「岡目八目」とはどんな意味のことば?「岡目」と「八目」とはなにを指しているの?

本人より他人の方が正しく判断できることの例え、それが「岡目八目」です。
これら「岡目八目」はもともと囲碁から生まれた言葉です。
しかし、そもそも「岡目」や「八目」は何を表しているのでしょうか。

ここではそれら「岡目八目」について詳しく解説します。
特に「岡目」「八目」それぞれの意味についても説明するので、ぜひ参考にしてみてください。

「岡目八目」とは

まずは「岡目八目」とはどのような意味を持つ言葉なのか見てみましょう。

「岡目八目」の意味

「岡目八目」とは本人より他人の方が正しく判断できることの例えです。
当事者よりも第三者の方が情勢や利害などを冷静に判断できることを言った四字熟語となります。

事実、事の成り行きや真相などはむしろ外野の方が判断しやすい状況も多々あります。
それら当人よりも周囲の方が冷静に状況を見極められることを「岡目八目」と表現するわけです。

「岡目八目」の由来

では「岡目八目」はどこから来た言葉なのでしょうか。
ここからはそれぞれの由来や語源についてまとめます。

「岡目」とは

「岡目」とは他人がしていることを脇から見ていることの例えです。

これらは「傍目」とも言われ、もともとは囲碁などに関する言葉だったとされています。
事実、他人が指している碁盤の目を傍らで見ている状況のことを言う言葉とされています。

転じて、当人ではなく周囲の方が戦局を見極められることを言うようになったとされるのだとか。

「八目」とは

「八目」とは八目先を読むことを言います。
こちらも囲碁から来た言葉の一種となっています。
実際に対局者より外から見ている見物人の方が先の目を読めることが多いです。

囲碁では先の目をいかに読むかが戦局を分けます。
ただ、勝負の最中はどうしても視野が狭くなってしまいます。
その一方、逆に見ているだけの人はより広い視野が持てるわけです。

転じて、当事者よりも第三者の方が戦局を判断しやすいという意味を持つようになったとされています。

「岡目八目」の成り立ち

「岡目八目」は囲碁を打つ様子から生まれた言葉だとされています。

囲碁を脇から見ていると実際に打っている人よりも八目先までの手を見越すことができるところから来ています。

実際に八目先まで見越せるかは人によるものの「岡目八目」はそれほど冷静に物事を判断できる様子を表しているのです。
転じて、囲碁だけではなく他でも使用されるようになったのだとか。

類義語は「他人の正目」

「岡目八目」の類義語は「他人の正目」となります。
ここからはそれら「他人の正目」について見ていきましょう。

他人の正目

「他人の正目」とは他人の方が正しい判断ができるということの例えです。

自分が戦っている状況だと、目の前の対処で精一杯となってしまうことの方が多いです。
しかし、関係のない観衆などはむしろ冷静に判断できます。
それらの状況を表したのが「他人の正目」です。

事実、周りの方が冷静でいられることを言った点が「岡目八目」と似ているのではないでしょうか。

正目の「目」は岡目八目の「目」とは別物

ちなみに「他人の正目」の「目」は人間の「目」のことです。
一方で「岡目八目」の「目」は碁盤の「目」のことを言います。

これらは似ているようですが、別の「目」を意味します。
そのため、使用の際には勘違いしないよう注意したいです。

他の類義語は「灯台下暗し」

なお「岡目八目」の類義語には「灯台下暗し」もあります。
これら「灯台下暗し」とは身近なものはかえって気づけないということの例えです。

近くにあればあるほど、物事の視野が狭くなって正常な判断ができなくなってしまうものです。
しかし、離れてみると新たな視点が見えてくることもあります。

それら他から見ることで気づきがあるという点が「岡目八目」に通ずる言葉となっています。

まとめ

「岡目八目」は本人よりも他人の方が冷静に判断できることを言った四字熟語となります。
これらは囲碁から来た言葉とされています。
そのため「岡目」も「八目」も囲碁に関する意味が強いです。

しかし、現代では主に周囲の人の方が冷静に状況を把握できるという意味で使用されています。
そこは囲碁に限らず使用されるので、ぜひ覚えておきましょう。

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