クリスマスのスペル「Christmas」「Xmas」「X'mas」 このうち1つは正しくない・・・っていったいどれ?!

冬の一大イベントである、クリスマス。
1年の終わりの楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。

クリスマスカードを用意したり、当日にはLINEやメールで友達や家族、恋人にメッセージを送るなんてこともあると思います。
ところでクリスマスの正しいスペルをみなさん、ご存知ですか?

日本で見かけるクリスマスの英語表記「Christmas」・「Xmas」・「X'mas」の3つのうち、1つはあまり好ましくないクリスマスの綴りなのです。

どれが好ましくないスペルなのでしょうか!?
クリスマスという単語の意味も含めて見ていきましょう。

クリスマスという単語

 

クリスマスといえば、日本ではサンタさんが夜に来てプレゼントをくれる日、キリストの誕生日のお祝いという考えが一般的です。
しかしこの日はキリストが降誕したことを祝う日ではありますが、キリストの誕生日とは一概に言い切れません。

誕生日と言い切れない理由は単純で、聖書にはキリストの誕生に関して書かれていますが、その中で日付についての記載がないからです。

むしろキリストが誕生した夜に羊飼いが野営をしていた、という記述があることから生誕地とされるベツレヘムでは冬にあたる12月というのはありえない、春か夏の生まれなのではという考察もあるほどです。
ただし、宗派によっては12月25日をキリストの誕生日だと定めている場合もあります。

クリスマスの意味は

 

クリスマスと言う単語の意味はキリストのミサという意味です。

プレゼントを贈ったりきらびやかな装飾が世界中で見られることから、盛大なお祭りというイメージが強いですが、現在もキリスト教徒の中では重要な祭事を行う日とされています。

クリスマスとセットで見るメリーの意味

クリスマスとセットといっていい頻度で見る言葉が「メリー」です。
「merry」と綴るメリーには「よい・陽気な・愉快」のような意味がある事から「メリークリスマス」を直訳すると「楽しいクリスマス」になります。

そこから転じて「クリスマスを楽しく過ごしてね!」という意味合いの挨拶で「メリークリスマス」となりました。

クリスマスのスペル

Christmas

 

クリスマスのスペル「Christmas」は、なかなか書くのが難しい単語です。
しかし単語の構成自体は単純です。

前半部分の「Christ」はキリストのスペルそのもので、後半の「mas」は名前の由来となったミサを意味します。
「Christmas」は名前の由来とされる「キリストのミサ」をそのまま単語化させたものなのです。

Xmas、頭文字がXになる理由

 

「Christmas」は「Xmas」と書かれることもあります。

「Christ」が「X」一文字に置き換えられるのには、もちろん理由があります。
Xというのはキリストをあらわすと共に、十字架をあらわす文字だからです。

十字架をあらわす、というのはXが十字架をを傾けた形状ということで理解がしやすいです。
ではなぜ、キリストをあらわすことになるのか、それはキリストの語源まで遡る必要があります。

「キリスト」というのは実は人名ではなく、称号の一つです。
キリストと呼ばれている人物の名前は「イエス」もしくは「イエズス」といいます。
「イエス・キリスト」と呼ばれているのも聞いたことがあるのではないでしょうか?

ではキリストというのはどのような称号かといえば、「救世主」をあらわす称号です。
ギリシア語で救世主をあらわす「Χριστος(クリストス)」から来ています。
そして、ギリシャ文字の大文字「Χ(カイ)」はキリストをあらわす意味で用いられています。

XmasのXはアルファベットではなく、キリストをあらわすギリシャ文字のΧだったのです。

X’masという表記はよろしくない!?

 

ChristmasやXmasと書かれるクリスマスですが、日本でよく見かける「X'mas」という表現はよろしくないものとされています。

同じものに見える「Xmas」と「X'mas」ですが、一体なにが違うのでしょうか。
表記上の違いは小さく、masの前に『'』が入っているかどうかです。

しかし、この違いによる意味合いは小さいものではありません。
この記号はアポストロフィといい、文字の省略する際に用いられています。
元々は俗語だった「Xristmas」というクリスマスの表現を省略して生まれたとも、ただの誤字から生まれたともいわれています。

元々はアメリカやイギリスをはじめとする英語圏でも「X'mas」という表現を見ることができました。
しかし現在では、無意味なアポストロフィの使われ方をしている、キリストの誕生を祝うのだから正確にChristmasと書くべきだといった論調が強まったころで、よろしくない表現とされています。

X'masは和製英語ではない!

 

日本ではこの「X'mas」という表現が『和製英語だ!』『X'masなんて表現するのは日本やアジアだけ』とされ、間違った表現といわれることがあります。
しかし、実は誤りとすること自体が誤りともいえます。

正しくは、かつてはイギリスやアメリカなどでも用いられていたが、廃れている表現です。
決して和製英語でも日本やアジアだけで使われている間違った英語というわけではありません。

アメリカでも使う人はいまだに使っていますし、1800年代に書かれた書物の中でも「X'mas」が使用している実例も見つかっています。

X-mas

 

クリスマスは「X-mas」と書かれることもあります。これはアメリカを始めとする英語圏の表現です。
「X'mas」と表現するのは廃れていっていますが、「X-mas」と表記するのは現在も見られます。

まとめ

なにも気にせず使っていた「X'mas」という表現は、英語圏では正しくないのでよろしくないのでは?と疑問を抱かれ使用が控えられている表現です。
しかし、廃れていていっている表現ではあっても、決して間違っているわけではありません。

そのためX'masを使うのはいけない!というわけでもありませんし、使用されているのを見て揶揄したら、それこそ間違いかもしれません。
相手を思って書いたメッセージの中で「'」が入っていたかどうかで批難なんてされたくないですよね。しかもクリスマスに・・・。

ちなみに、近年では他宗教の人への配慮で「Merry Christmas!」ではなく「Happy Holiday!」と表現することもあるようですよ。

関連記事(外部サイト)

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事