親の世話になって生活することをあらわす「すねかじり」という言葉。
これは、両親だけでなく祖父母などもその対象として用いられることがあります。
しかし、生活費をもらって生きていくことを何故「すねかじり」と表現するのでしょうか?
そこでここでは、この「すねかじり」という言葉についてその意味や由来などについて解説します。
目次
「すねかじり」とは
まずは「すねかじり」という表現について見ていきましょう。
「すねかじり」と呼ばれる状態
「すねかじり」は、両親などから学費や生活費をもらって生活している状態のことを指します。
特に、学生ではなくなって以降、親から金銭を受け取って生活することに対して用いられます。
そのため、「親のすねかじり」という表現がされることが多いです。
ちなみに、祖父母や親戚から金銭を受け取っていることや、金銭ではなく食べ物や飲み物といった物品で受け取ることも「すねかじり」に含まれます。
経済的に独立していない人に対して用いられる
「すねかじり」は、独立できていない人物に対して使われる表現となっています。
これらは必ずしも、学費や生活費をもらって生活する人に限定されません。
実際に社会人ではあっても「親のすねかじり」となっている状況にある人はいます。
修行中や下積み中などで親や仕送りや援助を受けている人、例えば俳優などの卵や若手芸人、新人芸術家といった本業だけではまだ生活をしていくのが難しい状況にある人達です。
なぜかじるのは「脛」なの??
では、なぜ「すねかじり」と表現するのでしょうか?
ここでは、脛とどのような関係があるのかを見ていきましょう。
脛は「はたらく」ことを指す
脛は、人が立つことを支えてくれる重要な部位です。
それもあって、脛には働くこと・労働をあらわすようになりました。
これは、立って仕事をすることが多かったことから来ているともされています。
働かないので生まれた「親のすねをかじる」という表現
脛を使って働いて、一生懸命稼いだお金。
これが働いていない子供によって使われてしまうとします。
すると、親はさらに脛を酷使して働いてお金を稼がないといけません。
この流れから、「すねかじり」という言葉が生まれたとされています。
「すねかじり」の類義語
最後に「すねかじり」の類義語も見ていきましょう。
類義語としては、「親がかり」や「息子株」「親の膝下」などがあげられます。
親がかり
「親がかり」は、子供が自立していないことを指した表現です。
いつまで立っても親の頼り切っている状態です。
親に養ってもらっている状態を指すこの言葉は、成人してからも使われることがあります。
息子株
「息子株」とは、親を頼りにしている子供のことです。
親を当てにして何もしない子供ということになり、皮肉を込めてお金持ちの子供に対して使用されることが多くあります。
親の膝下
「親の膝下」は、両親のそばにいて庇護を受けることをあらわしています。
「膝下」が何かのそばにいることの表現となります。
つまり、親にべったりな状態の子供を指しているということになります。
まとめ
「すねかじり」は、親や親戚、身内から生活費をもらって生活している状態のことを言います。
自立できていない人に対して用いられ、その対象は成人なども含まれます。
皮肉を込めたネガティブな表現となることばです。