たくさん食べることをあらわす際に使う「たらふく」。漢字表記は「鱈腹」だけど、魚のタラは関係あるの?

お腹いっぱいのことを「たらふく」と表現することがあります。
「たらふく食べる」「たらふく飲む」のように飲食に関連して使用されます。
では、なぜその状況を「たらふく」というようになったのでしょうか?

ここでは、この「たらふく」という言葉について、その意味や成り立ちについて見ていきましょう。

「たらふく」とは

 

まずは「たらふく」がどのような言葉なのか、その意味や由来を見ていきましょう。

「たらふく」の意味

「たらふく」とは、満腹な状態ことを指す言葉です。
たくさん飲み食いする様子について用いられることもあります。

食べたり飲んだりすることでお腹を満たすことを言う語句のひとつとなっています。

「たらふく」の用い方・例文

「たらふく」は、飲食に関連して使用されることが多い言葉です。
「たらふく食べる」「たらふく飲む」は、お腹いっぱいになるまで飲み食いする際に使用されます。

また、飲み食いによってお腹が満たされた際の感想として「たらふく食べた」「たらふく飲んだ」と言う形で使用されることも多いです。

「たらふく」の由来

 

では「たらふく」はどのようにして生まれた言葉なのでしょうか。
その由来について見ていきましょう。

「たらふく」の由来は「足りる」+「腹」

「たらふく」という言葉は、「足りる」と「腹」が合わさって生まれた言葉だとされています。
お腹が足りるで、お腹が満たされた状態つまり満腹をあらわすようになったというわけですね。

また、十分になることをあらわす動詞「足らふ(たらふ)」に副詞語尾の「く」の組み合わせによるものだとする説もあります。
他にも、飲食物をお腹いっぱいに摂取する言葉「足らひ脹るる(たらひふくるる)」が転じたとする説もあります。

ちなみに、江戸時代に用いられていた「たらふく」という言葉は、「飽き足りるほど」の意味で、その対象は飲食物に限定されていなかったのだとか。

「鱈腹」は当て字

たらふくを漢字表記する際は「鱈腹」となります。
この「鱈腹」の鱈は当て字のため、魚の鱈は直接関係ないとされています。

一方で、鱈の腹部が膨れている様子を形容しているという説や、鱈が大食漢の魚であることから来たという話もあります。

デタラメの「出鱈目」も当て字

 

同じく「たら」が入る言葉に「デタラメ」があります。
こちらの漢字表記も「出鱈目」と入っていますが、「鱈腹」同様に魚の鱈は関係無い当て字とされています。

「デタラメ」とは

「デタラメ」とは、根拠がないことや筋が通らないことを指す言葉です。
特定の理由に基づいていない、話に信憑性が無いということをあらわす際に用いられる言葉です。

「出鱈目を言う」「質問に出鱈目に答える」「出鱈目に並べる」といった使い方をしますが、いずれも何かしっかりとした理由や根拠に基づいていないことに対して使われています。

「デタラメ」の由来は賭け事

「デタラメ」は、賭け事から来た言葉だとされています。

「デタラメ」の「メ」は、「目」とは、賭け事に使用されていたサイコロの目のことで、サイコロを振って「出た目」を意味する言葉だったとされます。
そこから、サイコロを振って出た目のままにすることを指す言葉として「デタラメ」という表現が生まれ、それが適当でありいきあたりばったりな様子をあらわす言葉となりました。
これが、いい加減な言動を指すようになり、更に転じて根拠がないことや筋が通らないことを指す用になったとされています。

まとめ

「たらふく」は、満腹状態をあらわす言葉です。
その漢字表記の「鱈腹」は当て字とされています。

この言葉自体は、「足りる」と「腹」の組み合わせから来ているという説があります。

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