高気圧と低気圧の違いはなに?定義はあるの?

天気予報で、「高気圧の影響で天気が良くなりそうです」「低気圧が近づいているので天気が悪くなりそうです」と聞くことがありますよね。

高気圧と低気圧とはどういうものなのでしょうか?一定の数字になったら高気圧か低気圧に分かれたり・・・定義はあるのでしょうか?

ここではそんな疑問を解消すべく、高気圧と低気圧の違いについてまとめてみました!

高気圧と低気圧について

高気圧と低気圧について知る前に、気圧とは何なのかを知ることが必要です。

まずは気圧について解説してから、高気圧と低気圧について説明していきますね!

気圧とは

気圧とは、簡単に言えば"空気の圧力"のことです。

地表にのしかかる大気の力を想像するとわかりやすいです。イメージだけなら空気の重さとも言い換えられるかもしれません。

要は空気の密度や重量がどれくらいあるのかということを表す指標です。

普段生活している中で空気の圧力を感じることはないですよね(笑)でもこれは大規模な空気の移動が起こっているため感じにくいだけで、気圧は天気に大きな影響を及ぼします。

ちなみに気圧をあらわす際は、「hPa(ヘクトパスカル)」という単位であらわされます。

高気圧とは

高気圧とは周りよりも気圧が高いところ、もしくは空気が多く集まるところです。

地表にのしかかる気圧が高い状態であり、高気圧になると上空から空気が下降してくるため、地表の気圧が周囲より大きくなっている状態です。

低気圧とは

低気圧とは周りより気圧が低いところ、もしくは空気が少ないところのことです。

地表にのしかかる気圧が低い状態のことを意味しており、低気圧になると上空に空気が上昇していきます。

そのため、周囲より地表の気圧が小さくなっている状態となります。

数字は関係ない

気圧の単位がどのような数値になっていようとも、周りより数値が高ければ高気圧で、数値が低ければ低気圧になります。

つまり、気圧に数字は関係ありません。

〇〇hPaだから高気圧というわけではなく、周囲よりhPaの数値が大きいか少ないかが、高気圧・低気圧の判断基準となります。

原理から見る高気圧と低気圧の違い

空気というのは気圧が高いところから低いところに流れるという性質を持っています。

そのため気圧の変化によって空気の流れが変わり、常に地球上では高気圧と低気圧を繰り返しています。

ここからは主に北半球で起こっている原理をご紹介していきます。ちなみに南半球の場合は風の向きが逆になります。

高気圧の原理

高気圧は下降気流によって空気が下へ下へと流れていきます。

それによって地表の空気がどんどん圧縮され、気圧が高くなっていきます。これが気圧が高くなる原理です。

この下降気流は、空気が地表へと流れる際に時計回りの風を生み出すのが特徴です。

低気圧の原理

低気圧は上昇気流によって空気が上へ上へと流れていきます。

それによって地表の空気がどんどん上空に向かっていくので、気圧が低くなっていきます。これが気圧が低くなる原理です。

発生する上昇気流は、空気が上空へ向かっていく際に反時計回りの風を生み出します。

高気圧と低気圧の天候の違い

私たちにとっては高気圧か低気圧かというよりも、それぞれの状況で天気はどうなるのかが気になると思います。

高気圧と低気圧によるそれぞれの天候の違いについて解説します!

高気圧の天気

高気圧は、原則として天気は良くなります。

下降気流によって地表の空気が圧縮されると温度が上がり、水滴が蒸発することで雲が発生しにくくなります。

そのため、高気圧では天気が良い状態になります。

特に高気圧が長く続くと雲も滞留しなくなるため、長期にわたりカラッとした快晴が続くことが多いですね。

ただ、空から強風が降りてくるため、強い風には注意が必要となります。

低気圧の天気

低気圧は原則として天気が悪くなります。

上昇気流によって地表の気圧が下がると温度も下がります。すると空気中の水蒸気は水滴に変わり、その水滴が密集することで雲が発生しやすくなります。

当然、雨や雪の原因となる雲が多くなればなるほど天気も悪くなりますよね。

特に低気圧が長引くと雲がどんどん大きくなり、積乱雲と呼ばれる巨大な雲になることもあります。

この積乱雲は激しい雨や雪を引き起こすため、天気が最悪のコンディションとなってしまうことがあります。

豪雨や落雷など人間の命にも関わる天候となるため、注意が必要です。日本列島に度々到来する巨大台風もこの低気圧のせいです。

まとめ

高気圧や低気圧というのはわかっているようでわかりにくいですよね。

ただ、天気に関する専門用語の1つとして覚えておくと、より天候について理解が深まるのではないでしょうか。

テレビやラジオで「気圧の変化に注意してください」と言われたら、それは低気圧から高気圧、もしくはその逆になる予報です。天気が急激に変わることもあるので、その予報を参考にしながら対策しましょう!

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