血を吸う事で嫌われている「蚊」・・・実はオスは人畜無害ってホント?

夏が近付いてくるとどこからともなく現れる「蚊」。
血を吸うだけならまだしも、刺された後がとても痒くなるのが嫌ですよね。
さらに最悪なことに、蚊はマラリアやデング熱、日本脳炎といった病気の媒介となっています。

人間にとって一番の天敵なのかもしれないこの「蚊」ですが、実は血を吸ってくるのはメスの蚊だけで、オスの蚊は血を吸うことはありません。
では、なぜメスは血を吸ってオスは吸わないのでしょうか。

血を吸うのはメス

 

蚊はオスもメスも小さく軽く、体長は15mm以下、体重も2mg程しかない昆虫です。

蚊はメスだけが血を吸う

蚊の口は前方に突出した形状になっています。
この針のように伸びた口の先端には鋸歯があり、対象の皮膚を傷つけることで口を体内へと侵入させます。

侵入した口先は毛細血管を探り当て吸血を行います。

血を吸うのは子育てのため?

この吸血行動はタンパク質を摂取するための行為です。
このタンパク質は次世代に繋がる卵を発達させるために必要な栄養素となっています。

刺された後の痒みはアレルギー反応!

 

蚊に刺された後のどうしてもひっかきたくなるあの痒みは、蚊が分泌する唾液に対してのアレルギー反応です。
蚊の唾液には血液に含まれる『血小板』が凝固するのを防ぐ成分が含まれています。

この唾液に対して人間は免疫機能が過剰に反応し、アレルギー反応を示して血管が拡張するため、痒いと感じるのです。

かゆみを和らげる蚊の撃退法がある

蚊の唾液は吸血が終わり口部を皮膚から抜く時に一緒に回収されるため、刺されたことに痕を見るまで気付かないこともあります。
もちろん、毎回全て回収しきれるではありませんので、痒みが残る時もあります。

蚊が血を吸っている最中に存在に気付いてそのまま叩いてしまうと、唾液が体内に流れ込み痒さが生じることもあります。
刺されている最中は叩いて潰すのではなく、指で弾き飛ばすように潰すことで、痒みを生じさせないとまではいきませんが、痒みを減らすことができるかもしれません。

オスの蚊が吸うのは

 

オスの蚊の食事

卵を発達させるために人間をはじめとする哺乳類や鳥類、種によっては爬虫類や魚類に対して吸血行動をするメスの蚊ですが、卵を産まないオスは吸血する必要がありません。
そのため発達した先の伸びた口を用いて吸うのは、自分の食事となる花の蜜や樹液そして果汁となっています。

実はメスも・・・

吸血行動をするメスの蚊ですが、この行動は卵を成長させるための栄養であって自分が生きるために必要な栄養ではありません。
そのため、自分の食事のためには、オスと同じ花の蜜などを吸って生きています。

まとめ

夏の嫌われ者の「蚊」。
実は吸血行為はメスが卵を成長させるのに必要な栄養素を集めるために行われていたのです。
それに対してオスは血を一切吸う必要がありませんので、やたらと気にしなくて大丈夫のようです。
とはいえ、どうしても蚊の『プ~ン』という羽音は気になってしまうものですが・・・。

また蚊は治療の難しい病気を媒介することもある昆虫ですが、一方で幼虫のボウフラは、水中のバクテリアを食べることで水質環境を整えるバランサーとしての役割があります。
蚊が血を吸わない・・・せめてアレルギー反応で痒くなる唾液を分泌してないければ、まだここまでの嫌われ者になっていなかったかもしれません。
ちなみにメスも血を吸わない種類の蚊もいるそうですよ。

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