南西アジア圏で愛される調味料、それが「チャツネ」です。
これは様々な食材をペースト状にした調味料となります。
今回はそんな「チャツネ」について詳しく解説します。
合わせて作り方なども説明するので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。
目次
「チャツネ」とは
まずは「チャツネ」について見ていきましょう。
「チャツネ」が伝統的に食べられている地域
「チャツネ」は南アジア・西アジアを中心に使用されるソースの一種です。
南西アジア圏ではペースト状にした調味料のこと全般を「チャツネ」と表現することもあります。
特にアフガニスタンやインド、パキスタンなどで愛用されている調味料が「チャツネ」です。
昨今は欧米にも流通しており、ジャム状のものが主流となっています。
これは豆類と香辛料で作る日本のふりかけに似たものと言われます。
「チャツネ」の意味
名前はヒンディー語で舐めることを意味する「チャートゥナー」にちなむそうです。
現地では左手は不浄の手とされるため、原則は右手で料理を口に運びます。
その際、スパイスを指に付けて舐めて食べることになります。
そこから来たのが「チャツネ」という言葉なのです。
つまり、もともとは作る側でなく食べる側が使うことを前提とした言葉だったと言えるでしょう。
「チャツネ」はこうやって作られる
では「チャツネ」はどうやって作れるのでしょうか?
ここからは「チャツネ」の作り方について見ていきましょう。
ペースト状の調味料「チャツネ」
「チャツネ」は野菜・果物・香草などを火を通さずにすりつぶしたり、火を通して柔らかく煮込んだりして作ります。
どちらもペースト状にされているのが特徴となります。
そのペースト状の調味料のことを「チャツネ」と呼ぶわけです。
その作り方はすりつぶしたり煮込んだりするのが主流です。
ただし、家庭などによって作り方が変わることもあります。
材料となる野菜や果物は地域によって様々
「チャツネ」にはヨーグルトやコリアンダー、ミントを混ぜたものがあります。
それだけでなく唐辛子やショウガなどを効かせて辛く仕上げたものもあるなどその種類は多種多様です。
このように「チャツネ」の材料となる野菜や果物は地域によって色々となると覚えておきましょう。
「チャツネ」はカレーと相性のいい
最後に「チャツネ」と相性の良いカレーについてもまとめます。
「チャツネ」をカレーに入れるとコクが出る!
「チャツネ」は数種類~数十種類の野菜や果物が入っています。
その旨味成分はどのような料理にもマッチするでしょう。
特にカレーとの相性は抜群と言われています。
実際にカレーなどに入れるとコクが生まれて美味しくなります。
そのことから南西アジア圏ではカレーの薬味やドレッシングなどとしても使用されているのだとか。
福神漬の前は「チャツネ」がカレーの添え物だった!?
日本でカレーの添え物といえば「福神漬け」が定番とされています。
しかし、大正時代までは「チャツネ」が添えられていたとか。
特に日本郵船の欧州航路客船において一等船客に提供されたカレーライスには「チャツネ」が添えられていたようです。
その一方、当時の二等船客や三等船客のものにはたくわんが添えられていたとか。
どちらにせよ「福神漬け」が添えられるようになるまでは「チャツネ」やその他の副菜が添えられていたと言えるでしょう。
そう考えると「チャツネ」も日本人の口に合うと言えます。
まとめ
「チャツネ」は南西アジア圏で親しまれている調味料の一種です。
これは野菜や果物から作られる調味料となっています。
日本には馴染みがないかもしれませんが、実はかつてカレーライスなどに入れられて食べられていたのだとか。
そういった歴史も含めて「チャツネ」は魅力が凝縮された調味料と言えるのではないでしょうか。