「平均値」と「中央値」似たような値と思ったら・・・全く数字が異なることも!その理由は?

「平均値」とは、小学生で習う数値やデータの中間にある値の事です。
この平均値には、「中央値」という似た単語があります

平均値も中央値もニュアンスとしては真ん中の値を指すのですが、実は全く別の算出をする値です。
そのため、宰相と最大の値が同じデータでも両者が異なる数値をはじき出すこともあるのです。

そこでここでは、「平均値」と「中央値」について、それぞれ見ていきましょう。

「平均値」と「中央値」の求め方

  
まずは平均値と中央値の求め方を、年収を用いて見ていきましょう。

「平均値」の求め方

平均値は、データの総和をデータの個数で割った値のことです。
これは、小学生のころからテストの平均点などで皆さんおなじみですよね。

仮に年収300万円・400万円・500万円・700万円・3,000万円の人が5人いると考えてみましょう。
この場合、年収の総和は5人合わせて年収4900万円となります。
それを5人なので5で割ると、平均値は年収980万円となります。

つまり、この5人の平均年収は980万円となるということです。

「中央値」の求め方

中央値は、データを小さいまたは大きい順に並べて真ん中に来る値のことです。

先程の5人の年収で見た場合、年収300万円・400万円・500万円・700万円・3,000万円なので、3番目の500万円が中央値となるのです。

ちなみに、データの個数が奇数ではなく偶数だった場合、真ん中2つの数字を足して2で割ることで算出できます。
中央値は文字通り真ん中の数値ということです。

同じ数字を使っても「平均値」と「中央値」は異なることも!

  
平均値と中央値は同じ数字を使っても異なる場合があります。
以下、それぞれの条件ごとに平均値と中央値を割り出しました。

「65・70・80・95」の平均値と中央値は?

上記の条件であれば、以下のような平均値と中央値となります。

・平均値:77.5
・中央値:75

平均値はすべての数字を足して4で割って計算された数値です。
中央値はデータの個数が偶数なので、70と80を足して2で割って計算された数値です。

「30・37・40・42・112」の平均値と中央値は?

一方で上記の条件なら、以下のような平均値と中央値となります。

・平均値:52.2
・中央値:40

平均値はすべての数字を足して5で割って計算された数値です。
中央値はデータの個数が奇数なので、真ん中の40が該当の数値となります。

平均点以上なのに、順位が真ん中より下になる?!

  
例えば、仮にテストで平均点以上を取ったとしても、自分の順位が真ん中より下になることもあります。

平均点とっても、順位が真ん中以下になる理由

平均点を取っても順位が真ん中以下になる理由は下記の通りです。

テストの点数がそれぞれ「0点・50点・56点・60点・62点・80点・95点」の7人がいます。
このテストの平均点は
(0+30+56+60+62+80+95)÷7=54.7
となり、54.7点が平均点となります。
ところが、56点の人は平均点以上を獲得していますが、順位は7人中5位と真ん中よりも下になってしまいました。

逆に平均以下なのに中央より上の順位になることもあり得る

逆に平均点以上が少なければ、平均点以下を取っても中央より上の順位になることもあります。
これは分布が偏っていることによって起こる現象となります。

まとめ

平均値と中央値は、時と場合で使い分ける必要がある、性質が異なる数値です。
例えばテストの結果を一つ見ても、ひとりあたりが何点を取ったのかを見たいなら平均値を見る必要がありますし、全回答者の真ん中の点数が知りたいなら中央値を確認する必要があります。

テストの結果なら上限と下限が決まっているので、極端に数字が乖離することはありません。
しかし、年収のようにバラつきの多いものだと話は別です。

年収300万円・400万円・500万円・700万円・3,000万円の場合、平均年収は980万円となりますが、中央値は500万円となっています。
データの中に飛びぬけた数値があると平均値は大きく変わってしまうという事を留意しておく必要がありますね。

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事