
人から稀に「楚々」と表現される方もいるかもしれません。
字面だけ見ると褒め言葉なのか理解しにくい言葉です。
結論を言うと、この言葉は良い意味です。
ここでは、この「楚々」という言葉について、その意味や由来、類義語について見ていきましょう。
目次
「楚々」とは

まずは「楚々」という言葉について見ていきましょう。
「楚々」の意味
「楚々」とは、清らかで美しいことを意味します。
可憐であること、鮮やかであるという意味もあります。
女性に対して使われる表現であり、男性に対して用いることはまずありません。
また、「楚々たる風情」など、人以外にも使用されることがあります。
例えば、花や鳥や風や月など風情のある情景などを称える言葉として使用されることもあります。
「楚々」は褒め言葉!!
もし「楚々な人だね」などと言われた場合は、褒められていると受け取って差し支えありません。。
なぜなら、「楚々」は美しさをあらわす褒め言葉の一種だからです。
あえて認識しとくとしたら、「楚々」という表現は主張の強い美しさではなく、控えめな美しさのことを射しているという点です。
「楚々」の由来

では「楚々」はどのようにして成立したのか、その由来について見ていきましょう。
「楚」の持つ意味
「楚々」の「楚」とは、すっきりしている様子を意味する漢字です。
また、茨や人参木といった植物を指すこともあります。
茨は棘のある木のこと、人参木は中国原産の木のことを指します。
どちらも小さくかわいらし花を咲かせます。
この花の姿から、「楚」はすっきりしている様子を意味するようになったともされています。
古代中国の「楚」と関係ある?
紀元前11世紀~紀元前223年頃、古代中国の春秋戦国時代に「楚」という国がありました。
始皇帝率いる秦が台頭するまで、周辺国家の中でもっとも国土が広い国だったといいます。
「楚々」とこの楚という国に直接の関係は・・・、無いとされています。
「楚々」の類義語

「楚々」の類義語としては、「清楚」「可憐」「瀟洒」「端麗」といった言葉があげられます。
それぞれの意味を見ていきましょう。
清楚
「清楚」とは、すっきり清らかな様子を指します。
無駄に飾りたてることがなく、慎ましい清純な美しさや身のこなしをあらわしもします。
可憐
「可憐」とはかわいらしい様子を意味します。
愛らしくていじらしい態度についても用いられます。
瀟洒
「瀟洒」とは、すっきりとしゃれている人や物事のことです。
俗っぽさがなく、垢抜けていることをあらわします。
また、あっさりとして人物や物事にこだわらない性格を指すこともあります。
端麗
「端麗」とは、顔や形状が整っていて美しいことを意味します。
愛らしい姿よりも美しい造形に対して用いられる事が多いです。
まとめ
「楚々」は、女性への褒め言葉として用いられる表現です。
清らかで美しいことを指す言葉となります。
その由来は「楚」という漢字にあり、茨や人参木などの植物の「楚」の花の姿から来たともされています。