8月22日
彼の勇気と覚悟には脱帽です。そして、彼のこの行動のおかげで、エチオピアの現状が多くの人に知られることになりました。その事で、エチオピアの問題が解決の方向に動くようになってほしいと願います。そして何より、”フェイサ・リレサ”選手の身の安全が確保されることを願います!
出典:twitter / hrw.org / nikkansports