どちらも「菖蒲」と書く花「アヤメ」と「ショウブ」の花言葉は?漢字は同じでも別の花!

姿かたちから咲く時期まで似ている「アヤメ」と「ショウブ」。
漢字表記が同じ「菖蒲」なのであらゆる面で違いが分かりにくく、ややこしい花です。

これほどまで共通点が多い「アヤメ」と「ショウブ」は花言葉に関しても似ているのでしょうか?
それとここだけは違いがあるのでしょうか。

「菖蒲」はややこしい花?

 

「アヤメ」と「ショウブ」同じ漢字で違う花

「アヤメ」と「ショウブ」は共に「菖蒲」と書きますが、違う花になります。
共に5月頃に咲く花ですが、「アヤメ」は乾いた土地を好み、「ショウブ」は水はけのいい土地を好みます。

見た目にも実は違いがあり、「アヤメ」には花弁の付け根に網目模様が入っているのに対して、「ショウブ」にはそういった模様はなく、花弁の付け根に黄色が入っているだけになります。

菖蒲湯の菖蒲も別物

 

「ショウブ」と呼ばれる植物は実は2つあります。
ここまでご紹介してきたのは、「アヤメ」に似た花を咲かせる「ハナショウブ」ですが、実は全く違う「ショウブ」と呼ばれる植物があります。

こちらの「ショウブ」は、5月にある端午の節句の時に入る『菖蒲湯』に使われることで知られている植物です。
名前は同じですが、咲かせる花が「ハナショウブ」とは全く違い、蒲の穂にも似た花をしています。

咲かせる花の姿は違いますが、「ショウブ」と「ハナショウブ」はそっくりな葉をしていることから同じ様な名前をつけられたと考えられます。

見た目がそっくり「カキツバタ」

 

「アヤメ」と「ハナショウブ」更に「ショウブ」この三種でもややこしいですが、更にもう一種、「アヤメ」と「ハナショウブ」にはもう一つそっくりな花を咲かせる「カキツバタ」という植物があります。
「杜若」と漢字表記するこの花は水辺に咲き、花弁の付け根から白の線が模様のように入っているのが特徴です。

ことわざ「何れ菖蒲か杜若」

このことわざの「菖蒲」の読みはショウブではなく「アヤメ」になります。

「アヤメ」も「カキツバタ」も美しい上に見分けが付きにくい花です。
そのからともに優れているため、選ぶことができない様子をあらわしています。

「アヤメ」や「ショウブ」の花言葉

ここまで「アヤメ」や「ハナショウブ」に「カキツバタ」、そして「ショウブ」の違いについて解説してきました。
それでは花言葉はどうでしょうか。

「アヤメ」の花言葉

 

アヤメの花言葉は、朗報希望メッセージ・伝言です。
白いアヤメには「優しさ」や「純粋」という花言葉もありますが、この2つの花言葉は白い花全般によく付けられるので白いアヤメ独自の花言葉とは言えないかもしれません。

「ハナショウブ」の花言葉

 

ハナショウブには嬉しい知らせ優雅優しさ信頼心意気という花言葉があります。
アヤメの「朗報」に似た「嬉しい知らせ」という花言葉がありますね。

「ショウブ」の花言葉

ガマの穂に似た花を咲かせるショウブの花言葉は、適合です。

「カキツバタ」の花言葉

 

カキツバタには、幸せは必ず来るという相手を激励する花言葉があります。

花言葉の由来

 

実は花言葉の起源となったフランスを始めヨーロッパや英語圏では日本と違い「アヤメ」や「ハナショウブ」などの区別をしておらず、いっしょくたに「アイリス」と読んでいます。
そのため、類似もしくは同一の花言葉があります。

この「アイリス」を聖花とすると共に、名前と由来となったのがギリシャ神話の虹の女神「イリス」です。

虹の女神イリス

 

天地を結ぶ虹で、あらゆる場所にまたたく間に移動できるイリスはギリシャ神話のゼウスの妻、ヘラの忠実な部下であり伝令役として活躍していました。
「アヤメ」の「メッセージ・伝言」そして「朗報」といった花言葉はイリスの役割を由来とする花言葉になります。

また、様々な色を咲かせる「アヤメ」が、虹の七色を連想させることから「アイリス」という虹の女神イリスの名前を冠するようになったとされています。

まとめ

ややこしいほどに似ている「アヤメ」と「ショウブ」は、ヨーロッパや英語圏では区別をされていないことから、花言葉もアヤメの「朗報」ハナショウブの「嬉しい知らせ」と同一とも取れる、非常に似通ったものがあります。
美しい虹の女神の花でもあるとされていますので、ぜひ吉報とともに「アヤメ」や「ハナショウブ」をプレゼントしたいですね!

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