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殺処分寸前で保護されたトイプードルのアンズちゃん。今では立派な警察犬として活躍。また、子供達と触れ合うイベントを通じて、子供達へ勇気を与える存在となるなど多方面で活躍しています!
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生後間もなく飼育放棄された
過去にさまざまなメディアで取り上げられていたのでご存知の方も多いかと思いますが、アンズちゃんは生後間もない2013年春、飼い主に飼育放棄されました。当初は人間を怖がり、人間が手を振り上げるだけで、酷く怯えていたといいます。
こちらは、保護された当時のアンズちゃん(子供向けイベントのスライドショーより)。うつろな目をしています。
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運命の出会い
アンズちゃんは飼育放棄され殺処分になるところを、現在の飼い主であり指導士でもある鈴木博房さん(65)に2013年春、引き取られます。その後、アンズちゃんは警察犬の審査会に初挑戦して合格しましたが、そこまでには険しい道のりがありました。しかし、鈴木さんが育成するシェパードになつき、次第に明るさを取り戻していったといいます。
茨城の県警察学校で開かれた警察犬の嘱託式の様子(2016年1月)。トイプードルのアンズちゃんも警察犬に選ばれました。
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県警はこれまで、シェパードなど大型の7犬種から警察犬を選んできましたが、優秀な犬を採用するために2015年から全犬種の参加を認めていました。
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警察犬章のメダルを授与されます。
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「みなさんのおかげで、ようやく人にもなれるようになった」と話す鈴木さん。小さなもの、狭い場所は得意だといい、「シェパードと仲が良いので、コンビを組ませながらお互いの長所を生かしていければいい」と述べています。
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小さな体を活かして活躍
アンズちゃんは、体の小ささを生かして活躍しているといいます。トイプードルは地面と鼻の位置が近く、薄い臭いを嗅ぎ分けたり、小さな遺留品を見つけたりできるのが特徴だといいます。既に今年に入ってから6回出勤(8月時点)。小型犬の特徴を活かして凶悪事件の捜査や行方不明者の捜索に参加し、警察犬には不向きとされていた体格が逆に武器になっているそうです。大型犬よりも目立たず、怖がる人が少ないのも強みだといいます。
動物ふれあい教室に参加
アンズちゃんは、子供達に命の大切さを訴えかけるイベントにも参加しているそうです。水戸市の市民センターで開かれた動物ふれあい教室で参加していた子供達とふれあいました。殺処分になるところを引き取られ、今では警察犬として活躍しているアンズちゃんの話を聞かせると、子供達は真剣な表情で聞き入っていたそうです。
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また、アンズちゃんが警察犬になるまでの軌跡が本にもなっています。
「警察犬になったアンズ 命を救われたトイプードルの物語」
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著者は飼い主で指導士の鈴木さん。DVを受けて傷ついていたアンズちゃんとシェパードの温かいふれあい。そして、訓練士として30年の経験を積む鈴木さんが地道な訓練を経て、アンズの才能を開花させていく様子などを紹介。子供達に「あきらめずに、がんばる」ことの大切さを伝えるメッセージが込められているそうです。
警察犬になったアンズ 命を救われたトイプードルの物語(Amazon.co.jp)
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鈴木さんは「子供たちには、やりたいことがあったら『自分には向いていない』と思わず、挑戦してほしい。アンズに触れることで、『頑張る勇気』を持ってくれたら、何よりの幸せです」と話しています。殺処分寸前の状況、精神的に酷くダメージを受けた状態から立ち上がり、警察犬として頑張り続けるアンズちゃん。しかし、その一方で鈴木さんはこうも語っています。
引き取ってから約3年、多くの人に触れられ、愛されてきた。それでも、たった1人の暴力で負った心の傷は消えない。
とても重い言葉です。命の大切さ、動物との関わり方、改めて考えさせられます。
以下はアンズちゃんが県警の嘱託警察犬に選ばれた時の様子と、子供達とふれあうイベントの様子の動画です。こちらもぜひご覧ください。
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出典:www.youtube.com / www.youtube.com / amzn.to