
私たちが生まれる遥か昔地球上で暮らしていた恐竜たち。その姿は図鑑や博物館など私たちでも身近に見ることが出来ますよね。
そんな恐竜たちですが、その色に関する驚きの事実があります。今回は恐竜の色やその秘密について詳しく解説していきます!
目次
恐竜の色が一定じゃない?
いくつかの図鑑やテレビを見ていると気づくのですが、恐竜たちの色ってどの種類も1つに定まっていません。
図鑑や博物館ごとに違う!
そう、恐竜たちの色は図鑑や博物館によって実に様々です。ティラノサウルス1つを例にとっても図鑑によって灰色や濃い緑色、茶色に黄土色など全くと言っていいほど定まっていません。
確かに言われてみれば恐竜の色を問われても自信を持って答えることは出来ませんよね。では、なぜこんなにも色様々なのでしょうか。
実は恐竜の色は想像
そして衝撃の事実なのですが、私たちが普段図鑑や博物館で見ることが出来る恐竜の色は想像で描かれているそうです!
なぜそんな状態になっているのでしょうか。
骨の化石では色まではわからない
当然ですが大昔に生きていた恐竜たちは現在では化石という形でしか残っていません。
そんな骨の化石からは大体の体の形は分かっても色までは分からないのです。たしかに言われてみると納得できますね。
生息地域や生態から色を想像
それでは何を根拠に色を想像しているかと言うと、その恐竜の生息地域や生態からだそうです。
現在の爬虫類でも砂漠に住むものは砂色で、木に住むものは緑色ですよね。恐竜の骨格から生態を推測し、その上で色を想像しているそうです!全くのあてずっぽうではないようです!
決まりがないので一定にならない
ある程度の根拠のもとに想像しているとはいっても、恐竜たちの色は図鑑や博物館によってばらついています。
これは恐竜の色を1つに定める決まりが無いので、それぞれが自由に描いてしまうからだそうです。バラバラに描かれてしまうとちょっと混乱してしまいますね。
羽毛があったりなかったり
色と同様に「羽毛」も図鑑によってあったりなかったりします。
ティラノサウルスに羽毛があった?
衝撃の事実ですが「ティラノサウルスには羽毛があった」という説もあるようです。
狂暴で力強いイメージの強いティラノサウルスに羽毛はなかなか想像できないですね…。寒暖の差が激しい時期を乗り越えるために羽毛があったのではないかと言われています。
実際には発見されていない
しかしこちらの羽毛、実際には発見されていません。
こちらも色と同様にあくまで想像にすぎないということです。大昔の生き物ですから何にしても有力な証拠が見つかりづらいんですね。
色や羽毛などの想像は適当なわけではない
色も羽毛もあくまで想像であると紹介しましたが、何もあてずっぽうや適当というわけではありません。ある程度の根拠の上に成り立っている想像です。
研究に基づいた想像
先ほども軽く触れましたが、化石に残された証拠を頼りに研究を行い、その骨格などから恐竜たちの生態や生息地域などを調べます。
そしてその研究によって分かった生態や生息場所をもとに、現代の爬虫類や鳥類、虫などを参考に色の推測を行います。
近い種の新発見から
また、近い種の新たな発見から想像するという例もあるようです。
ティラノサウルスに羽毛があったのではないかという説は、ティラノサウルスに近い種であるユティランヌスの化石から羽毛が発見されたことから唱えられた説です。たしかに近い種であれば似たような体の構造になると考えられますね。
近年、少しずつわかるように!
今まで想像で描かれていた色や羽毛ですが、技術の進歩により近年では少しずつ分かるようになってきました!
羽毛の化石内に残った色素を解明
メラニン色素の量から皮膚の色を特定できるらしく、最近の研究で恐竜や鳥類の化石の中にメラニン色素を内包するメラノソームという器官が発見され、恐竜の色の特定が大きく進みました。
シノサウロプテリクスという恐竜の化石にメラノソームの仲間であるフェオメラノソームの構造が発見され、羽毛部分のメラニン色素からこの恐竜の羽毛は黄色や赤色、茶色などの暖色系の色であることが分かりました。
研究が進化
大昔に絶滅した動物の色が分かるなんて少し前まではありえないことだったかもしれません。
しかし技術は日夜進歩しており、その進歩した技術によって研究自体も飛躍的に進化しています!恐竜の色を完全に特定し、完璧な恐竜図鑑が出来上がる日もそう遠くないかもしれませんね。
まとめ
恐竜の色が図鑑や博物館によって各々の想像で描かれていたというのはかなりの衝撃ですね。
しかし研究の進化によって色の特定は着々と進んでいます。遥か昔にこの地球で暮らしていた生物の色や生態、暮らしが分かるなんてなんともロマンがありますね。