オリンピック新種目「スケートボード」に注目!見かたや歴史について解説

スケボーのルールって?

2020年東京オリンピックの新種目に選ばれた「スケートボード」。遊んだことはあっても、スポーツとしてはあまり馴染みがない……という方はきっと少なくないですよね。

せっかくですから、この機会にスケートボードについてお勉強しましょう!おしゃれスポーツ・スケボーの基礎知識を解説します。

スケートボード(スケボー)とは?

最近のおしゃれなスケボー

おしゃれなイメージのあるスケートボード。まずは発祥の地や歴史から知っていきましょう。

発祥はアメリカ?

ストリートカルチャーとして若い人の間で人気のスケボー。発祥の地はアメリカとされていますが、実は定かではないそうです。

有力なのはアメリカのカリフォルニアで、1940年代頃に誕生したとされていますが、どうやらいろいろな場所で同時期に開発されたもののようです。

第1~第6世代って?

スケボーについて語るにおいて避けて取れないのが“第1世代”“第2世代”といった用語。第6世代まであるのですが、これはスケボー文化の進化を表す言葉です。

第1~2世代

1940~1970年代にあたる第1~2世代は、いわばスケートボード黎明期

1950年代にローラーダービー社という会社から発売されたスケートボードは、ローラースケートを木製の板につけただけのシンプルなもの。当時のスケートボードは今の自転車のように便利な“足”として使われていました。

その後1960年代になるとスケートボード競技の原型ができ、1970年代になると技術革新によってより競技として使いやすいものになってきます。

スケートボード競技も「Z Boys」と呼ばれたスケーター集団によってスタイルが芸術的になってきます。

第3~4世代

1980~1990年代にあたる第3~第4世代になると、街中の施設を使ってアクロバティックな演技をする、現在のスケボースタイルにだいぶ近づいてきます。

音楽やファッションとの融合などによって若者を中心に人気を集め、日本でもスケーターファッションが人気に

第5~6世代

2000~2010年代にあたる第5~第6世代では、さらに技術革新が進み、スケボーの形状や仕組みなども変化します。

一方で、Z Boysをテーマにした映画が製作されたり、昔のスケートボードをプラスチックで再現したもの(ペニースケートボード)が人気を集めたりといったリバイバルも起こっています。

競技の種類は?

知れば知るほど奥深いスケートボードですが、驚きなのはその競技の種類の多さ!

競技を見てみる前に、まず競技の種類をお勉強しましょう。

ストリート(Street)/ パーク(Park)

ストリートのコース

ストリートは、街中にあるような階段や手すり、坂道などを模した直線的な構造物の上を滑るダイナミックな競技です。

対してパークは大きなお皿やお椀を組み合わせたような、曲線的で複雑な形をしたコースを滑る競技。空中を舞うエアリアルな技が楽しめます。

フリースタイル(Freestyle)/ フラットランド(Flatland)

フリースタイルは、プッシュ以外は足を地面に着けずに行う技(フラットトリック)全般を言う用語。そのフリースタイルとストリート競技で使われる技すべてをまとめてフラットランドと呼びます。

フラットランドは、その名の通り平地で行うスタイルを指します。

バーチカル(Vertical)/ バート(Vert)

バーチカルのトリック

バーチカルとバートはほぼ同じものを指します

平地をメインに障害物を使って演技するストリートやパークに対し、バーチカル(バート)は、巨大なハーフパイプを使ってよりエアリアルな技を見せる競技です。

スラローム(Slalom)

スノーボードなどにもある競技であるスラロームは、カラーコーンを使ったコースが特徴。

等間隔に並べたカラーコーンの間を滑って、そのタイムを競います。

五輪の種目はパークとストリート

スケボー競技をする人のイラスト"

東京オリンピックで行われる種目はパークとストリートです。

パーク

パーク競技の見所は、垂直に近い傾斜を駆け上がって空中に飛び出すダイナミックな技。まるで空を飛んでいるかのような技を駆使した、スリリングなカッコよさに思わず目を見張ってしまいそう!

ストリート

ストリートは障害物が多いので、よりスケボーらしい競技が楽しめます。ジャンプの高さやスピードはもちろん、選手によって技にオリジナリティも表れるので、選手ごとの個性も見どころです。

ストリート競技には加点方式が2種類あります。

RUN方式

持ち時間45秒でコースを自由に滑る方式。一人2回演技を行い、そのいずれかの最高点が持ち点になります。

BEST TRICK方式

コース内にある障害物を一つ選んで、そこで技を一つ繰り出します。計5回チャンスがあり、その中で特に点数の高い4回が持ち点に加算されます。

(参考:https://tokyo2020.org/jp/games/sport/olympic/skateboarding/

五輪競技のスケボーの見かた

スケボー選手の足元

東京オリンピックで初めてスケボーを見る人はその見かたがわからない!という人も多いですよね。基本的な見かたを解説します。

基本はフィギュアスケートのような採点競技

スケボーは基本的にはフィギュアスケートと同様に、いくつかのポイントによって加点されていく採点競技です。

技の難易度・成功率・ルーティン・スピード・オリジナリティといったポイントの総合点によって採点されます。

パーク・ストリート共にトリックに注目!

スケボーの技を「トリック」と呼びます。コースを活かしたそれぞれのトリックの完成度によって採点されるので、パーク・ストリート共に各選手のトリックに注目しましょう!

日本選手は強い!東京五輪に注目

スケボー選手のイラスト

スポーツとしてはあまりメジャーではないスケートボード。でも実は、日本人選手は世界的にも強いと言われているんです!

男子ストリート注目の選手は?

男子ストリートの注目選手といえば、堀米雄斗選手

弱冠19歳にして2019年9月現在世界選手権2位の成績を残した堀米選手。なんと6歳の頃からスケボーをはじめ、小学2年生ですでにハーフパイプに挑戦していたのだとか!

女子ストリート注目の選手は?

女子ストリートの注目選手は西村碧莉(あおり)選手

9月の世界選手権で3位の記録を残した西村選手。身長158㎝と比較的小柄ですが、ダイナミックなパフォーマンスに注目!

女子パーク注目の選手は?

女子パークの注目選手は、世界ランク1位の岡本碧優(みすぐ)選手と世界ランク2位の四十住さくら選手

それぞれまだ中学生と高校生ながら実力は十分で、表彰台日本独占も可能ではと言われています!

男子パーク注目の選手は?

男子パークの注目選手は、スノボ―との二刀流でも話題の平野歩夢選手

2018年平昌オリンピックでの活躍もまだ記憶に新しい平野選手。その活躍に注目が集まります!

【まとめ】五輪までにチェックしたい!スケボーの世界

スケボーする人の足

知れば知るほど奥深いスケートボードの世界。今のうちにルールや注目選手について知っておいて、オリンピック本番に備えましょう!

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出典:YouTube(FULL BROADCAST: Best of Skate and Moto X | X Games Norway 2019) / YouTube(REPLAY: Women’s Skateboard Park | X Games Minneapolis 2019) / tokyo2020.org

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