ホオジロカンムリヅルは文字通り、頬が白くて頭には王冠のような羽毛を持つ鳥です。
アフリカに生息するツルの一種で、その見た目の美しさも相まって「世界で最も美しい鳥」とされることも。
ここでは、そんなホオジロカンムリヅルがどういう鳥なのかを見ていきましょう
目次
ホオジロカンムリヅルとは
ホオジロカンムリヅルはツル目ツル科に分類される鳥の一種です。
主にアフリカなどに生息している動物となっています。
ホオジロカンムリヅルの生息域
ホオジロカンムリヅルはアフリカの中でも、東アフリカから南アフリカにかけてのサバンナに分布しています。
その中でも池や沼、湿地など水辺がある場所で暮らしている鳥です。
ウガンダやケニア、ジンバブエ、モザンビーク、アンゴラ、ナミビア、ボツナワなどの国々に広く生息しているとされています。
近年は人間の環境破壊によって生息数が減ってきています。
絶滅危惧種にも指定されており、積極的な保全が進められています。
ホオジロカンムリヅルの大きさや姿
ホオジロカンムリヅルの体長は約1m~1.1mほどで、体重は約3kg~4kgほどある比較的大型の鳥となっています。
頬にある白と赤の羽のコントラストが美しいのが特徴です。
最大の特徴ともいえるのが、頭にある金色の羽毛でできた冠羽です。
この金色の冠羽は三つ編みとなっていて硬く、光の反射によっては本物の王冠のように見えてきます。
多くの鳥が飾り立てが美しい姿をしているのはオスが多いです。
そのため、冠羽を持っているのはオスだけと思われるかもしれません。
しかし、ホオジロカンムリヅルの場合は、メスにも同様の王冠のような冠羽があります。
ホオジロカンムリヅルの生態
ホオジロカンムリヅルは基本的には昼に行動し、夜になると木の上で休むという習性をもっています。
しかし非情に臆病な鳥ということで、夜中に関係なく日中でも普段は隠れて過ごすことが多いです。
雑食性で、お腹が空いたら歩いて果物や種子、昆虫類や爬虫類を探して食べます。
ちなみに、ホオジロカンムリヅルの寿命はとても長く、約50年~60年ほどあるとされています。
ホオジロカンムリヅルにまつわる豆知識
ホオジロカンムリヅルはその見た目だけでもかなりのインパクトがありますよね。
ここからは、そんなホオジロカンムリヅルの豆知識をご紹介します!
名前と違い頬が白くない時も?!
ホオジロカンムリヅルの名前の由来は頬が白くて頭に冠羽を持つことにちなんでいます。
その和名の通り、普段は頬の部分も白いです。
しかし、繁殖期になるとこの白い部分が赤く染まることがあります。
そのため、必ずしもほっぺが白いとは限らないということも覚えておきましょう!
ウガンダの国鳥
ホオジロカンムリヅルは、ウガンダの国鳥です。
このウガンダでは、国旗にはホオジロカンムリヅルが描かれています。
なぜ国旗に採用されたのかというと、歴代の王朝がホオジロカンムリヅルを一度もシンボルとしたことがなかったためです。
中立性を重視した結果、採用されたのだとか!
他にもいる世界屈指の美しさを誇る鳥
ホオジロカンムリヅルの他にも、世界には美しいと称される鳥がたくさんいます。
ここからは世界一美しいといわれる他の鳥もご紹介します。
ヘビクイワシ
ヘビクイワシは世界一美しい鳥と称される動物です。
美しく長いまつ毛に美しく映える白黒の冠羽、細く長い美脚。
どれをとっても美しさに長けており、鳥の世界では随一のスーパーモデルのような存在に見えてきます。
その派手すぎない洗練された色合いは、凛とした美しさがあります。
ケツァール
ケツァールは極彩色の毛を持ち、幻の鳥と称される鳥です。
その名前は、現地で「輝く大きな尾羽」という意味があります。
光沢のある派手な色彩は非常に鮮やかであり、特に名前の由来にもなっている輝く大きな尾羽が特徴となっています。
古代アステカでは神の使いとされ、羽毛を使った装飾品は非常に高価で貴重なものとされてきました。
まとめ
ホオジロカンムリヅルはその見た目が非常にユニークです。
頬が白くて王冠のような金色の冠羽を持っているのが特徴です。
ただ、繁殖期になると頬が赤くなることもあるので、常に名前の通りの姿ともいえないようです。
ホオジロカンムリヅルも美しい鳥ですが、世界には他にもヘビクイワシやケツァールといった世界一美しいと称される鳥がいます。