犬好きを公言する人たちの中には、大型犬が大好きという人も多いですよね。特に超大型犬を見ると、抱きついて思い切りモフモフしたい!と飛びつきたい衝動に駆られることもあるはず。
そんな超大型犬の魅力と特徴をまとめてみました。
目次
超大型犬の定義とは?
良く小型犬、大型犬などという分類を見聞きすることがありますが、実際には犬の大きさによる分類には、明確な基準がありません。超大型犬は、大型犬よりもさらに大きな犬を指しますが、一般的には大型犬は体重が20kg~40kgの犬で、40kg以上になると超大型犬と分けられています。
超大型犬の中でも大きい犬種
体重40㎏以上の犬を超大型犬という事は分かりました。具体的にどのような犬種が超大型犬に分類されるのか例を挙げてみましょう。
土佐犬
日本では最強の犬と言われ凶暴なイメージが強い土佐犬は、引き締まった筋肉質の体と、噛まれても痛くないようにとたるんだ皮膚が特徴的です。
闘争本能が強く飼い主以外には心を開かない警戒心の強い犬で、きちんとしたしつけがされていなければ、ときに飼い主さえも攻撃することがあります。人懐っこい一面もあるのですが、体重90kg前後という大きな犬なので、子どもや小さな動物と一緒にしておくのは非常に危険です。
セントバーナード
アルプスの少女ハイジに出てくるヨーゼフとして、日本でも知名度バツグンのセントバーナードも、体重が90kgを超えることもある超大型犬です。ハイジの中ののんびりとした癒やし系の優しい犬というイメージさながらの、おっとりと優しく、辛抱強い犬です。
スイス原産で極寒のアルプス山中で遭難者の救助犬として大活躍した犬種で、アルプスにある聖ベルナール(Saint Bernard)僧院の英語読みが名前になりました。
チベタン・マスティフ
名前からも推察できる通り、チベット高原が原産の犬です。世界のマスティフ系犬種のルーツは、このチベタンマスティフだと言われています。ライオンのように顔の周りにモフモフの毛が生えていて、体重は80kgくらいあり、堂々とした威厳のある佇まいが特徴です。
かつてかのチンギス・ハーンが、3万匹ものチベタンマスティフを引き連れて遠征した話は有名です。世界の中でも超希少な犬種で、純血種となると200頭にも満たないそうです。
グレート・デーン
ドイツの国犬で、軍用犬やイノシシ狩りの猟犬として活躍していました。平均体重は50kg前後ですが、90kgくらいまで大きくなることもあり、世界一背丈の大きな犬として有名です。
猟犬としては珍しく優しくのんびりとした犬で攻撃性も低いことから、家庭用のペットとしても人気があります。可愛らしいダルメシアンがたくさん出てくる「101匹わんちゃん」にも、ダニーという役で登場しています。
スパニッシュ・マスティフ
日本ではあまりお目にかかることのない、超希少犬種です。スペインの国犬として指定されていますが、スペイン国内でも飼育数が減っています。
オスでは平均体重が90kg以上にもなる、とても大きくどっしりとした筋肉質の体で、護畜犬としての勇敢さも持ち合わせていますが、普段は穏やかで冷静な性格です。飼い主や家族にはとても忠実ですが、見知らぬ人や犬に対して吠える声には迫力があります。
ニューファンドランド
フランスなどで水難救助犬として活躍しているニューファンドランドは、水と人が大好きで泳ぎも上手。島流しになっていたナポレオンが脱出する際、船から落ちて溺れかけた彼を助けたという逸話も残っています。
元は漁師の手伝いをしていた犬だったのだそうです。平均体重は68kg前後と大きいのですが、陽気で甘えん坊で誰とでもどんな動物とでも仲良くできる、超フレンドリーな犬で、ニューファンと呼ばれて可愛がられています。
レオンベルガー
大きな体にもふもふの毛、そしてなんと言っても黒い顔に特徴があるレオンベルガーは、日本ではまだあまり馴染めのない犬種かもしれません。体重は50kgほどと、超大型犬の中ではそこまで大柄な犬ではありませんが、それでも見た目は少し怖いイメージがあります。
ところが実はとても従順で優しく飼い主に忠実なので、小さな子どもがいる家でも安心してペットとして飼えます。ニューファンドランドの血筋なので水が大好きで、海外では水難救助犬として活躍している仲間もいます。
アイリッシュ・ウルフハウンド
世界中の犬の中で最も体高が高く、足先から肩までの高さが1m近くになることもあるという、超大型犬です。立ち上がるとポニーくらいの大きさがあるといい、優秀な猟犬として活躍してきました。
筋肉質で俊敏な動きをする反面、性格はおっとりとして優しく、穏やかで辛抱強いため、他の犬とも仲良くできるといいます。アイルランドラグビー協会と警備隊のマスコットとして、アイルランド国民から愛されています。
マスティフ
マスティフはとても古い歴史を持つ犬種で、その起源は3100年前の中国、3000年前のエジプト、2700年前のバビロニアなど諸説あり、はっきりとはわかっていません。マスティフの血を引く犬種は多く、こちらで紹介した以外にもフランス系のボルドーマスティフ、イタリア系のナポリタンマスティフ、イギリス原産のブルマスティフなど、色々な犬がいて、これらはマスティフグループと呼ばれています。ちなみに日本のジャパニーズマスティフは土佐闘犬の別名です。
イングリッシュ・マスティフ
マスティフグループの中でも一番知名度が高く、単にマスティフというときは、このイングリッシュマスティフのことを指すことが一般的です。名前の通りイギリス原産の犬で、果樹園や邸宅を守る番犬として活躍してきました。昔のイギリスでは、農場を害獣から守るため、マスティフを飼うことが義務助られていた時代もあったそうです。
体重は80kg前後で太くたくましい脚を持ち、もちろん番犬としても優秀ですが、温厚でとても賢く友好的な性格から、家庭犬としても愛されています。
まとめ
大型犬の中でも特に大きな超大型犬。見た目とは反対に優しく温厚な性格の犬種が多く、いまでは家庭犬として家族の一員になっている犬も多いようです。
でも猟犬や番犬、軍用犬としての血も残っているため、飼育やしつけには慎重にならなければいけません。初心者向きではないとされる超大型犬を育てるためには、ブリーダー並みの知識や飼育環境、しっかりとした覚悟が必要です。
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出典:Wikipedia(Tosa dog) / Wikipedia(スパニッシュ・マスティフ)