「無花果」は花のない果実と書いて「イチジク」と読みます。
これらは字面からは想像できない読み方だと言えるでしょう。
しかし、ではなぜ「無花果」という漢字表記が生まれたのでしょうか。
今回はそれら「無花果」について気になる情報を解説します。
ここでは特にその由来や語源について詳しく説明します。
目次
「無花果」と書いてなんと読む?
まずは「無花果」をどのように読むのかを見ていきましょう。
「無花果」の読み方
すでに前述の通りですが「無花果」は花のない果実と書いて「イチジク」と読みます。
字面からすると「ムカカ」と読んでしまいそうです。どう考えても「イチジク」とは読めませんが、これは所謂当て字になります。
そもそも読みの「イチジク」自体が外国語から来たものなので、厳密には日本語ではありません。
実は花が咲かない訳ではない
「無花果」はその漢字表記から花のない果実だと思われがちです。
しかし、これら「無花果」は果実の中に無数の花を咲かせるという不思議な性質を持っています。
実際に切断して中を見てみると壺状の袋の中に花があるのを確認できます。
一方、その花は外からでは確認することができません。
一見すると花がない果実のように見えてしまうのです。
その特徴から「無花果」という漢字表記が生まれたとされています。
「映日果」と表記されることも
「無花果」は「映日果」と漢字表記されることもあります。
13世紀頃、イランから中国に「無花果」が伝わったそうです。
その際、イランで「無花果」を意味する「アンジール」という言葉が中国では「映日」と記されたのだとか。
そこから「無花果」を「映日果」と表記するようになったそうです。
このように中国から伝わった漢字表記も別に存在します。
そもそもなんで「イチジク」と言うの?
では、なぜ「無花果」を「イチジク」と読むのでしょうか。
ここからはそれらの読みに関する説をいくつかまとめます。
由来①原産地の言葉から来たとする説
「無花果」はペルシャ語の「Anjir(アンジール)」から来たという説があります。
当時、それら「無花果」を表す言葉がヒンズー語「Injir(インジール)」と変化し、中国語「映日果(イェンジェイクォ)」と変化したそうです。
それらが日本に入り、次第に「イチジク」と呼ばれるようになったとか。
実際に日本人の耳には「イチジク」と聞こえたようです。
ただ、当時「無花果」は「蓬莱柿」「南蛮柿」「唐柿」などとも呼ばれていたそうです。
由来②「一熟」から来たとする説
「無花果」は「一熟」という漢字の読みが転訛したものという説もあります。
この説には主に2つの事柄が関係していると考えられています。
特に1本の木で「無花果」が毎日1つしか実らないところから「一熟」となったという説や1ヶ月ほど経って実が熟すことから「一熟」となった説があるようです。
ただし、詳しいことに関してはわかっていません。
「無花果」の花言葉
最後に「無花果」の花言葉についても見ておきましょう。
イチジクの花言葉はいくつかある
「無花果」の花言葉はいくつかあります。
代表的なものとしては「子宝に恵まれる」「多産」「豊富」「裕福」「実りある恋」などがあります。
これら「無花果」の花言葉には前向きな意味が多いです。
花言葉の由来
イチジクは1つの木にたくさんの果実を実らせる植物です。
そこから「子宝に恵まれる」や「多産」などの花言葉が生まれたとされています。
これらの花言葉は「無花果」が子孫繁栄を象徴するところから生まれたのだとか。
それだけでなく、たくさんの果実を実っている様子から「豊富」や「裕福」や「実りある恋」などの花言葉も生まれたそうです。
まさに「無花果」らしい花言葉と言えるでしょう。
まとめ
「無花果」は花のない果実と書いて「イチジク」と読みます。
これらに関しては外国から伝来した際の言葉が訛り、次第に「イチジク」となっていったと考えられています。
ただし、実際には「無花果」の中には花も咲くので要注意です。
気になる人は機会があれば実際に中身を確認してみてください。