
毒蛇と言えば有名なのはコブラ。パニック映画などにも登場するほど体も大きく、強い毒も持っている恐ろしいヘビです。
日本には生息していないイメージの強いコブラですが、実はそんな恐ろしい毒蛇・コブラの仲間が日本国内にも生息しているんですって!
今回は、そんな日本のコブラの生態について詳しく解説します。
目次
日本の毒蛇とは?
日本に生息するコブラについてお話する前に、まず日本原産の毒蛇について解説します。
メジャーなのはハブ・マムシ・ヤマカガシ
日本に生息する毒蛇で特に有名なのは、ハブやマムシ、ヤマカガシなどです。皆さん、名前だけは聞いたことがあるのではないでしょうか?
日本全国に生息していて被害報告も多いこれらの毒蛇よりも、ずっと毒性の強い蛇が他にいるって知ってましたか?
強力な毒を持つヒャン
出典:YouTube
日本原産の毒蛇の中でも特に毒性の強い毒を持っているのが、ヒャンです。
日本固有種で3亜種
耳慣れない名前のヒャンですが、奄美大島の固有種で日本にしか生息していないヘビです。奄美大島をはじめ加計呂麻島や久米島周辺などに生息し、日本には3亜種が生息しています。
なんとあの凶悪なコブラ科!
日本固有の毒蛇のヒャン。実はこいつがあの凶悪なコブラの仲間!ヒャンはコブラ科ワモンベニヘビ属に分類される毒蛇で、非常に強い毒を持っているんです。
毒は神経毒で毒性はハブの約5倍!
ヒャンの毒はコブラ科全体に共通する神経毒。高い即効性を持ち、毒性はハブの5倍と言われています。口の中の毒牙から放出され、しびれや知覚麻痺、ひどい場合は呼吸困難などが引き起こされてしまいます。怖い!
ヒャン、実はかわいいヤツ!?
強い毒性と「コブラの仲間」であることに注目されがちなヒャン。でも実は、意外と可愛いヤツなんです。
大きさは50㎝程度と小柄
ヒャンの全長は平均約50㎝。蛇の中でも特に小さなサイズであるヒャンは、性質も大人しいのでむやみに人を襲ったりも基本的にはしません。
口が小さい
体の小さなヒャンは、口も小さく攻撃力が低いのが特徴です。どのくらい噛みつきが弱いかというと、人間を噛んでも毒牙が皮膚を貫通できないんです!なので、毒を人に与えることは出来ないのです!猛毒を持っているのに・・・。
攻撃方法は尻尾でツンツン
噛んでも効果がない為ヒャンは攻撃する時、尖った尻尾で相手をツンツンとつつきます。ですがこの尻尾には毒はありません。あくまで威嚇。チクッとするかもしれませんが、過剰に怯える必要はありません。猛毒を持っているのに、無毒の尻尾でツンツン!かわいい。
過去被害報告は皆無
非常に強い毒性を持つヒャンですが、国内での被害報告は今のところゼロ。基本的には危険のない蛇だとされています!
日本にいる危険な毒蛇
強い毒を持ちながらも危険のない可愛い蛇だとされているヒャン。そんなヒャンよりも毒性は弱いのに、危険だとされている毒蛇が日本にはいます。
マムシ
出典:Wikipedia
マムシはヒャンと同じぐらいの体長ですが太さが全く違い、かなり太いです。肉食で気性が荒い為、ヒャンとは違い襲い掛かってくるため危険です!
毒性はハブよりも強いですが、体長が小さい為毒の量は少ないです。伊豆大島から北海道まで全国的に分布しており時期によっては日中に活動することもあるので、遭遇しやすく被害に遭いやすい傾向があります。日本人にとって最も身近な毒蛇ですね。
ハブ
出典:Wikipedia
沖縄や奄美大島などに生息するハブ。全長100~200㎝もある大きめな蛇で、毒性は決して強くはありませんが毒液の量は1回噛みついただけで最大103㎎も輩出することができます。その凶暴性と毒の量から、日本でメジャーな毒蛇としては最も危険な蛇でしょう。
一方で、ハブ酒などの原料とされたりと人間と密接な関係もあります。
ヤマカガシ
出典:Wikipedia
同じく全国的に生息しているヤマカガシは、2種類の毒をもっています。全長60~120㎝の中型の蛇で、噛まれると血栓ができやすくなり、全身の皮下出血などが引き起こされます。基本的には大人しい蛇なので、上記2種の蛇よりも危険性は低いでしょう。
ウミヘビ類は出会ったら一番怖いかも!?
出典:Wikipedia
中でも特に怖いのがウミヘビの仲間。ウミヘビの毒はコブラと同じく神経毒で、麻痺やしびれなどを引き起こします。
遭遇するのが主に海の中になるので、噛まれるとそのまま身動きが取れなくなってしまい、溺死してしまう可能性もあるんです!海水浴の時などは要注意!
【まとめ】日本のコブラは可愛いヤツ!
日本に生息するコブラの仲間、ヒャン。強い毒性を持ちながらも意外と可愛いヤツなんですね。他の毒蛇の方がよほど危険な場合が多いので、山や海で遭遇した時はくれぐれも気をつけましょう!
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出典:Wikipedia(ヒャン) / Wikipedia(ハブ) / Wikipedia(ニホンマムシ) / Wikipedia(ヤマカガシ) / Wikipedia(ウミヘビ科) / YouTube(ヒャン(奄美大島))