
プーズーという不思議な名前をした鹿をご存知でしょうか?その姿はぬいぐるみのようなかわいらしさと大きさで、その姿を見た人の心をつかんで放しません。
そんなかわいらしい姿をしたプーズーの生態や、日本で飼育している動物園をご紹介します。
目次
プーズー
プーズーは成獣でも肩までの高さが40cmほどの小型の鹿の仲間です。
生息域
プーズーはチリで二番目に広い島、チロエ島にのみ分布している固有種です。チロエ島はチリの中央部、太平洋側に浮かぶ島です。島の西部に広がる帯多雨林の標高1,000m以下のエリアでプーズーは生息しています。
生態
プーズーのが外見特徴
プーズーはシカ科の中で最小種になります。成獣でも体長が70~80cm、体重は7~14kgほどになります。小さいながらも鹿なのでオスは角を持っていますが、その長さは10cm程度と短く、枝分かれもしていません。首は足はシカ科にしては短いですが、シカ科の生き物の特徴であるしっかりした胴と湾曲した背中をしています。
全身が固く短めの毛で覆われています。全身を覆う毛は灰色や赤褐色、暗褐色をしています。幼獣には背中に水玉模様ともいえる斑点があります。この斑点は生後2~3ヶ月後には消えてしまうそうです。
プーズーの食性
プーズーは、島の木の樹皮や枝に芽、花や果実を食べて過ごす植物食の生き物です。
名前の由来
和名のプーズーは英名から来ており、表記は「Pudu」になります。この名前はプーズーの生息地、中央チリとアルゼンチン南西部の先住民マプチェ族の言語「マプドゥングン」に由来し、「小さな鹿」を意味しています。
プーズーはその数を減らしている
プーズーは元来は群れを作って、森や茂みの中で生きていましたが、現在はその数が減少したため単独で行動するものが多くなっているそうです。
人類が島に連れてきた犬が野生化し、プーズーを捕食するようになったこと、プーズーの生息地が開発によって破壊されている事、そして人類による乱獲がプーズー減少の原因として挙げられています。
日本で飼育されているプーズー
現在、生息数を減らしているプーズーはワシントン条約で保護されている生き物の一種で、決して個人で飼育することはできません。しかし、現在日本ではプーズーの飼育をしている動物園が一ヶ所ありますので紹介します。
埼玉県こども動物自然公園
埼玉県こども動物自然公園ではプーズーの飼育がおこなわれています。2019年月時点では、オスは2頭、メスが3頭の計5頭が飼育されています。
プーズーの動くかわいい姿
埼玉県こども動物自然公園で飼育されているプーズーの姿が見られる映像です。カメラに興味津々な姿がとてもかわいいですね。
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世界の動物園にいるプーズーの姿
ワシントン州シアトルにある「Woodland Park Zoo」で飼育されているプーズーの様子です。生まれて間もないのでしょうか、足元のおぼつかないプーズーの赤ちゃんの姿がとてもかわいいです。
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カリフォルニア州ロサンゼルスにある「LA ZOO」でもプーズーは飼育されています。食事をしたり、跳ねるように走り回る姿がかわいらしいです。
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まとめ
世界最小の鹿プーズーは小さいながらもしっかり鹿の特徴の多くを持っていました。チロエ島の森の中で暮らしていましたが、その数を減らしているようです。
世界中の動物園では飼育、そして繁殖に成功しているそうなので、今後個体数が増え、そのぬいぐるみのようにかわいらしい姿を自然でも多くみられるようになるといいですね!
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出典:wikipedia.org(Pudú) / wikipedia.org(チロエ島) / YouTube(プーズー・・カメラが気になる?2017.09.20(埼玉県こども動物自然公園/SaitamaChildrensZoo)) / YouTube(Cute Baby Pudu! One day old) / YouTube(Cute Baby Pudu! One day old)