日本の新幹線の清掃チームの"おもてなし"が、「7分間の奇跡」と言われるなど世界中から称賛されています。2020年の東京オリンピック招致に向けて一躍話題となった日本人の「おもてなし」の心が、再び世界中から注目されているのです。
まずは、「7分間の奇跡」と称されている動画を紹介します。
目次
7分間の奇跡
新幹線が到着すると同時に準備を開始する清掃員たち。
まずはゴミを回収。
トレイの掃除やブラインドを上げたり…驚くほどの手際良さです。
ラックのチェックもスピーディー。清掃員たちのチームワークは抜群です。
そして、仕上げの床掃除。
車内の全ての清掃を終えると、車両の前で一礼。
ここまでの作業を7分間で完了して現状復帰。新幹線の折り返し停車時間は12分、乗客の乗降時間を差し引いた7分間で1人当たり100席を担当します。新幹線の清掃チームのこの働きぶりが、海外メディアから絶賛されているのです。
清掃する座席・テーブル数は”年間5千万席”で、クレームは"たったの5件"
この清掃チームは「JR東日本テクノハートTESSEI」のスタッフです。JR東日本に11ある清掃関連子会社の1つで、新幹線車両および東京駅などの新幹線駅構内を請け負っています。同社のスタッフが清掃する座席、テーブル数は1日に約12万席あり、年間約5千万席に上りますが、クレームは年間5件程度だといいます。すごいことですよね。
おもてなしの背景に意識改革あり…「清掃活動」ではなく「新幹線劇場」
同社では、「清掃活動」を新幹線劇場」と呼んでいるそうです。これは、お客さまが主役であり、従業員が脇役となって、一緒にこの場所で素晴らしい思い出を作ろうという意味合いが込められているそうで、その根底には「お客さまの満足感は、従業員に満足感がなければ生み出せない」という考え方があるようです。
同社のこうした考え方やスタッフの管理手法は、ハーバードビジネススクールに教材として取り上げられているとのこと。海外でも模範とされているわけですね。
ちなみに、下記のベビー休憩室は同社スタッフの提案により設置が実現されたそうです。
感謝」「感激」「感動」という新しい3K
同社は「キツイ、汚い、危険」と呼ばれ、多くの人が敬遠する3Kの清掃業のイメージを変えることにも貢献しています。清掃業は「感謝」「感激」「感動」という3Kを届ける素晴らしい仕事だと考えているようです。
日本の「おもてなし」の心。世界に向けて誇るべきものであることを、改めて感じました。
<動画はこちら>
出典:YouTube
出典:net.keizaikai.co.jp