
人気のない寂しい夜道を歩いていてヒヤッとしたり、繁華街で客引きやナンパに捕まってちょっと怖い思いをしたり…多くの女性は、そんな体験があるのではないでしょうか。
でも、怖かった体験を話すと「どうしてそんな危ないところに行ったんだ!」と怒られてしまうこともあります。
そんな中、Twitterである動画が話題になっています。投稿したChihiro(@chivillain)さんは、海外のアニメーション制作会社が作った動画に、自ら日本語字幕をつけて公開しました。
「被害者にならない術」を主に教えようとする社会の理不尽さを「加害者にならない術」を知ってもらう事で伝えようとしている動画 (日本語字幕付)。子どもたちに見せてあげたい。 pic.twitter.com/0i3DXWhhp4
— Chihiro (@chivillain) 2018年5月8日
・助けを呼ぶためのホイッスルを携帯する
・2人以上で行動する
・アルコールを飲まない
・常に警戒して危ない場所に出歩かない
これらは多くの場合、女性が被害に遭わないように注意喚起されることですが、この動画の場合は加害者側にその注意を呼びかけています!
1.「加害者が」レイプをしないようにホイッスルで助けを呼ぶ。
2.「加害者が」常に誰かに見張ってもらう。
3.「加害者が」アルコールを飲まない。
4.「加害者が」常に警戒してパーティーなどに行かない。
加害者にこんなことを求めるのは、現実的ではないと思う人もいるでしょう。
しかし、奇妙なことに、こうして加害者と被害者を裏返すと、被害者側が被害を予防するために求められていることが、どれだけ難しいことかわかります。
さらに問題なのは、実際に被害に遭ってしまった人が、こうした注意事項の一つでもできていないことがあると、「被害者にも落ち度があった」と責められてしまうことです。
動画を見た人たちからは、次のような声が寄せられています。
被害者にも不備がある、という理不尽な非難に対して、じゃあここまでやればあなたは性犯罪をしないで済むのね、という痛烈な皮肉ですね。そもそも、「被害者候補」に制限を課すこと自体の誤りがよくわかります。
— すなどりねこ@まだまだこの世界の片隅に (@oldfishingcat) 2018年5月14日
ほんと、素晴らしい。そして、これまでの社会の中で、女がどういう生き方を強いられてきたかが、明確にわかります。
— ピースワンコさん、不妊手術をしてください (@henkutsutorako) 2018年5月9日
metoo運動などをきっかけに、セクハラや性暴力被害者の声の上げにくさにも、注目が集まっている昨今。
被害者を責めるよりも、社会全体で加害者にストップをかけられるようになっていければ良いかもしれませんね。
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出典:Twitter(@chivillain)