「足元から鳥が立つ」とはどんな意味?その由来や類義語は?

身近なところで思いがけないことが起こることを「足元から鳥が立つ」と表現します。
これらは単に驚くような場面に遭遇することを言います。
しかし、これらの言葉はどこから来たのでしょうか。

今回はそれら「足元から鳥が立つ」について解説します。
特にここではその意味や由来、語源について説明します。

「足元から鳥が立つ」とは

まずは「足元から鳥が立つ」の意味について見ていきましょう。

「足元から鳥が立つ」の意味

「足元から鳥が立つ」とは身近なところで思いがけないことが起こる例えです。

他にも急に思いついたように始めたり、慌てて始めたりすることも意味することわざとなっています。

総じて、思いもよらなかったことが起こることを言います。
これらは「足元から鳥」と略されて表現されることもある言葉です。

「足元から鳥が立つ」の成り立ち

「足元から鳥が立つ」は草むらを歩いている時に足元から急に鳥が飛び立つ様子から来たことわざだと言えます。

事実、鳥類の雉子や山鳥は草むらに作った巣に潜んでいます。
そこに人間が近づいてくると驚いて突然飛び出してしまうことがあるのです。

昔はそれらの羽音にびっくりする人もたくさんいました。
それらいきなり騒然とした状態が生じるから来た言葉が「足元から鳥が立つ」と言えます。

転じて、身近なところで何かが起こることを「足元から鳥が立つ」と表現するようになったのだとか。

「足元から鳥が立つ」の類義語

ここからは「足元から鳥が立つ」の類義語を見てみましょう。
「足元から鳥が立つ」の類義語には「青天の霹靂」や「寝耳に水」「藪から棒に」などがあります。

青天の霹靂

「青天の霹靂」とは思いがけず生じる大事件の例えです。
これは青く晴れた空に突然に起こる雷のことを意味しています。
転じて、思いがけない突発的・偶発的な出来事の例えとして使用されるようになったのだとか。

それら驚くような事態に巻き込まれるという点が「足元から鳥が立つ」と似ているのではないでしょうか。

なお、これらはもともと古代中国の陸游の詩「九月四日雞未鳴起作」から来た言葉だと考えられています。

寝耳に水

「寝耳に水」は思いがけない突然の出来事に驚くことの例えです。
思いもしない事態に遭遇して見当がつかない状態になることを言うことわざとなっています。

実際に寝ている最中、耳に水を入れられるとびっくりしますよね。
そんなことをされれば何事かとパニックになること必至です。
そんな様子が「足元から鳥が立つ」に通ずるのではないでしょうか。

藪から棒に

「藪から棒に」とは言動が唐突であることの例えです。
これらは藪から棒がいきなり突き出される様子から来ています。

要は驚くような状況に遭遇することを言った言葉です。
それらの様子が「足元から鳥が立つ」と同じ。

ただし、現代では主に前後の脈絡なしに突然話を持ち出されることなどを言うことが多いです。
その点は注意が必要となります。

「足元から鳥が立つ」は上方かるたのひとつ

「足元から鳥が立つ」は上方かるたの一種とされています。
ここからはそれら上方かるたについてもまとめておきます。

上方かるたとは

「足元から鳥が立つ」は上方かるたの1つです。
これら上方かるたは正式には「上方いろはかるた」と呼ばれます。

「上方」というのは現在で言うところの京都のことを意味します。
中でも47文字に「京」の文字を加えた48文字から構成されるのが特徴となっています。

それら上方かるたに出てくるのが「足元から鳥が立つ」です。

ちなみに、これらのいろはかるたには江戸や大阪、尾張など他の地域ごとに色々なものが存在します。
日本語の中にはそれらいろはかるたの中に出てくる言葉もいくつか存在するくらいです。

まとめ

「足元から鳥が立つ」は驚くような状況のことを指す言葉です。
特に思いがけないことに遭遇してびっくりするような状況で使用されます。

これらは草むらに潜む鳥が急に飛び立つ様子から来ています。
事実、鳥類の中には草むらに巣を作る個体も多いです。
それらの鳥類は人間が近づいてくると急に飛び出します。

それくらい驚きの状況を表しているのが「足元から鳥が立つ」なのです。

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