漁をする「スナドリネコ」。ネコなのに爪は引っ込められないし、水かきもあるんです!

ネコやネコの仲間の中には「水が苦手」ということも多いもの。

しかし、ネコ科の動物「スナドリネコ」は話が別です。
なんと漁を行うのです。

そんなスナドリネコはネコなのに水かきがあり、その上爪を引っ込めることができないという特徴が。
ここでは、このスナドリネコについて見ていきましょう。

スナドリネコとは

 

スナドリネコは、食肉目(ネコ目)ネコ亜目ネコ科ベンガルヤマネコ属に分類されます
ネコとは呼ばれているものの、よくペットにされているイエネコよりよほど大きな体をしています。

スナドリネコの生息場所

スナドリネコは、東南アジアの熱帯・亜熱帯地域に点在しています。
主にインドネシアやインド、スリランカ、インドシナ半島、中国南部などに分布しており、アジアを中心に生息しています。

酸性の泥炭が蓄積する湿原である沼沢地やマングローブといった、水が豊富な地域を好む習性があります。

ただし近年は、環境汚染や開発、人間の移住で個体数は減っています。
そのことから保護の対象とされるなど希少価値の高い動物でもあります。

スナドリネコはマレーシアやベトナム、パキスタンなどでは、近年ほとんどその姿が見られなくなったことから絶滅危惧種に指定されています。

スナドリネコの大きさや姿

スナドリネコは、体長が57cm~86cmほどで、尾長が25cm~33cmほど、体重が5.5kg~10kgほどの大きさとなっています。
地域によって大きさに違いがあります。

インドのものが大柄、インドネシアでは小柄となっています。

その体は地色が灰褐色で黒褐色の斑点をしています。

スナドリネコは漁が得意!

ネコ科の多くが水を嫌うのに対し、スナドリネコはネコ科動物でありながら魚食動物とされています。
そう、漁をする猫なのです!

とはいえ、陸上でも狩りができるのでネズミなどを捕食することも確認されています。
その他には、小さい牛や羊や犬を襲うこともあるのだとか。

スナドリネコという名前の由来は漁業をするから

 

その名前は、漁を行うという生態から来ています。
ここからは、スナドリネコという名前がどのように付けられたのかを解説します。

英語では「Fishing cat」

スナドリネコはl英語だと漁をするという意味で「Fishing cat」と呼ばれます。
日本人のイメージでは、Fishingとは言うと釣りとなるかもしれませんが、漁という意味もあるのです。

スナドリネコは英名の意訳

スナドリネコという名前は、そんな英語での名前を日本語に意訳したものとされています。
Fishingと同じく漁という意味がある「漁る(すなどる)」という言葉を名詞形にした「漁り(すなどり)」から来ています。

そのため、漢字表記にすると「漁り猫」となります。

スナドリネコの足先

 

スナドリネコは、足先が通常のネコとは異なり、ある特徴をいくつか持っています。
そこで、ここからはそんなスナドリネコたちの足先に注目し、その特徴について見ていきましょう。

水かきがある

スナドリネコは、ネコなのに水かきがあります。
その水かきは完全ではないものの、水辺への適応が認められています。
ネコでありながら、水中でも活動できる動物なのです。

しかし泳ぐのは達者なのですが、あまり深くまで潜るのは好まないそうです。

爪は引っ込めることができない

スナドリネコは、ネコなのにその爪を引っ込めることはできません。
これは爪を引っ込めておくための鞘の発達が遅いためだと考えられています。

この特徴はスナドリネコだけではなく、イリオモテヤマネコやチーターにも見らます。
しかし、これらの種とスナドリネコがネコ科の中でも近しい生き物というわけではなく、偶然一致した特徴とされます。

まとめ

スナドリネコはその名前にもなっているように、漁をするネコです。
そんなスナドリネコは漁をするように進化しているため、水かきがあるという特徴があります。
とはいえ魚類や水中の生き物だけではなく、陸上でも獲物を狩ることができます。
まさに、水陸両用のハンターなのです!!

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