
世界最大の砂漠といえば、みなさんはすぐに「サハラ砂漠」だと答える方が多いと思います。確かに地球上に存在する砂や岩に覆われた地域に限定すれば、サハラ砂漠は世界最大と言えます。
しかし、砂漠という定義に当てはめると南極や北極も含めることができます。私たちが普段イメージする砂漠とは違うのですが、条件だけなら南極や北極も砂漠です。この事実だけでも驚きかもしれませんね!
今回はそんな世界最大の砂漠について調べてみたので、みなさんにご紹介します。
砂漠とは?
砂漠とはそもそも何かと聞かれたら、多くの人は砂や岩に囲まれた地域を想像するのではないでしょうか。概ねその条件は正しいのですが、砂漠の定義は少しそれとは異なります、そちらの条件をまずは確認しておきましょう。
定義
砂漠は「雨が極端に少なくて砂に覆われた土地」というのが一般的なイメージですよね。
しかし、砂漠の定義は年間降水量250mm以下の地域、または、降雨量よりも蒸発量の方が多い地域を指します。つまり、雨が極端に少ない地域は砂地ではなくても砂漠と呼ぶことができるということなのです。
イメージ通りの砂漠は砂砂漠
多くの人がイメージする砂漠は砂砂漠と呼ばれるものです。文字通り砂に覆われた土地であり、多くの映画の舞台にもなってきた場所です。
水分がほとんどないため植物が自生できず、農業にも不向きということで、まさに不毛の土地と言えるでしょう。しかし、厳密には砂砂漠の他にも岩や石でできた砂漠というのもあり、荒野なども砂漠に含まれることがあります。
世界最大の砂漠は?
それでは世界最大の砂漠はどこにあるのでしょうか。教科書で習ったものとしてはサハラ砂漠が代表的なものだと思います。しかし、実は南極大陸こそが世界最大の砂漠です。
実は南極大陸
世界最大の砂漠といえば誰もが迷わずに「サハラ砂漠」と口にしますし、それが不正解とは言えません。あくまでも私たちが想像する砂漠(砂砂漠)の中で世界最大のものとしてはサハラ砂漠が正解で良いと思います。まずはサハラ砂漠がどんな砂漠なのかを知っておきましょう。
サハラ砂漠の面積は約907万km²で、東西5,600kmかつ南北1,700kmとアフリカ大陸の北部を埋め尽くすほどです。サハラという言葉はアラビア語で不毛や荒地を意味するサフラが由来していて、サハラ自体に砂漠という意味があります。
しかし、実際に世界最大の砂漠はアフリカ大陸ではなく南極大陸にあるという意見もあるので注意しましょう。砂漠は乾燥した灼熱地獄というイメージですが、その定義は「年間降水量250mm以下」「降水量より蒸発量が多い」という条件なので、南極大陸もその条件に当てはまるわけです。だからこそ、厳密には南極大陸が世界最大の砂漠となります。
砂漠地帯大きさランキング
ここからは砂漠地帯の大きさをランキングにしてみました。なお、砂漠の大きさは日々変化するため、大きさはおおよそとなります。常に進退しているもので、場合によっては今後数十年数百年の間に状況が変わるかもしれません。
1位.南極:約1,420万km²
世界最大の砂漠は南極で、その大きさは約1,420万km²となります。これは世界最大の砂漠と呼ばれるサハラ砂漠の約1.5倍の大きさです。
2位.北極:約1,400万km²
南極に次いで大きな砂漠と考えられるのが北極で、その大きさは約1,400万km²です。厳密には北極は大陸ではなく氷塊なのですが、砂漠としての条件に当てはまるので、ここにランクインとなりました。
3位.サハラ砂漠:約910万km²
サハラ砂漠は南極や北極の次に大きな砂漠となります。ただ、一般的な定説では南極と北極は除外して考えることが多いため、実質サハラ砂漠が世界最大の砂漠だという意見も多いです。その大きさは約910万km²と非常に広大だと言えます。
4位.アラビア砂漠:約230万km²
世界最大級の砂漠であるサハラ砂漠に次いで大きいのがアラビア砂漠です。ここまでになるとその大きさは一気に小規模となります。もちろん十分に大規模ではあるものの、サハラ砂漠に比べるとその大きさは約4分の1程度の約230万km²です。
5位.ゴビ砂漠:約130万km²
アラビア砂漠の半分ほどの大きさのゴビ砂漠も比較的大きな砂漠です。サイズは約130万km²と小さいと思うかもしれませんが、それでもモンゴルなどの大国と近い面積を誇っています。
日本に砂漠はある?
砂漠は海外にしかないと思っている人も多いと思いますが、実は日本にも砂漠があるんです。
「あぁ、鳥取砂丘のことね」と思ったそこのあなた、それは間違いです。実は日本の砂漠は東京にあるんですよ!
実は唯一東京に!
日本の砂漠は東京にあります。正確には本土ではないのでちょっと勘違いしやすいのですが、東京都大島町の伊豆大島に砂漠と呼ばれる場所があるのです。その砂漠こそ裏砂漠と奥山砂漠です。
ただ、これはあくまで地名としてそう記載されているだけであり、ここは植物が少ないものの降水量は意外と多いので厳密には砂漠の条件に当てはまってはいません。あくまでも砂漠と呼ばれている場所として認識しておくと良いです。
鳥取は砂漠ではなく砂丘
鳥取砂丘は砂漠ではなく砂丘です。砂で覆われているものの砂砂漠ではなく、海岸砂丘の1つとなっています。要は通常よりも砂の範囲が広くて丘になっている海辺の砂浜なのです。
しかも鳥取砂丘のある鳥取県の平均年間降雨量は約1,900㎜で、全国的にも雨の多い県なので、まったく砂漠の要件には当てはまらないのです。
まとめ
世界最大の砂漠はサハラ砂漠で間違いないですが、より条件に当てはめて考えると南極や北極も砂漠となります。ちょっとずるい気もしますが、世界最大の砂漠と聞かれて「南極だね」と答えられたら、砂漠通だと言えるかもしれませんよ。