小学校の社会科で習う聖徳太子。誰もが知る歴史上の偉人です。
聖徳太子には様々な伝説がありますが、特に有名なのが「耳がとても良くて何人もの話を一気に聞き分けられた」という話です。
この話は本当なのでしょうか?本当なのだとしたら、聖徳太子は一体何人の話を聞き分けられたと考えられているのでしょうか?
目次
聖徳太子は何人の話を聞き分けられた?
8人同時説
聖徳太子の耳の伝説には、諸説あります。まず8人の話を同時に聞き分けられるという説。
聖徳太子の偉業について書かれている書物に、上宮聖徳法王帝による「上宮聖徳法王帝」「聖徳太子伝暦」「三宝絵詞」などがあります。その中では、聖徳太子は幼少のころからとても頭の良い子供だったそうで、一度に8人の話を聞いて対処したと記してあるのだそうです。
10人同時説
もっともポピュラーなのが、10人の話を同時に聞き分けられたという説。
この説では、大人になって地位を得た聖徳太子が人々の願いを聞く機会を設けた際に、願ってもない機会に喜んだ人々が10人同時に口々に願いを口にしたというエピソードが元。聖徳太子はそれを見事に聞き分け、10人それぞれに的確な回答をしたのだそうです。
そもそもそんなことできるわけないから実在してない説
さまざまな説が飛び交う中、歴史学者・大山誠一氏は「聖徳太子には10人同時に話を聞き分けられるはずがない」「そもそも聖徳太子は実在していない」という大胆な説を提唱しています。
正しくは、聖徳太子と思われる人物は実在してはいましたが、後世で語り継がれている聖人・偉人としての聖徳太子は人々の間で創作された架空の人物であるということだそうです。
これだけ浮世離れしたすごい人ですから、架空の人物と言われても「そうかも……」と思ってしまいますね。
耳以外にも!?聖徳太子のいろいろな伝説
聖徳太子にはいろんな別名が!?
聖徳太子にはいろいろな別名があります。「厩戸皇子」「厩戸豊聡八耳命」「豊聡耳法大王」「東宮聖徳」など……役職にもとづくものから、伝説に基づいたものまでさまざまな別名が語り継がれているんです。
聖徳太子は馬小屋で生まれた?
そもそも、「聖徳太子」という呼び名自体が別名である聖徳太子。本名は既にお話した「厩戸皇子」です。
「厩戸皇子」という名前は、聖徳太子が生まれた場所に由来しています。聖徳太子のお母さんに当たる人物が急に産気づき、馬小屋(厩)で聖徳太子を出産したという伝説から、「厩戸皇子」と呼ばれるようになったのだそうです。
こちらも諸説ありますので、真偽のほどは定かではありません。
聖徳太子の伝説には実はキリスト伝説の影響が?
聖徳太子の誕生の伝説ですが、実はキリスト誕生の伝説と深いかかわりがあります。「馬小屋での誕生」という点が、イエス・キリストの誕生と似ているとの指摘があるのです。
そのため、当時日本に伝わってきていたキリスト教の影響を受けた創作ではないか、という説もあるのだそうです。
聖徳太子の別名も“耳にまつわる名前”が多い!?
聖徳太子の別名についてはこちら!
既にお話した、聖徳太子の別名。「厩戸豊聡八耳命」「豊聡耳法大王」などの別名には「耳」の文字が!
実は聖徳太子の別名も“耳”と深いかかわりがあるものが多いようです。
聖徳太子の別名についてもっと知りたい!と思った方は、こちらの記事もぜひチェックしてみてくださいね!
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【まとめ】聖徳太子は耳がいいって本当!?
誰もが学校で習う、聖徳太子の耳にまつわる伝説。いろいろな説があるようですが、それだけ聖徳太子がすごい偉業を成し遂げた人だったということなんでしょうね。
あまり深く考えたことはなかったけれど、聖徳太子についてもっと詳しく知りたくなってきちゃいました!