悲惨な様をあらわす「阿鼻叫喚」とはどういう意味?「阿鼻」や「叫喚」はなにをあらわしているの?

「阿鼻叫喚」とは、「非常に悲惨でむごたらしいさま」をあらわす言葉です。
悲惨で目も当てられない様子に使う言葉ですが、そもそも「阿鼻」や「叫喚」とは、いったい何を指すのでしょうか?

そこでここでは、「阿鼻叫喚」の詳しい意味や語源について解説します!

「阿鼻叫喚」とは

まず「阿鼻叫喚」の意味と対義語をご紹介します。

「阿鼻叫喚」の意味

「阿鼻叫喚」は、非常に悲惨でむごたらしいさまや、非常な辛苦の中で号泣し、救いを求めるさまをあらわす言葉です。
災害や戦争などで被害を受けた場所の様子として用いられる傾向にあります。
また、日照りや干ばつなどで作物が取れない飢饉の様子を描写する際などにも用いられます。

対義語は「平穏無事」

「阿鼻叫喚」の対義語としては、「平穏無事」や「極楽浄土」などが挙げられます。

「平穏無事」は安らかに日常を送れている様子、極楽浄土は仏様のいる平和な世界を指します。
どちらも平和で穏やかな場所や状態をあらわす際に用いられます。

「阿鼻叫喚」の由来

「阿鼻叫喚」という言葉の由来は、「地獄」にあります。

「阿鼻」は地獄の事

阿鼻叫喚の「阿鼻」とは、「阿鼻地獄」のことで、「無間地獄」とも呼ばれます。

仏教における地獄の世界は8つの層に分かれているとされ、これを八大地獄と言います。
「阿鼻地獄」もしくは「無間地獄」は、その最下層に存在し、殺生、盗みといった大罪を犯したものが落ちるとされています。
余りの深さのあまり、2,000年もの間落下し続けないとたどり着かないとされる地獄の果てともいうべき場所になります。

激しい痛みや苦しみが絶えず襲って来て、他の地獄などの責め苦など生ぬるく天国に思えるほどだとされています。

「叫喚」も地獄の事

阿鼻叫喚の「叫喚」もまた地獄のひとつ「叫喚地獄」をあらわしています。
こちらの「叫喚地獄」は、八大地獄の中間層にあたる4層目に存在するとされます。

酒を用いた殺人であったり、他人を酔わせたうえで罪をなしたものが落とされる地獄とされています。

この「叫喚地獄」では、地獄の窯で煮られたり、熱せられた鉄牢に入れられるといった責め苦が課されます。
苦痛のあまりこの地獄に落ちたものは叫ぶというのが名前の由来ですが、この叫びや許しを請う言葉を鬼に聞かれると更に責め苦が重くなるのだとか。

「阿鼻叫喚」の類義語

実に恐ろしい地獄の様をあらわした「阿鼻叫喚」にはどのような類義語があるか見てみましょう。

地獄絵図

「地獄絵図」とは、地獄の様子を描いた図の事です。
もちろん阿鼻地獄や叫喚地獄の様子が描かれたものもあります。

凄惨な様子が描かれていることから、むごたらしい様子をあらわす言葉としても用いられます。

修羅場

修羅場は、カップルなどの怒号が飛び交うような場面を表す言葉として使われます。
もともとは仏教における阿修羅と帝釈天の激しい争いが行われる場所を指す言葉でした。

これが転じて、激しい争いが繰り広げられる様子を指すようになりました。

まとめ

「阿鼻叫喚」は、「非常に悲惨でむごたらしいさま」という意味の言葉。
「阿鼻」も「叫喚」、それぞれ「阿鼻地獄」「叫喚地獄」という恐ろしい地獄を言い表す言葉です。

意味合いからして恐ろしいこの言葉。
できるだけ無縁に、「平穏無事」に生活したいものですね・・・。

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