サバンナに住む巨体の「エランド」は鹿ではなく、牛の仲間。大きな体ながら意外な身体能力が!

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巨大な鹿の仲間のようにも見える「エランド」という動物。
実はこのエランド、牛の仲間とされています。

ここでは、エランドがどのような動物なのかと共に、意外なことろでみせる高い身体能力についても見ていきましょう。
さらにエランドが持つ特性や生態についても併せてご紹介します。

エランドとは

 

エランドは、ウシ科イランド属に分類される動物です。
見た目だけなら鹿に似ているのですが、実は牛の仲間となります。

エランドの生息域

エランドは、主にアフリカ東部から南部にかけて生息しています。
アフリカ中部のブルンジでは絶滅してしまったとされているのですが、東部や南部に広がるアフリカ諸国に広く分布しています。

エランドは主にサバンナや草原、そして開けた森林にも生息しています。
常に20頭~30頭ほどの群れを作って生活をしており、中には80頭ほどの大きな群れを作ることもあるそうです。

エランドの食事

エランドは、木の葉や枝を主食としています。
とはいえ、牛の仲間ということもあって、草を食むこともあります。
また、稀に植物の根も食べることがあります。

エランドは巨体の持ち主

牛の仲間エランドは、大きな体をしています。
オスの場合、尾を含めない体の長さで240cm~350cmほどの巨体となります。
メスでも、その体は200cm~280cmほどまで成長します。

体重もオスだと450kg~1,000kg、メスが300kg~600kgほどです。
ウシ科の中でも最も大きい種のひとつとされています。

そして、立派な角も持っています。
ねじれながらもまっすぐ伸びたその角は、オスもメスも65cmほどまで育ちます。
ただし、オスの方がその角は太いとされます。

エランドの乾燥に最適化した体

 

エランドはただ巨体なだけではなく、乾燥地帯で生き抜くのに最適化された体をしています。

エランドは体温をコントロールできる

エランドは体温を自分でコントロールすることのできる動物です。

体温に関しては最大で約7℃ほど下げることができるとされており、それによって環境と体温の差を縮めることで適応することも可能です。
この機能によりエランドは発汗を抑え、無駄に体内の水分を失うことを避けているのです。

エランドは水を飲まなくても大丈夫

エランドはその独自の体温調節によって水分の発散を抑えることもできるため、体から水分が逃げていくことも防げます。
そのため、長時間水を飲まなくても生きていけます。

それも数時間という話ではなく、数日から数週間ほど水を飲まなくても、ある程度は生命活動ができるようになっているのです。
これはラクダなどと同様の能力だとされています。

エランドの身体能力

 

エランドは巨体ですし、ウシの仲間という事でのんびりした動きをしていると思うかもしれません。
しかし、意外な面で優れた身体能力を見せます。

エランドはジャンプが得意

巨体にも関わらず、実はエランドはとてもジャンプが得意です。
1.5mほどの高さを飛び越えることができ、中には2mほどの高さまで跳躍するものもいるんだとか。

エランドの角は超危険!

エランドのねじれながらもまっすぐ後ろに伸びた美しい角、これは飾りで生えているわけではありません。
野生では縄張り争いやパートナー争いで使われることがあります。
万が一その角に刺されれば命を落とすことも・・・。

この強靭な角と巨体によって、エランドの成獣には天敵はいないとされています。
もしかしたら陸上最強生物の一角を担うこともできるかもしれません!
それは大袈裟ですが、それくらい危険な角を持っているのです。

まとめ

エランドは牛の仲間とされる動物で、成獣のオスの場合350cmまで大きくなることもあります。
しかしその巨体とは裏腹に、非常に優れた跳躍力を有しています。

また、乾燥地帯に生息していることから、少ない水分でも生き残れるように進化をした機能も持ち合わせています。

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