雛人形の片付ける日はいつ?片付け方は?婚期が遅れる言い伝えも

3月の桃の節句に欠かせない雛人形。
おひな様とも呼ばれますが、「雛人形を片付け忘れると婚期が遅れる」という話を聞きます。
では、雛人形はいつ片付ければいいものなのでしょうか。

ここでは、雛人形の片付け、そしてそれにまつわる「片付け忘れると婚期が遅れる」という言い伝えについて解説します。

雛人形を片付け忘れると婚期が遅れる?

 

1日ごとに1年遅れると言われている

「雛人形を片付け忘れると婚期が遅れる」という言い伝え。
3月3日のひな祭りが終わった3月4日から1日遅れるごとに、1年ずつ婚期が遅れてしまうともいわれています。
この言い伝えはかなり古くからあるもののようで、雛飾りが現在の形に近くなった江戸時代が始まった頃にはすでにあったともされます。

遅れると言われている理由は?

「雛人形を片付け忘れると婚期が遅れる」と言われている理由としては、諸説あります。

雛人形は子供の身代わりとなって厄を受け、それを水に流すことで清らかなものとするという「流し雛」が原型となっています。
それもあって、雛人形は穢れや厄を受けるお守りとしての一面があるとされます。
そのため、子供の厄を受け止めてくれてきた雛人形がいつまでも家にある事を忌避して生まれたという説があります。
似通った理由ですが、雛人形を早く片付けることが「早く嫁に行く」ということを連想する(嫁に行けば雛人形は飾らないから)ためという説もあります。

また、「片付けを後回しにしてはいけない」という教育的な意味合いから生まれたという説もあります。

雛人形を片付ける日はいつ?

 

雛人形を片付ける日にちは?

雛人形を片付けた方が良い日にちとして言われているのは、「啓蟄(けいちつ)」に当たる日です。

啓蟄は、1年を24等分した季節の節目である「二十四節気」のひとつ。
啓蟄の「蟄」には「土の中で息をひそめている虫」という意味のある文字で、「啓」には「ひらく」という意味があります。
つまり、啓蟄は「土の中にいた虫たちが春の訪れを感じて土の中から出てくる時期」ということ。
実際、啓蟄の時期はよく晴れて天気が良いことが多いです。

雛人形を啓蟄に片付けた方が良い、という言い伝えに関して明確な理由はないようですが、お天気の良い日を選ぶことで虫やカビが雛人形につくのを防ぐことができるというのも理由のひとつかもしれません。

ちなみに、啓蟄を現在のカレンダーに当てはめると3月5日ないし3月6日となります。
ひな祭りから1日2日空けた日ということになります。

雛人形を出す時期は?

「啓蟄」に片付けるといいともされる雛人形。
では、出す時期はというと・・・、こちらは特になにかきっかけとなる日もありません。
前日に飾っても良いですし、少しでも長く楽しみたければ2月の中旬ぐらいから飾っておくなんてこともあります。

雛人形のおすすめの片付け方

 

雛人形の手入れの仕方

雛人形を片付ける前に、まず手入れをしておくことが重要です。
湿気の少ないお天気が良い日を選んで、羽根バタキなどのやわらかいホコリ取りで雛人形からホコリを取り除きましょう

髪や衣装についているホコリは、やわらかい洋服用のブラシなどで払うようにしましょう。
この時、人形の頭や手足に素手で触れないことも大切です。

シミができてしまうことがあるので、必ず布の軍手を使いましょう。

雛人形の防虫の方法

雛人形をしまう際に欠かせないものに防虫剤がありますが、ここで大切なのが、防虫剤の量の規定を必ず守ること。
「虫がたからないように」と多めに防虫剤を入れてしまうと、防虫剤の成分が溶けて人形や小物類に悪影響が出てしまうなんてこともあります。

雛人形のしまい方やしまう場所

雛人形の手入れが終わったら、頭と手足をやわらかい紙で包みます。
そのまま箱やケースに入れて、納戸や押し入れの上の段などにしまいましょう。

湿気の多い場所や極度に乾燥している場所での保管は厳禁です。

雛人形の飾り方

雛人形の配置

雛人形にの飾り付けをする際、おひな様とお内裏様の配置は地域差があります。
全国的には、おひな様は向かって右でお内裏様は向かって左に配置します。

しかし、関西ではその配置は逆となります。
おひな様が向かって左で、お内裏様が向かって右となるのです。

雛人形の豆知識

 

ここからは、雛人形にまつわる豆知識をいくつか見ていきましょう。

おひな様って何歳?

伝統的なおひな様の顔は、18歳の女性の顔とされているのだそうです。

しかし、現代的なお雛様だと話は変わります。
中には、赤ちゃんや子どもの顔で作られることもあるので、時代によって変化していっています。

雛壇が赤いのはなぜ?

 

日本では、古くから赤は魔除けの力があるとされてきました。
これは、赤が血や太陽に炎など命を連想する色だからともされます。

神社の鳥居が朱色なのもその効果を狙ったものなのだとか。

子供の健康と厄除けを願うひな祭りの飾り付けなので、雛壇も魔除けの赤が採用されているんですね。

【まとめ】雛人形はいつ片付ければいい?

 

雛人形の片付ける時期は、「啓蟄」がおすすめ。
2023年は3月6日ですが、2024年から2026年までの3年間は3月5日となります。

「片付け忘れると婚期が遅れる」という言い伝えは古くからありますが、どうやら江戸時代まで遡るともいわれているみたいですよ。

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