よくわからないことを意味する「ちんぷんかんぷん」、その語源もよく分からない・・・

「ちんぷんかんぷん」は、よくわからないことを指す言葉です。
この言葉は、日常会話でも用いられますが・・・、実はその語源や由来はわかっていません。
今回は、謎多き「ちんぷんかんぷん」という言葉について紹介します。

「ちんぷんかんぷん」とは

まずは、「ちんぷんかんぷん」がどのような言葉なのか見ていきましょう。

「ちんぷんかんぷん」の意味

「ちんぷんかんぷん」は、意味がわからないことを指します。
言葉や事象などについて、理解が及ばないときに用いる言葉です。
発言や行動が意味不明な際、さらには、話が通じないことや内容が伝わらないことをあらわす際に用いられます。

漢字表記は当て字

「ちんぷんかんぷん」の漢字表記は「珍紛漢紛」となります。
この表記は、「ちんぷんかんぷん」の音から拾った当て字です。
そのため、用いられている感じに直接意味があるわけではありません。

漢字だけ見れば「珍しい粉」「漢の粉」となっています。
これでは「ちんぷんかんぷん」とは意味と通じるものがありませんので、完全な当て字だという事が分かりますね。

「ちんぷんかんぷん」の語源はよくわかっていない?

実は「ちんぷんかんぷん」の語源はよくわかっていません。
しかし、いくつか由来となったとされる話はあるようです。

ここからは「ちんぷんかんぷん」の語源や由来とされる説について見てきましょう。

中国語の「チンプトン」「カンプトン」が合わさったとする説

「ちんぷんかんぷん」の語源は、中国語「チンプトン」「カンプトン」にあるという説があります。

これは中国語で「何を聞いてもわからない」という意味があるのだとか。
その「チンプトン」「カンプトン」が合わさり「ちんぷとんかんぷとん」となったわけです。
それが更に変化して「ちんぷんかんぷん」となったとされています。

難しい言葉を使う学者を揶揄して生まれたとする説

江戸時代、難しい言葉を用いる学者を揶揄して「ちんぷんかんぷん」と言ったという話もあります。

その昔、学者である儒者たちは難解な漢語を用いていました。
それを冷やかして真似た造語から「ちんぷんかんぷん」が生まれたとされています。
また、単に外国人が話す言葉を真似して「ちんぷんかんぷん」という言葉が生まれたという話もあります。

どちらも教養のない人々や庶民によって生まれたという説になります。

「とんちんかん」との違い

「ちんぷんかんぷん」に似た言葉に「とんちんかん」があります。
ここからは響きまで似ている「とんちんかん」という言葉について見ていきましょう。

「とんちんかん」の意味

「とんちんかん」とは、辻褄が合わないことを指します。
特にちぐはぐな言動をする人に対して使います。
また、会話がうまく噛み合わないときなどにも用いられますね。

さらに、間が抜けているという意味で使用されることもあります。

いずれも、話が理解できない相手を侮辱するようなニュアンスも含まれます。

「とんちんかん」の由来

「とんちんかん」は、鍛冶師による作業音が由来となっています。
鍛冶職人は刀など製作する際に、金属を叩いて形を整えていきます。
その工程ではまず親方が打ち、弟子が合間に槌を入れます。

その際の作業音が「とんちんかん」と表現されたのです。
このリズムがうまく合わないとうまく鉄を打つことができません。
そのため、ちぐはくな様子や的外れな様子を指して「とんちんかん」と言うようになったとされています。

まとめ

「ちんぷんかんぷん」は、意味が分からないことを指した表現です。
相手を小馬鹿にしたようなニュアンスを含んだ表現となります。
これらの言葉は中国語から生まれたとする説や儒者などの学者を冷やかすために生まれたとする説などがあります。

ただし、その語源や由来ははっきりとはわかっていません。
まさに「ちんぷんかんぷん」は、出所が「ちんぷんかんぷん」な言葉なのです。

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