オレンジのクチバシが目を引く「エトピリカ」ってどんな鳥?

エトピリカは、ふわふわの黒い体に美しいオレンジのクチバシを持つ鳥で、ウミスズメ科に分類されている動物です。
このエトピリカという名前は、アイヌ語から来ているとされます。

そこでここでは、エトピリカという鳥について見ていきましょう。。
併せてエトピリカにそっくりな鳥「ツノメドリ」についてもご紹介します。

エトピリカとは

 

エトピリカは、ウミスズメ科ツノメドリ属に分類される鳥です。
カラスのような漆黒の羽とオレンジ色の美しいクチバシを持っています。

エトピリカの生息域

エトピリカはアメリカやカナダ、日本やロシアなどに生息しています。

主に北太平洋を中心に分布しており、オホーツク海やベーリング海や千島列島、アラスカからカリフォルニアなどの沿岸部で繁殖することがわかっています。
日本では、北海道の島々で繁殖するのが確認されていましたが、近年は減少しているとされます。

そのため、日本で野生の姿を見ることはなかなか難しいかもしれません。

エトピリカは陸海空を生きる鳥!

エトピリカは、陸海空を生きるハイスペックな鳥です!

1年の大半を陸のない海面を泳いだり、空を自由自在に飛び回って過ごしているのですが、繁殖期になると断崖に巣を作ります。
そこで子育てをして、また空に飛び立つという生き方をしています。

エトピリカは飛行が得意なだけではなく、餌となる魚などを獲るために、海中に潜ることもできます。
まさにエトピリカは陸海空すべて制する鳥なのです!

ちなみに食性は雑食で、魚類や甲殻類やイヤやタコといった頭足類などを食べます。

エトピリカは夏と冬で印象の変わる鳥

 

エトピリカは、ただ身体能力が高いだけではありません。
その羽色に関してもとてもユニークな鳥なのです!

冬羽のエトピリカは、顔が灰色で飾り羽がありません。
この時期のクチバシは根元が黒色になるため、全体的にシックな雰囲気となります。

ところが夏羽になると顔が白くなり、目の後ろには黄色の飾り羽が垂れ下がります。
この時期のクチバシは根元が黄褐色の独特の風貌となるので、ガラリと雰囲気も変わります。

その頭部が鮮やかになることから「花魁鳥」という別名もあるほどです。

ちなみに、その大きさは全長で約40cmとされています。
翼長は19~20cmほどで、体重は大きくても1kg無い程度です。

エトピリカの名前の由来はクチバシから

 

エトピリカは身体能力が高くて毛色もユニークなことがわかりましたが、名前もかなり個性的だとは思いませんか?
ここからはそんな名前の由来についても見ていきましょう。

オレンジ色の美しいクチバシ

エトピリカは、橙色の美しいクチバシを持っています。
そんなエトピリカのクチバシは、縦に平たく縦に数本の溝があるのですが、これは魚などを捕獲して運ぶのに適している形状となっています。

名前は「美しいクチバシ」の意

エトピリカという名前は、アイヌ語から来ています。
アイヌ語では、エトがクチバシを意味しており、ピリカが美しいを指しています。

つまり、エトピリカはクチバシが美しい鳥というストレートな意味が込められているということになります。

そっくりな鳥、ツノメドリとの違い

 

エトピリカと姿が似ているツノメドリという鳥がいます。
ここからは、そんなツノメドリについて見きましょう。

ツノメドリとは

ツノメドリは、ウミスズメ科ツノメドリ属に分類される鳥です。

エトピリカと同じく北太平洋に広く分布しており、カムチャッカ半島やチュクチ半島やアリューシャン列島などに生息しています。
なお、エトピリカと同じようにアラスカや千島列島にも分布しています。

エトピリカ同様に海鳥であり、潜水して魚を捕るという共通点もあります。

エトピリカとツノメドリの違い①:腹部

エトピリカとツノメドリには、腹部に大きな違いがあります。

エトピリカは腹部が黒いのに対して、ツノメドリの腹部は白くあっています。
ツノメドリは胸から腹が白く、それ以外は黒くなっています。

ちなみにツノメドリは冬羽では顔が灰色になりますが、夏羽では顔が白くなるというエトピリカと似た特徴もあります。

エトピリカとツノメドリの違い②:飾り羽

エトピリカとツノメドリでは、頭部の飾り羽にも違いがあります。

エトピリカは夏毛の期間に飾り羽があるのに対して、ツノメドリにはありません。
ツノメドリは一定時期だけ目の上と後ろに黒くて細い模様ができ、名前の通り目から角が生えたような姿となります。

まとめ

エトピリカという鳥は、その名前が「クチバシが美しい鳥」を意味するアイヌ語から来ています。
その意味通り、エトピリカにはとても美しいオレンジ色のクチバシがあります。
海鳥でもあるエトピリカは、その美しいクチバシで海中の魚やイカなどを捕まえるのです。

似たような鳥のツノメドリとは、腹部の色や夏場に飾り羽が頭部に生えるかどうかという点に違いがあります。

関連記事(外部サイト)

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事