「別れる」と「分かれる」の違いは何?今さら聞けない正しい使い分け!

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日常的に使っている「別れる」「分かれる」という言葉。
会話で使うときには気になりませんが、文章やメールを書くときに、この二つの使い分けに迷ったことはありませんか?

「別れる」と「分かれる」は、同じようでも微妙に使い方が違うんです。
今回は、今さら聞けない「別れる」と「分かれる」の意味と、正しい使い方について見ていきましょう。

別れる と 分かれる

 

意味・語源は同じ?

同じ音の「別れる」と「分かれる」。
意味と語源を見ていきましょう。

「わかれる」の意味

先ずは「別れる」の意味ですが、こちらは人や場所から離れて去ることをあらわします。
離婚することや死別するすることにも用います。

次に「分かれる」。ですが、こちらは一つであったものが別々であったり他の区別できるまとまりとなることを指します。
道が分岐することや、一つにまとられないようになることをあらわして用いられることもあります。

「別れる」も「分かれる」は、どちらとも「何かから離れる」という意味では同じですね。

「わかれる」の語源

「わかれる」の語源は、古語の「我離る(わかる)」もしくは「渡り離る(わたりかる)」だとされています。
この「離る(かる)」というのは、遠ざかることや間が空いたり途絶えるという意味の言葉です。

「我離る」を訳すと「我(自分)離る(遠ざかる、離れる)」・・・「自分が人や場所から離れる」ということで、お別れを意味する「わかれる」と読み解くことができますね。
「渡り離る」を訳すと「渡り(移動させる)離る(遠ざかる、離れる)」・・・「物や事柄を移動させて離れ離れにする」ということで、仕分けを意味する「わかれる」と読み解くことができます。

このことから、人がお別れすることを「別れる」、物や事柄が分かれることを「分かれる」と使い分けられるようになったんですね。

使う対象が異なる

 

ここからは、それぞれの「わかれる」の対象を見ていきましょう。

別れる は主に人に対して

「別れる」は、主にそれまで一緒にいた者同士が離ればなれになるときに使われます。

「別」を使った熟語をあげていきます。
別居、差別、死別、送別会、告別式、別離など。
他にもたくさんありますが、人が別れる時に使うのは「別れる」の傾向があります。

分かれる は主に物や事に対して

分かれるは、主にまとまっている物や事柄がいくつかに離れるときに使われます。

「分」を使った熟語をあげていきます。
区分、分割、分別、分配、分担、仕分など。
全て、物や事柄が2つ以上のまとまりに離れるときの言葉ですね。

別れると分かれるの使い分け

 

「別れる」と「分かれる」の違いが分かったところで、それぞれ具体的な使い方を見てみましょう。

別れる の使用例

・長年付き合っていた彼氏に、思い切って別れ話を切り出そうか
・両親の別離で、生き別れになっていた妹と再会した
・遠くへ引っ越してしまうクラスメイトのお別れ会を企画しよう

全て、人と人の別れが関わっています。

分かれる の使用例

・夫婦で家事と育児の分担を決めているんだけど、意見が分かれるなあ
・受験、就職、結婚、転職など、人生の分かれ道ってたくさんありますよね
・卵の卵黄と卵白、上手な分け方を教えましょう

対象が物や事柄なのが分かります。

まとめ

 

「分かれる」と「別れる」は語源が同じで意味も似ていますが、何を対象にしているかによって使い方が違います。
人と人とがはなれていくことは「別れ」、物事が複数のまとまりになることは「分かれ」となります。

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