「インカアジサシ」、真っ赤なクチバシに白いカイゼル髭がチョー目立つ鳥

インカアジサシは、真っ赤なクチバシに白いカイゼル髭を携え、稀代の変人にして天才画家「サルバドール・ダリ」に似ているともいわれる鳥です。
このインカアジサシは南米に生息しています。

そこでここでは、見た目のインパクトが強烈なインカアジサシについてご紹介します。

ダリに似ている鳥?インカアジサシ

 

インカアジサシに生えたカイゼル髭は、天才画家として知られる「サルバドール・ダリ」を彷彿させます!

髭をたくわえたような姿の鳥

インカアジサシは、立派な髭をたくわえたような姿の鳥です。
黒や灰色の体をしたインカアジサシの目の下から生えている髭は、真っ白なカイゼル髭を思われます。

そしてこのカイゼル髭の形が、天才画家のダリに似ているという声があがることも。

ダリは、ひょろっとした口髭がトレードマークだった人物です。
世界一有名な口髭を生やした人物なんて言われることもあります。

ダリって何者?

ダリはスペイン生まれの天才画家です。

その多彩な表現を持つ作品は絵画だけではなく彫刻や版画、舞台装置や衣装、映画などにも遺憾なく発揮されたそうです。
事実、ダリの作品は世界中の芸術家に影響を与えました。

そんなダリは自身の作品に対して自画自賛したり講演会に潜水服で登場して死にかけたり、超が付くほどの変人という一面もあります。
その奇妙な行動の数々は他の芸術家からもひんしゅくや反感を買うことが多かったものの、現代では彼の作品は愛されています。

ちなみに、このダリの作品。
私たち日本人は日常生活の中で、容易に目にすることができます。
なぜなら、コンビニやスーパーでお手頃価格で購入できる飴のチュッパチャップス、あのお菓子のロゴマークの原型を考案したのがダリだったりするからです。

インカアジサシとは

 

インカアジサシとはチドリ目カモメ科に分類される鳥です。
ここからはインカアジサシがどういう鳥なのかをご紹介します。

インカアジサシの生息地

インカアジサシはエクアドルからペルー、チリなどの南米に生息しています。

生息地となるのは、これらの国々の太平洋岸です。
南米ではカモメと同様に、海岸線で見かける鳥となっています。

繁殖期以外は海岸近くの海上にいることが多く、対空している姿なども見られます。

インカアジサシの大きさ

インカアジサシの大きさは全長約40cmです。
これは、アジサシ類の中では大きい部類に入ります。

全身は黒みがかった灰色、頭部上半分は黒をしています。
ちょうど目の下から生えている白い髭を挟んで色が変化しています。

また、翼の先も白になっています。
その他、尾は黒色で、嘴と脚は赤色の強い橙色をしています。
一見地味に見えますが、部位によっていくつかの色があります。

ちなみに、オスもメスもほとんど姿や色に違いは無いとされています。

インカアジサシの生態

インカアジサシは、他の海岸に生息する鳥類と同じような生態を持っています。
普段はカモメと一緒に数千羽単位の群れを形成し、生活しています。

別種同士で群れを組むというのは不思議な気もしますが、天敵に襲われないようにするためにも、繁殖しやすくするためにも必要なのだとか。

なお、インカアジサシは空中で停止しながら飛ぶことのできる鳥類です。
つまりホバリングが得意という事ですね。

そして、海岸だけではなく、岩場や砂浜なども生活拠点とし、風をうまく利用して行動しています。
繁殖期になると他の鳥類が使っていた巣穴を利用して子育てを行います。

インカアジサシの食事

 

インカアジサシは海岸線沿いに住むこともあるため、食事もまた海のものが中心となっているようです。

インカアジサシの食性

インカアジサシが捕まえるのは、主にイワシなどの魚類や甲殻類です。
海岸に近づいた魚類を捕食することもあれば、海岸に隠れている甲殻類を見つけて捕食することもあります。

ちなみに、動物園などで飼育されている場合は、ワカサギやキュウリウオといった魚を与えることが多いそうです。

インカアジサシの餌の獲り方

野生のインカアジサシは、ホバリングを行えます。
その状態で獲物を探し、魚類や甲殻類を見つけたら上空から海中に勢いよく飛び込んで捕獲します。

海面に向かって急降下する姿はハンターそのものです。
鳥類の多くは水を浴びると飛べなくなるのですが、インカアジサシは体から分泌される特殊な皮脂がコーティング剤となっています。
そのため、海にも勢いよく飛び込むことができるのです!

また、野生の場合は、クジラやアザラシといった自分よりも体の大きな生き物の傍いることもあります。
そして、これらが自分たちの食事のために獲物を取りこぼした分を横からササっと持っていきます。
つまり、インカアジサシはおこぼれを頂戴することもあるという事です。

まとめ

インカアジサシは、真っ赤なクチバシと目の間に、真っ白な髭が生えています。
これは実際は飾り羽なのですが、カイゼル髭のように見えます。
特に天才画家「サルバドール・ダリ」を彷彿させます。

南米の海岸沿いを中心に生息しているインカアジサシは、ホバリングもできるので、海上で餌となる魚の行動を見極め、一気に捕獲するという能力もあります。
逆に、クジラやアザラシといった大きい体をした生き物の傍に待機してこぼした食べ物を頂戴する、いわゆる「おこぼれ」に預かるなんてことも。

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